福祉探求科だより
福祉探求科1年次9月実習報告会
福祉探求科8期生は、介護実習に行ってきました。それぞれの学びを共有するために、実習報告会を実施しました。
実習Ⅰ-1の実習テーマはコミュニケーションです。目標には「コミュニケーションの基本技術を用いて、信頼関係や人間関係の構築に必要な利用者とのかかわりについて理解する」と掲げられています。たった2週間で信頼関係を築くというのは到底難しいことではありますが、3年間続く介護実習の初めの一歩を踏み出すことができました。
それぞれの施設の特徴や理念、職員同士の連携、介護福祉職の役割など多くの視点をもって実習で学ぶことができていました。11月4日から次の介護実習がスタートします。次回は31施設にお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。
福祉探求科2年次9月実習報告会
10月8日(水)5,6限を使い、2年次生が9月実習の報告会を実施しました。8月の特編授業が明けて間もなくの介護実習で、生徒たちは目が回る忙しさの中でしたが、元気に実習に向かいました。
9月実習は、9月3日~17日の平日10日間、高齢者及び障害者施設で介護実習を行いました。介護実習としては3回目の実践となり、特に1年次生と一緒の施設の生徒たちは、活き活きと後輩に教える様子も見られました。
今回は初めて自分たちで考えたレクリエーション企画を実施させていただく機会がありました。対象の方の特徴や好み、できることに着目して一生懸命に運営していました。もちろん上手くいくケースばかりではありませんが、たくさんの学びを得ることができました。その振り返りとして報告会を実施し、それぞれの生徒たちの学びを発表し合いました。またすぐに11月実習がスタートします。9月でそれぞれの課題が明確になった分、11月でしっかり活かしていってくれることを期待しています。
「ひょうごの達人」招聘事業~認知症看護認定看護師による講演会~
さて、9月の介護実習から帰ってから2週間ほどが経ちました。お世話になった施設の皆様、ご利用者様、ご家族の方、本当にありがとうございました。
10月3日(金)5,6限、2年次に向けて、高槻病院の認知症看護認定看護師 田中さおり様より、認知症についての講演をしていただきました。田中様は日々認知症の方やご家族の相談に乗られながら、現場での研修を行われています。また、認知症の方への対応について「実践」「指導」「相談」をされています。
生徒たちは、1年次で「VR認知症体験講座」を受け、授業の中でも認知症について学んだりしていますが、改めて認知症の種類や症状、特徴を知ることができました。またそのケア(認知症の方への対応)について、詳しく聞かせていただきました。
認知症の症状として、「夕暮れ症候群」なるものがあります。夕方になると「家に帰る」という利用者さんがおられ、その対応に苦慮する場面が多くあります。まずは「帰りたいんですね」と本人の気持ちを受け止めること、それから「帰ったらどなたがいらっしゃるのですか?」(お母さんやご兄弟が待っているからという発言には)「お母さんはどのような人ですか?」など対話を進めていくと、安心につながるそうです。「笑顔で」「優しく」「敬語で」話すことが、認知症の方への基本的なコミュニケーション技術であると学びました。今回学んだ対話技術を駆使して、よりよい対応につなげられると感じました。
田中様は、数々の場で講座や研修を実施されており、今回も大変わかりやすい資料を作っていただき、認知症治療に関する薬や、認知症に関わる制度など多くの視点から教えていただきました。今後ますます学びを深め、認知症の方との関わりを大切にしていきたいと思います。11月実習でもたくさんの施設にお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
福祉探求科1年次~認知症VR体験講座
8月20日(水)福祉探求科1年次を対象に、朝日新聞社グループで展開している「認知症フレンドリー講座 ~認知症を正しく理解するために~」を開講しました。坂田様にご指導いただくのは6年目となります。
この講座は、認知症治療の専門医が監修しており、認知症の方のインタビューや、バーチャルリアリティー(VR)というテクノロジーなどを使って認知症の方の考えを知ることのできる内容となっています。本人が見えている世界を疑似体験できる大変貴重な機会となりました。例えば、階段を下りるときに世界が歪んで見えて足を踏み出すことが怖かったり、公共交通機関でお金を払うときに払い方がわからなくなり、周囲から非難の声を浴び恐怖を感じたり、認知症の方が抱える困難さに少し触れることができました。
9月実習に向けて、本日学んだ内容をいかし、実践してきたいと思います。坂田さまご講演いただきありがとうございました。
介護過程の展開について
こんにちは!福祉探求科では、夏休み後半の特編授業を実施しています。
8月19日(火)には、特別養護老人ホーム 宝塚栄光園 岡田 様にお越しいただき、3年次生に向けて『介護実習における介護過程の展開~介護計画の立案のポイント、事例紹介~』と題し、講演をしていただきました。
生徒たちは6月実習で一人のご利用者さまについて、情報を収集した上で介護計画を立て、9月にその計画に基づき実習します。夏休みの間に考えた自分たちの介護計画が利用者さんの思いに沿ったものか、望みを実現できるものか、改めて考える機会を頂くことができました。
岡田さまの実践事例をもとに、ケアプラン作成の意義や留意点、ケアの見直しの際の視点、専門職同士が話し合って、思いを実現していく流れなど、たくさんのお話を伺いました。その中では、一人で悩まず周りの人の意見を取り入れること、ポジティブに捉えていくことが大切であると学びました。
生徒感想より
「なぜこのケアが必要か、人に説明できるよう科学的根拠を持って介護計画を立て、利用者さんを幸せにするためにポジティブに考えることが大切であると知った。」
「支援者による見極めが利用者本人の意向なのかを明確にすることも大切で、生活課題をポジティブな表現にすることで短期目標や支援内容が変わっていくと知り、本人の思いをしっかりと聞いて、支援に取り入れていきたいと思った。」
岡田さまにはお忙しい中、生徒の介護計画の添削もしていただきました。本当にありがとうございました。