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芦高リレーインタビュー vol.3


 学校運営の中心となってお仕事をされている管理職・各課長の先生方にお話を伺っていくシリーズです。
芦高の「今」について語っていただきます!

 

 

★今回は芦高の生徒課長・木村先生にインタビューを行います。

木村先生の芦高生の印象を教えていただけますか?

 

木村生徒課長

 私が考える芦高の印象は自分の思いをストレートにぶつけることができる生徒が多いということですね!そうしたエネルギーを発散できる環境が芦高の魅力だとも考えています。また、芦高生は楽しむための努力を惜しまない。特に記念祭(文化祭)の盛り上がりは芦屋高校の特徴の一つですが、本当によく考えて、企画から運営まで本気で取り組んでくれています。「自治・自由・創造」という教育綱領が示す通り、芦高は生徒が主体的に考えて、自分たちでより良いものを創るという伝統があります。毎年生徒が本気で創る記念祭を、私たちも楽しみにしています。

 

★芦高生はほんとにエネルギッシュでのびのびとしていますよね!私もパワーをもらっています。

 では、生徒課の仕事を教えていただけますか?

 

木村生徒課長

 芦高の生徒の会を「自治会」と言います。そこには、自分たちのことは自分たちで考え、自分たちで創るという「自治」の精神が受け継がれています。そのような自治活動を「ジチカツ」と呼んでいますが、「ジチカツ」をサポートすることが生徒課の仕事です。生徒たちの「~したい」という思いを形にするためアドバイスをしたり、学校や地域との橋渡しをするのが私たちの役割です。特に、様々な意見を持つ人同士が対話により納得する方向性を見出すということが「自治」を行う上での大きなポイントなのですが、その対話の場を設定することが私たちの役割です。生徒課として教員が決めることももちろんありますが、基本的に生徒たちが決めていくことを大切にしています。

 

★芦高では自治会が多くのことにかかわっていますよね!そうした機会つくりが生徒課の仕事なのですね!そうした活動を行っていく中で現在、課題としているものはどんなことなのでしょうか?

 

 多様化する現代社会において、個人の自由を尊重する考え方が大切にされ始めています。芦高では80年以上も前から「自由」という校風を伝統としており、先輩方もそこに誇りを感じていました。そして、現在の私たちもこの素敵な校風を大切にしていきたいと思っています。そのためにも、自由な発想や自由な議論の延長に、創造が生まれる、そうした経験を多く積み重ねて欲しいと考えています。新しいことにトライすることは、失敗も含めてすべてが貴重な経験であり、いかに学校がトライできる機会を作り出していくことができるのか、そのあたりが生徒課の課題であると考えています。

 もちろん、学校は生徒だけで成り立っているものではなく、教員や保護者や地域の皆さんも含め多くの人がかかわる中で成り立っているものです。そこに目を向けられるようにファシリテートしていくことも教員として必要な役割ですが、その中心には生徒自身がいるようにしなければいけないと考えています。

 

 

★芦高ではルール作りも自治会が担っているそうですがどのような形なのでしょうか?

 

 ルール作りも時間をかけて自治会を中心として生徒たちで行っています。そして、ここで決まったルールは絶対的なものではなく、正しい話し合いを経たものであれば、毎年変更できるようにしています。まさに失敗を糧に再びトライできる環境といえるでしょうね。

 また我々の考えるルールは「縛り」でなく、「願い」という位置づけでありで、皆でどうなりたいか、どうしたいかを考えるようにしています。もう少し詳しく言いますと、「願い」とは皆で目指すべき姿であり、形に押し込めて個人をがんじがらめに縛ってしまうものではなく、それぞれが目指す高潔な姿を示すものがルールなのです。だからこそ、芦高における「自由」とは個人の自分勝手なわがままではあってはならず、自ら考えて、自らのなりたい自分を目指していくものなのです。

 

★芦高の自由はとても意味が複雑で難しいものなのですね。考えさせられます。

 では、記念祭について教えてください!

