校長室より

【校長室より】4月の挨拶

兵庫県立兵庫高等学校ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。


 明治41(1908)年設立の県立第二神戸中学校(神戸二中)と、昭和17(1942)年設立の県立第四神戸高等女学校(県四)が、昭和23(1948)年、戦後の教育改革により統合され、県立兵庫高等学校が誕生しました。
 神戸二中の創立以来、今日まで、教育の根本に四綱領「質素剛健、自重自治」を掲げ、生徒の自主性を重んじる教育を進めてまいりました。時代を超えて、生徒に伸び伸びと自然体の成長を促し、その才能を開花させると同時に、「自由」に伴う「責任」を会得させる教育を守ってきました。そのことが、政治、経済、文化、芸術、スポーツのあらゆる分野に幾多の優秀な人材を輩出してきたことに繋がっています。

本校は平成30(2018)年に、創立110年の記念すべき節目の年を迎えました。
 21世紀となり高度情報化とグローバル化が大きく進展し、この変化の早い時代に対応できる人材が求められています。本校では、生徒の意欲と行動力を生かして、将来、生徒が真にやりたいことを見つける「キャリア教育」と、自然科学や社会科学における、まだ正解のない問題に挑戦する「課題研究」に取組んでいます。「未来と創造」をキーワードにスタートしたこれらの取組みは、生徒の視野を広げ、論理的な意見交換を楽しむ生徒の育成に繋がっています。また、価値観や考え方の異なる様々な人たちとの出会いを通して、優しさといたわりの心をもつ頼もしい人間に成長しています。

 今年5月、新たな「令和」の時代を迎えます。
 本校生には、創立以来、脈々と受け継がれてきた四綱領の精神と文武両道の学びを継承しつつ、「目的と目標を常に意識すること」「自ら主体的に学ぶ姿勢を持つこと」「コツコツと努力し続ける継続する力と、集中してやり遂げる力を身につけること」の3つを実践するよう指導していきます。そして、困難に動ずることなく、想定外の事象にもスピード感とユーモアを持って立ち向かう、さらに器の大きい自立する人となり、兵庫高校の歴史に新たな轍を残してくれるよう願っています。

 今後とも、本校のさらなる発展と未来への道を切り拓く人材育成のため努力して参りますので、保護者の皆様、地域の皆様、同窓会である武陽会をはじめ関係各位の絶大なるご支援、ご協力をお願い申し上げます。

平成31(2019)年4月
兵庫県立兵庫高等学校長
升 川 清 則