兵庫県立 有馬高等学校
Hyogo Prefectural Arima Senior High School, Since 1896
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人と自然科 農業と環境の授業で田植え実習を行いました
5月下旬から兵庫県内各地で田植えの光景が見られるようになりました。有馬高校の水田でも先日農業機械の授業で2年生の生徒が耕うん、代かき実習を行い準備万端、6月5日(月)いよいよ1年生農業と環境の授業で、人と自然科伝統、手植えによる田植え実習を行いました。
農業機械 田植えに向けトラクタ耕うん実習を行いました・・に関する記事はこちら
早速サンダル姿で集合です。みんなとても楽しみにしていたようです。
この日実習を仕切るのは、人と自然科を卒業後、島根大学に進学され、農業の教師を目指している教育実習の先生です。
人と自然科には農業の学びを活かし、国公立大学や難関私立大学に進学し、毎年のように教育実習生が戻ってきています。
教育実習生から、田植えまでの水田の準備、そして水分補給や着帽、タオルを首に巻く・・・など熱中症予防についての注意点などについて重点的に説明を受けた後、イネの苗を受け取り、早速水田にの畦に並びます。
有馬高校の田んぼを覗いてみると、ミズカマキリやオタマジャクシやカエル、アメンボなど生きものがたくさん住んでいますね。
早速田んぼに入りましょう。畦を踏んではいけません。そして苗を3本取り分けます。このとき、根のかたまりの部分を持ってちぎらないと、根が切れて活着しにくくなります。
そして早速田植え開始。教育実習生の合図で一斉にイネの苗を植えていきます。有馬高校で近年栽培しているイネは「ヤマフクモチ」という品種のもち米です。
玉ヒモ(20cmおきにイネの苗を植える場所の印がついたロープ)に沿って、1カ所に3本ずつ、中指の第1関節の深さまで植えていきます。ロープを持つ生徒も真剣です。
そして一歩下がって自分の足跡を消します。ここで重要ポイント。一連の作業が終わったら全員で腰を上げること。これが全体を仕切る先生が玉ヒモを持つ生徒に次に進める合図を出すきっかけになります。
最初は膝まで沈む水田に足を取られていましたが、徐々に慣れ、スピードアップ。開始1時間が過ぎたころ、1枚の田んぼにイネの苗ををまっすぐ等間隔に植えることができました。
足を洗って振り返り。みんな達成感に満ちた表情ですね。
今回手植えをしたもち米は、10月下旬に収穫を迎える予定です。有馬高校では毎年手刈りで収穫しています。
そして今年は11月11日(土)に予定されている秋の農業祭にて、もち米として一般に販売予定です。そしてコロナが収束に向かいつつある今年は4年ぶりに炭火焼き餅を復活させる計画もあります。楽しみですね。
最後でみんなで記念写真です。
収穫まで皆様しばらくお待ち下さい。
人と自然科でトライやるウィークの中学生頑張りました
兵庫県では中学2年生を対象に、職場体験、福祉体験、勤労生産活動など、地域での様々な体験活動を通じて、働くことの意義、楽しさを実感したり、社会の一員としての自覚を高める事を目的に「トライやるウィーク」が展開されています。そして有馬高校でも毎年、農業や植物管理の仕事を実際に現場で体験したいという中学生を人と自然科の農場で受け入れており、今年も5月29日(月)~6月2日(金)まで(残念ながら最終日は警報発令で中止)就業体験を頑張りました。
今年は狭間中学校から2名の男子生徒が来てくれました。まずは事前訪問の様子から。校長室を訪ね、決意文を読んでくれました。
2人とも野菜や果樹の栽培に興味があり、道具や機械の使い方も体験してみたいとのこと。そして失敗しても諦めず、自分で考え行動したい・・2人とも力強い決意表明でした。校長先生からも「指導する先生方の話をしっかり聞いて、体験からいろいろなことを学んで下さい。5日間体調に気をつけて、頑張って下さい。」と励ましの言葉を頂きました。
そしていよいよトライやるウィーク開始です。中学生が頑張った実習の一部を紹介します。
たとえば人と自然科の生徒が栽培した花苗を使ったプランタ装飾や・・・
来校者をお迎えする有馬高校正門の花壇装飾
刈り込みばさみやトリマーという機械を使った校内の樹木剪定・・・・