 

  記念祭では、昨年度話題になったキャッシュレス決裁の導入に続き、新たな企画も考え中です。芦屋高校に来て下さる皆様に楽しんでもらえることを目標に企画しています。自治会を中心に企画の練っており、また参加する生徒たちも「何か面白いことをやってみよう!」とワクワクしています。芦高生のエネルギーが詰まったものになるといいですね!

 

★ありがとうございます。何か、私まで記念祭が楽しみになってきました!自治会が力を発揮できるよう、生徒課のお仕事をがんばってください。最後に木村先生のことについて伺っていいですか?野球部を指導するようになったきっかけを教えていただけませんか?

 

 私は小・中・高・大学・大学院とずっと野球とともに生きてきました。特に高校時代、甲子園にも出場させてもらうこともでき、幸せな高校時代を過ごすことができました。その恩返しをしたいというのが、私が高校野球を続けている原動力です。 また、大学院時代に今の自分を形作る監督との出会いがありました。野球の技術だけでなく、物事の見方や考え方、生き方も学ぶことができました。その感動を多くの高校生に伝えていくことができればと考えています。現在、野球離れが叫ばれていますが、野球はまだまだ面白いです! ぜひ芦高の野球部のいきいきとした姿を応援してください!

 

★ぜひ、芦高でも甲子園出場、お願いします!

今日はありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

 

 「芦高のお気に入り」

チーム一丸となれる芦高野球部が私の一番のお気に入りです!

 

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芦高リレーインタビュー vol.2


学校運営の中心となってお仕事をされている管理職・各課長の先生方にお話を伺っていくシリーズです。
芦高の「今」について語っていただきます!

★今回は芦高の教務課長・中村先生にインタビューを行います。
 中村先生の芦高生の印象を教えていただけますか?

 

中村教務課長
 芦高生はとにかく生徒がしっかり挨拶をしてくれますね。登校中でも休み時間でも出会うとニコニコの挨拶をしてくれます。人懐っこくて元気が良く、またのびのびと自由を謳歌しているような生徒たちだなと感じました。


★ありがとうございます!芦高生は本当に元気よく挨拶をしてくれて、こちらも元気をもらえますよね!
 では、中村先生のお仕事について聞かせてください。教務課の仕事はなかなか皆さんにはなじみが少ないとは思うのですがどのようなお仕事なのでしょう?

 

 中村教務課長
 簡単に言うと、勉強関係について管理をおこなっている仕事です。勉強関係というのは、例えば、皆さんが卒業していくために、しっかりと成績を管理し、卒業に必要な単位をきちんと取得していることを確認して、成績に関わるルールを正しく守るということを大事にしています。また、年次ごとにその年にだれがどのような単位を、どのような成績で取得していたのかもチェックしていくことも大きな仕事です。
 あと授業の担当者とか時間割などを作る仕事も関わっています。本校には70人近くの教員がいて、それぞれに授業担当や年間の時間割を割り当てたりするなど、本当に大きなパズルを組み立てるような仕事です。他には、考査の時間割を作成するなど、教育委活動のベースとなるようなものですね。


★そうなんですね。芦高は選択科目も多くてそれぞれの生徒の時間割も違えば、教員の数も多いですので本当に複雑なパズルを作っているという、解いているようなものですね!
 では、中村先生が感じる芦高の課題といいますか、伸びしろを教えていただければと思います。

 

中村教務課長
 単位制高校は、たくさん選択科目があり、それを自分で選んで自分の進路へ向けた時間割を作っていけるというものです。また個々の科目では必然的に少ない人数となり、手厚い授業も受けることができます。
 芦屋高校は平成17年に単位制に変わってから、もう20年近くの非常に長い年数がたっています。それぞれの時代の中で少しずつ変化してきたのですが、もう一度、単位制高校というものの原点に立ち返って考えてみることも大切です。単位制高校の魅力を再発見して、今の時代に必要とされる、そんな学校のカリキュラムや選択科目の仕組み作り出すというのが今の課題かなと思っています。


