取り組みのハイライト

令和4年11月21日 第2学年「総合的な探究の時間」(ひょうたん)講演会「探究を進める上での分析・考察の注意点」

 研究班別の各活動教室において、76回生(2年)の受講希望者(175名)を対象に、神戸大学大学院人間発達環境学研究科の林創教授から、「探究を進める上での分析・考察の注意点」というテーマでオンデマンド形式の講義をしていただいた。

 まず、実験や調査で得られたデータの処理について,さまざまな変数や分析方法の特徴を説明していただいた。良い探究を行うには問題意識を持つことが重要であり,クリティカルシンキングを意識してあらゆる側面からデータを見ることが肝要であると教えていただいた。さらに、得られた結果を考察する際に注意する必要がある「認知バイアス」に関して,データ処理の手法の一つである「一致率」の算出をふまえて解説していただいた。

 各班の探究活動において,生徒が実施した調査(アンケート・フィールドワークなど)の結果をまとめる際に大いに参考になる内容であったと思われる。


〈生徒の感想〉(一部抜粋)

・データについてアンケートを取るときに「こういう問いでいいだろう」とすぐに決めて取ってしまうことが多かったので、1回他者から確認してもらい、ニュアンスによって結果も変わってくるというのを聞いて、問いから丁寧に決めていかなければいけないと改めて考えさせられた。

・適したグラフを選ぶことは思っているよりも難しいことなのだなと思った。私はいつも自分が一番見やすいものを選んでしまっていたけど、これからは初見の人にとって分かりやすいグラフを選んだり、あえて相関関係のグラフを選んで間違いがないかを調べたりと工夫をしたいと思う。

・様々な分析方法があって、適切な処理の仕方を取捨選択しなければならないと思いました。自分たちがどんな情報を求めているのか、そしてそれを得られるアンケートなのかをじっくり考え、検討し直したいと思いました。多角的かつ客観的な視点から考えられるように心に留めておきたいと思います。