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令和5年度入学式

4月10日(月)入学式が行われました。

午前中の行事に引き続き、入学式日和です。

いつもの看板と写真撮影。

式辞

 暖かい日差しが満ちて、吹く風が春の香りを漂わせる今日の佳き日に、PTAご代表様をはじめ、ご来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜わり、兵庫県立西宮今津高等学校第四十七回入学式を、皆様のご協力により、挙行できますことを心からうれしく思います。ご臨席を賜りましたご来賓には、高い所からではございますが、厚くお礼申し上げます。
 ただいま入学を許可いたしました二四〇名の新入生の皆さん、ご入学、おめでとうございます。皆さんを本校第四十七回生として迎えられること、心から歓迎いたします。
 皆さんは、新型コロナウイルス感染拡大が長期にわたる中で、中学三年間を過ごしました。臨時休校から始まり、学校行事や部活動が次々に中止や延期になりました。どこにも当たることのできない憤りもあったことと察します。そんな中、入試を経て本日を迎えられたことにお祝いを申し上げたいと思います。
本校は昭和五十二年に全日制普通科高校として開校し、今年度、創立四十七年目を迎えます。また、平成十九年には普通科から総合学科に改編し、今年度で十七年目となります。
 総合学科では、生徒一人ひとりが自らの興味関心、進路希望に応じて独自の時間割を作り、将来の生き方を視野に入れた自己の進路への自覚を深める学習を行っています。
 さて私たちは、今、「答えのない時代」を生きています。グローバル化の進展、目まぐるしい通信技術の進化、生産年齢人口の減少など,社会構造は大きく,急速に変化しています。また昨今の世界情勢から、平和で豊かな生活が続くという確信も持ちにくくなっています。さらに、新型コロナウイルスのパンデミックにより日常生活は大きく変わりました。未来がどうなるのか予測することが困難な時代において、本校での三年間を通じて、たくましくしなやかに生き抜く力をしっかり培って欲しいと思います。
 そのために実践してほしいことが、校歌にもある本校の校訓です。まず一つ目は「自律」。自分を律する。言い換えれば自分の気持ちや言動をコントロールすることです。人から言われないからやらないのではなく、自分で責任をもって、他者への配慮をしながら行動することです。これは難しいことですが、一人前の社会人になるためにはとても大切なことです。
 二つ目は「協同」です。二人以上の人が力や心を合わせて物事を行うことです。人は誰も一人で生きていくことはできません。助けたり、助けてもらったりして生きていきます。そのためには、コミュニケーション力をつけなければなりません。新型コロナウイルスからの出口が見えてきた今、対面のコミュニケーションを大切にしてほしいと強く思います。SNSなどを使うと早く手軽に伝えられますが、ちょっとした表情の変化などは、直接会ってこそ気づけるもの。そこから相手の気持ちや考えを汲み取ることによって、相手との信頼関係を築きやすくなります。密を避ける日常から脱却して、コミュニケーションを密にしてほしいと思います。
 三つめは「創造」です。自らの意思をもって新しい何かを作り出すこと。そのためには何事にもチャレンジしてください。できないと諦めるのではなく、勇気をもって一歩前に踏み出しましょう。前向きな挑戦をして、仮にある時点で結果が出なかったとしても、それは失敗ではなく「未成功」にすぎません。まずは未成功体験からです。
本校は総合学科ですから、チャレンジする機会がたくさん用意されています。基礎学力の定着や応用力を身につけることはもちろんのこと、地域の方々や関係機関の協力を得て、多様な体験活動の中から、課題を見出し調べまとめて発表する、というサイクルを繰り返し、キャリアプランニング能力や課題対応能力など、これからの新しい時代に必要とされる様々な力を養っていけます。
 高等学校の三年間は、心も身体も大きく成長する大切な時期です。皆さんは、自分は何に興味・関心をもち、何が得意で、これから先どんな人間になりたいのか自分の可能性を探り、夢に向かって自分の限界に挑戦していってください。私たち教職員は、そんな皆さんを支える努力を惜しみません。
 保護者の皆様、ご家族の皆様におかれましては、お子さまの晴れの姿をご覧になり、感慨もひとしおのことと拝察いたします。心よりお喜び申し上げます。私たち教職員一同は、お子様が充実した高校生活を過ごし、大きく成長できるよう全力で指導してまいります。そして三年後に「ここで学んでよかった」と確かに実感できるよう全力で支援します。保護者の皆様におかれましては、本校の教育にご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 新入生の皆さん、今日から西宮今津高等学校での可能性への挑戦に、力強く一歩を踏み出しましょう。皆さんが、本校の「自律」「協同」「創造」という校訓の精神を体得し、自分が本校の歴史を創っていく、という前向きな気持ちで、こころ豊かで自立した人間として成長していくことを祈念し、式辞といたします。

今日から高校生活が始まります。
わからないことや不安なこともたくさんあると思いますが、少しずつ慣れていけるといいですね。
いろんなことにチャレンジして、自分の好きなことを見つけていきましょう。