★単位制高校は兵庫県内にもいくつかありますが芦高のオリジナリティーを求めていくということですね!
 ではその話ともリンクすると思いますが、現在、取り組んでいる課題を教えてください。

 

中村教務課長
 単位制の魅力、再発見に向けて選択科目の種類や内容、または選択時に選べる選択肢をどのように組み替えるかというところを今取り組んでおります。文系・理系というような選択が一般的な高校では多いと思うのですが、やはり世の中は文理横断型の大学の学部等も増えていますので、そういった文系・理系っていう枠にとらわれないようなカリキュラム、科目設定を目指しています。文系の子も理系の子もみんなが同じ授業を受けていくような、お互い乗り込んでいくような選択科目があってもいいんじゃないかと思っています。


★そういうふうにその文系・理系がお互いに切磋琢磨できるような環境というのは、学びを深めていくにはいい環境ですね!しかし、入試に関して言えば、ちょっと懸念されるようなこともあるかと思われますが、そのあたりについては、どのようにお考えですか?

 

中村教務課長
 そうですね。そこはもう単位制の良さというところで、科目としてもう本当にバリバリと、理系科目で固めたいっていう生徒はその方向に全振りができるような選択肢を作っています。また、やっぱりちょっと他のところへ、広い視野を持って、知的好奇心をくすぐるような授業を取りたいなというような子たちは、その方向へも選択できるように、選べる選択肢を増やすというところを今取り組んでいます。
 また、教員というものは、基本的には「教科」という枠に縛られているものなので、今後は私たちも教科の垣根を取っ払って、色んなことにチャレンジしていくことを目指しています。例えば、数学と家庭科がコラボするであるとか、理科と芸術とか、今まで考えられなかったような組み合わせで、何か授業を開発していくことや、自分の大学時代の研究分野や、趣味で研究していること、そういった教科書にはない学びを提供していければと考えています。我々教員もそういう意識を持って、新しい学びを探してしていくっていうことが必要になってくると思います。


★ありがとうございます。何か、わくわくするようなお話ですね!実現できるようにお仕事、がんばってください。
 最後に中村先生のことについて伺っていいですか?担当されている理科という教科の魅力を教えていただけませんか?

 

中村教務課長
 理科全般の魅力としては、やはり目の前で起きている現象を説明できること、自分で新しいものを考え出すことができる、というところが魅力かなと思っています。僕自身は、物理が専門なのですけれども、その中でも特に宇宙が大好きで、そこから物理を勉強したいと考えました。大学時代は天体物理学を専攻し、ブラックホールの周りに起きている高エネルギー現象とか、太陽のような恒星の一生とか、どういう仕組みで起きてるのかというのを研究していました。遠く離れた宇宙で起こっている出来事を、地球から観測データのみでおしはかる。そのために、あらゆる物理学の理論を使って現象を解明していく、非常に面白い分野です。
 先ほど話したような、もしも自分で好きな授業やっていいよって言われたら、もうひたすら宇宙を語り続けるような授業をしたいですね!

 

★ぜひ、宇宙の授業をしてください!「宇宙〇弟」大ファンの私もすごく参加したいです!
 今日はありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

 

「芦高のお気に入り」


休み時間・昼休みに芦高生が集う購買です!
私のおすすめは、からあげ弁当(焼肉付き!)。がっつり食べたいときにぜひ!

 

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芦高リレーインタビュー vol.1


学校運営の中心となってお仕事をされている管理職・各課長の先生方にお話を伺っていくシリーズです。
芦高の「今」について語っていただきます!


★本日は芦高の教頭・横山先生にインタビューを行います。

早速ですが、芦高の印象を教えていただけますか?

