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校長室より

1学期終業式

終業式・生徒会認証式・離任式

7月19日(金)1学期終業式の日を迎えました。校長式辞では、普段の授業風景、生徒会活動、学校行事、部活動等の様々な場面で目の当たりにした1学期の生徒の皆さんの頑張りと活躍に敬意を表した後、イソップ寓話にある「3人のレンガ積み」の話をしました。

田舎道を旅人が歩いていると、辛そうにレンガを積んでいる男の人に出会いました。旅人はその男の人に「何をしているのですか?」と尋ねました。「見た通りレンガを積んでいるんだ!自分は暑い日も寒い日も、日がな一日レンガを積んでいるんだ。そのおかげで、指先も体中もボロボロになってしまった。楽な仕事をしている人はいっぱいるのに、自分は全くついてない!」それを聞いた旅人は、男の人を慰めて歩きだしました。

しばらく歩くと、別の男の人がレンガを積んでいました。しかし、先ほどの男の人のように辛そうではありませんでした。旅人はこの人にも「何をしているのですか?」と声をかけました。男の人は「レンガを積んで壁を作っているんだ!」と答えました。旅人が「大変ですね」と言うと、男の人は「そんなことはないよ。仕事を見つけるのが大変な中で、仕事があるだけでもありがたい。おかげで、自分は家族を養うことができている」と話しました。旅人は男の人を励まして、また歩き出しました。

 すると、さらに別の男の人がレンガを積んでいました。今度の男の人は、とてもいきいきとして楽しそうでした。旅人はこの人にも「何をしているのですか?」と尋ねました。男の人は「レンガを積んで大聖堂を作っているんだ!」旅人が「大変ですね」と声をかけると、男の人は「とんでもない!自分たちが作った大聖堂で、たくさんの人が喜びを分かち合って、悲しみが癒される!自分たちは歴史に残るとても大きな仕事をしているんだよ!」旅人は、男の人に感謝の言葉を残して、明るい気持ちで歩き出しました。

同じことに取り組むにしても、そのことに対する意識の違いで、モチベーションがまるで違います。もちろん完成度も随分と違うのでしょう。生徒の皆さんの授業での一場面や各種検定試験への取組、学校行事や部活動等への取組は3人目のレンガ積みと共通する部分があったはずです。

終業式後、新生徒会執行部(7・11投票)の認証式を行いました。選挙管理委員長さんから、新生徒会執行部の名前が全校生に改めて紹介され、ステージ上で新生徒会長さんが代表して認証書を受け取りました。新生徒会長さんの「多可高校にしかないことや多可高校にしかできないことを、多可高校の魅力として大切にして、多可高校での3年間が多可高校でよかったと皆さんが将来思えるように頑張りたいと思います」との言葉が力強く心に残りました。

教務部長 武富先生、進路指導部長 勝田先生、生徒指導部長 船井先生のお話を聞いて、行事の最後に外国語指導助手Emily先生の離任式を行いました。Emily先生には、1年前から1年生から3年生までの主に英語コミュニケーションの授業でお世話になりました。常に穏やかなEmily先生は、英語の先生と一緒に丁寧に一生懸命に英語の指導をして頂きました。もっと長い期間多可高校にいていただきたかったのですが、ご事情でお別れすることになりました。兵庫県教育長からの「感謝状」と日本国総務大臣からの「JET絆大使認定証」を全校生に披露してお渡ししました。Emily先生から日本語でご挨拶を頂いて、生徒会代表が英語で感謝の言葉を述べ、花束とメッセージカードの贈呈がありました。

Emily先生、これからもご健康に留意され、別のステージでご活躍ください。ありがとうございました。深く感謝しています。絆親善大使として日本と多可高等学校のことを忘れないでください。