今が収穫最盛期、キュウリの袋詰めや販売・・・・
など、農業に関する様々な事を体験しました。そして最終日は草花苗の鉢上げや寄せ植えの制作を予定していたのですが、残念ながら兵庫県全域の警報が発令され、中止となってしまいトライやるは終わってしまいました。本当に残念でしたね。
それでも実習中に話していたことは、トライやるウィーク中全ての体験が楽しく充実していたとのこと。一番印象に残ったのはキュウリの販売だったようです。農業の作業は全て大切で達成感がありますが、やはり一番やりがいを感じるのは自分たちが頑張って作った作物が商品になる『収穫』、そしてお金に変わる『販売』ですね。その気持ちとてもよく分かります。
最後は恒例 農場長との記念撮影です。(最終日警報になる可能性があったので、念のため前日に撮っておきました。)
4日間体を動かす作業ばかりで大変だったと思います。まずはゆっくり休んで下さい。そして残りの中学校生活、充実した時間にして下さい。応援しています。
人と自然科 農業機械 田植えに向けトラクタ耕うん実習を行いました
6月に入り、人と自然科ではもうすぐ田植えを迎えます。今年も1年生の生徒が農業と環境の授業でモチ米を栽培する予定ですが、田植えに向け2年生農業機械の授業でトラクタによる耕うん実習を行いました。
まずはトラクタの操作方法について学びます。足下にあるブレーキペダル・クラッチペダル・アクセルペダル、変速機、実際に耕うんを行うロータリーを上げ下げする油圧レバーや回転を伝えるPTOレバーなどのそれぞれの役割と操作方法について約1時間学びました。
そしていよいよ耕うん実習です。ブレーキペダルとクラッチペダルを踏み、エンジンをかけ、変速ギア、PTPレバーを入れ、作業機をおろし、ゆっくりクラッチペダルを離していき、前に進みましょう。
ハンドルを持つ位置はアナログ時計の10時10分。送りハンドルで操作します。まっすぐ走るこつは遠くを見ること。足下を見てはいけません。待っている時間もみんなで見守り、操作方法を覚えます。
そしてほ場内での転回は、作業機をあげたあと、ハンドル操作と同時にブレーキ操作も行い、曲がりたい方向のタイヤだけ止めます。これにより、急旋回が可能となります。
耕うんが終わった水田には、早速水が引かれ・・・
翌週はさらに発展的な実習、しろかきです。泥が飛び散るかもしれないので、カッパを着て取り組みます。
先週の耕うん実習よりもタイヤが不安定になる為少し難易度が上がります。待っている生徒も他の生徒の運転を見て学びましょう。
水田の中の耕うんはブレーキペダルの使い方がポイントとなります。技術は習得出来ましたか?
2台のトラクタで実習を行いましたが、なかなか時間が限られているため、1人あたりの時間が短かったですね。でもしっかり水田を作り上げることができました。
完成した水田は一年生にバトンタッチ。いよいよ来週、農業と環境の授業で手植えによる田植え実習を行う予定です。そして秋には収穫を迎え、収穫したモチ米は秋の農業祭で販売します。
地域の方に美味しいモチ米を食べてもらうために頑張りましょう。
人と自然科 第2回チャレンジ教室「ラウンドアレンジメント」の制作
5月30日(火)、第2回目のチャレンジ教室を実施しました。
今回の授業では、カーネーションを使用して、直径30cm、高さ18cmの「ラウンド(バスケット)アレンジメント」を制作しました。
「ラウンド(バスケット)アレンジメント」とは、カゴにセットした吸水性スポンジに、ドーム状(半球形)になるように花材を挿して、制作するアレンジメント作品のことです。
実際のお花屋さん等の仕事で、最も実用性のあるアレンジメントです。
今回の授業でも、生徒たちが受講生の方々のために書いた説明プリントを渡し、生徒が先生役となり授業を進めていきます。
まずは、アレンジメントの土台となる、吸水性スポンジのセットからです。
吸水性スポンジにカゴで印をつけ、ナイフで余分な部分をカットしていきます。ナイフでケガをしないために、生徒から受講生の方へ、ナイフの扱い方についても説明しました。
吸水性スポンジがカット出来たら、透明のセロファンでスポンジを包みカゴに入れます。少し浮いてしまう場合は、手のひらで押し込みます。
吸水性スポンジがセットできたら、ナイフの背を使ってスポンジに、中心と6等分の印をつけていきます。