 

横山教頭
 芦屋という落ち着いた場所にある伝統校で、生徒たちがのびのびと過ごしていますね。とても穏やかな雰囲気の学校だという印象を持っています。
 私は電車で学校に通っていますが、生徒たちも同じ電車にたくさん乗っているんですよね。ある時電車の中で、芦高の男子生徒が高齢者の方に、さっと席を譲っていました。その時にも「やっぱり優しい子が多いな」と思いました。気がついたときに、そういうことができる力がある。穏やかで優しい子どもたちなのですが、その優しさを実行できる力を持っているという印象ですね。

★ありがとうございます!芦高の生徒は本当にのびのびとして穏やかで優しい子が多いですよね!

では、先生のお話の話お仕事の話を聞いていいですか?教頭先生の仕事って、いったいどんなことをやっているんでしょう?

 

横山教頭
 教頭の仕事は大きくは三つだと思います。
 まず、校長先生のお考えをよく聞いて、それを先生方にうまく伝えていって、学校がスムーズに運営できるようにすることが仕事です。
 次に、教育委員会とのやり取りです。学校に対しては多くの通達や方針が示され、調査依頼が来ます。また学校運営にかかわる起案や報告書類を教育委員会に提出するという、そういう手続きを行っています。
 そして、最も大切だと思うことですが、教頭はよく職員室の担任と言われます。先生方は担任をされたり、あるいは様々な課の業務を行ったりしています。本当に先生方にはいろいろなお仕事があるのですけれども、先生方が困らないように、あるいは先生方がうまく自分の力を発揮できるようにサポートするというのが、教頭の最も大事な仕事だと考えています。

★そうなんですね。確かに我々の仕事をサポートしてくれたり、相談に乗ってもらったり、本当に担任の先生ですね!

では、教頭先生が感じる芦高の課題といいますか、芦高の伸びしろと感じているところを教えていただければと思います。

 

横山教頭
 本当とのびのびと優しい子たちが多いのですけれども、一方で制服のスカートが短いとか、着こなしがルーズであるとか、そういった地域の方からのご意見をいただく機会が多いのです。そういったご意見も含めて自分たちが社会の一員であり、芦高生としての誇りを持って、責任を果たせるように導いていくことも我々の責務であるとは感じています。

★芦高生の良さを残しながらより社会と親和性の高いあり方を生徒と一緒に考えていきたいですよね。

では現在、取り組んでいる学校のことを教えてください。

 

横山教頭
 芦高は単位制なので、とても多くの多様な面白い科目を設置しています。さらに先生方は、「より今の時代にあった科目って何だろう?」とか、あるいは「生徒たちがもっと興味を持てる科目って何だろう?」というようなことを、今も工夫して考えようとしています。
 また、芦高は自治会活動(他校では生徒会活動ともいわれています)が非常に盛んな学校です。生徒が自分たちで行事を作っていったり、自分たちで学校生活のルールを決めようという活動を行ったり、そういう活動も先生方が一生懸命サポートしてくれています。昔からずっと続けて取り組んでいることですけれども、時代に合わせてそれをアップデートしていこうという工夫をずっとしてくれています。

★ありがとうございます。

最後に横山先生のことについて伺っていいですか?国語の先生だったと聞いたのですけれども、国語という教科の魅力を教えていただけませんか?

 

横山教頭
 私は学生時代、源氏物語を専門に研究していました。本当にタイムリーなのですが、紫式部は今年の大河ドラマの主人公ですね。
 源氏物語の魅力はたくさんあるのですが、特に非常に多くの人物が登場することではないでしょうか。紫式部はその多くの人物の人間性や心情を実に細かく書き分けています。時代は変わっても、千年前の平安時代に生きた人も、今を生きる私達と同じような悩みを抱えて、同じような苦しみを感じて、そこと向き合っていたということを、読んでいくことで追体験できるのです。登場人物に共感して、決して自分は一人ではないと感じられることが、心の支えになることもあるでしょう。
 そのように、違う世界、違う価値観に自らを置いて、心を育てることができるのが、国語という教科の一番の魅力だと考えています。

★ステキなお話、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!