ここまでが土台の準備です。
次に花材の準備をしていきます。今回使用する花材は、スタンダードカーネーション・スプレーカーネーション・アセビ・タマシダの4種類です。まず、中心に挿す用の、一番真っ直ぐなスタンダードカーネーションを選んでおきます。
次に、ラウンドアレンジメントの底辺に挿す6本のスタンダードカーネーションを、既定の寸法にカットしていきます。このとき、茎は必ずななめにカットします。また、カーネーションの節の処理の仕方も生徒はしっかり説明していました。
花材がカット出来たら、吸水性スポンジに挿していきます。挿ししろ(スポンジに挿す茎の長さ)は3cm、挿すときの花の持ち方など、細かいところまで生徒が丁寧に説明します。
続けてタマシダとスプレーカーネーションもカットし、スタンダードカーネーションの間に挿していきます。
底辺の花が挿せたら、カゴに対して水平に花が挿せているか確認するため、しゃがんで正面からカーネーションの位置を確認します。
次に、中心のスタンダードカーネーションをカットし挿します。寸法通りに挿せているか、定規を当てて確認します。
その後も生徒は自作の説明プリントを受講生の方と確認しながら、花材のカットや花の挿し位置、挿し方を説明しました。
全てのカーネーションが挿せたら、吸水性スポンジが見えなくなるようにアセビを挿して、完成です。
最後に、生徒が先生として、受講生の方の作品の講評を行いました。みなさん、とても素敵なラウンドアレンジメントが完成していました。
是非、ご自宅でもラウンドアレンジメントを制作してみてください。
次回は6月13日(火)、バラを使用して「ラウンドブーケ」を制作します。
人と自然科 令和5年度 第1回農業法人仕事説明会に参加しました
5月29日(月)加古川総合文化センターにて、ひょうご農林機構主催の農業法人仕事説明会が開催され、将来農業関係の仕事に就くことを考えている本校人と自然科の生徒5名が参加しました。
ちなみにこの日の午前中には先輩農業者特別授業も有馬高校にて開催。参加した生徒は聴講後すぐに加古川へ直行・・・ということで、とても充実した一日となりましたね。
この日の午前中に開催された第1回先輩農業者特別授業に関する記事はこちら
話を元に戻しましょう。農業法人仕事説明会は、近年増えている農業法人と農業高校で学ぶ非農家の生徒をマッチングさせることを目的に5年前から実施されています。今回は県下の農業法人14社の経営者がブースを設け、県内の農業高校生、農業大学校生約61名が参加しました。
人と自然科生徒の近年の進路状況を見てみると、127年の歴史を持つ有馬高校において、多くの先輩方とのつながりを活かた幅広い企業への就職はもちろん、農業系の4年生農学系大学や農業大学校などへ多数の生徒が進学し、大学、農業大学校卒業後に就農する生徒が毎年のように出てきています。
今年3月に卒業した、令和4年度人と自然科全生徒の進路状況は以下のとおりです。
特に非農家の生徒が新規就農するルートとしては、農業法人に就職(修行)し、技術の習得と人脈、信頼をを築いた後、独立就農する事例が主流となっています。だからこそ今回のような説明会への参加は重要な機会となっています。今回参加した5人の生徒も、大学や農業大学校に進学した後に就農を希望する3年生、そして将来農業、もしくは農業関連産業への就職を目標としている1年生です。
そして出展いただいた農業法人は、西は上郡町から東は神戸市、南は淡路市から北は養父市まで、そして、野菜・果樹・畜産・水稲・花卉など多様な経営体の法人の参加がありました。本校生は5人とも積極的に農業法人にブースを訪れ、経営内容や農業への想い、勤務体系、休日などの話を熱心に聞いていました。
生徒は約2時間かけて5つのブースを回り、様々な話を聞くことができました。参加した生徒のアンケートを覗いてみると、同じ農業法人でも違いがあり、とても興味深かった。また農業法人の方の話の中に進路選択のヒントがたくさんあったとのこと。充実した時間となって良かったです。
このような機会をいただきましたひょうご農林機構のみなさま本当にありがとうございました。
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