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2023年4月の記事一覧
令和5年 入学式 式辞
瀬戸内の波に柔らかな陽光が差し、波の煌めきもその輝きを一段と増すとともに、本校校庭の葉桜もまぶしく映えるなど、まさに春爛漫の佳き日に、多数のご来賓、保護者の皆様にご臨席賜り、本校第七十八回入学式を挙行できますことは、限りない慶びであり、関係者全ての皆様に、心より厚く御礼申し上げます。
ただいま、入学を許可致しました三二〇名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員一同心から皆さんの入学を歓迎致します。
皆さんは、コロナ禍による受け入れ難い様々な制約を余儀なくされた中学校生活の中でも、懸命に努力し、苦境を乗り越え、今日、この日を迎えられました。その努力に対し、心から敬意を表するとともに、ご家族をはじめ、みなさんを支えてこられた方々にも、教職員を代表して、お祝いをお伝えしたいと思います。
今、入学できたことへの喜びや、今日からはじまる高校生活への期待感、緊張感があふれる皆さんの表情は、とてもすがすがしく凜々しくもあり、私たち教職員もあらためて身の引き締まる思いです。皆さんにとって、充実した高校生活となるよう精一杯、応援することをお約束いたします。
さて、本校は、大正十二年に明石市立明石中学校として開校し、昭和三年に県立明石中学校、昭和二十三年の学制改革により県立明石高等学校となり、今年、創立百周年を迎える伝統校であります。その間、県下唯一の美術科の設置や、西オーストラリア州モーリー高校との国際交流、理数探究類型の設置、そして令和二年度からは、国際的に活躍できるグローバルリーダーの育成を図る「ひょうごスーパーハイスクール」の研究指定を受ける等、社会の変化に伴い、時代の要請に応じた、柔軟な学校改革を進めながら、地域社会や国際社会で活躍する有為な人材を多数輩出してきました。
来年、令和六年度からは「科学、技術、工学、芸術、数学」これらを総合的・横断的に学ぶ「STEAM探究科」をスタートさせるなど、さらなる飛躍に向け、準備しているところです。
また、凛として伸びるクスノキや桜など緑豊かな木々に囲まれた校庭、教室の窓から明石海峡を望むことができる閑静な高台に位置するなど恵まれた教育環境があります。
皆さんには、このすばらしい環境の下で、「明高生」として、人生でも最も意義深い、青春の三年間を送っていただきたいと願っています。
では、「明高生」とはなんでしょうか。
それは、本校の建学の精神である「自彊不息(じきょうふそく)」、のもと、本校の教育綱領に込められた「社会的で創造力豊かな自主的個人」の形成を目指し、常に励み続ける人」であります。
皆さんには「明高生」としての成長を期待しています。「社会的で創造力豊かな自主的個人」、その資質や能力を身につけていくには、物事の道理を判断し、処理していく心の働きや能力を指す「知恵」の新たな習得が必要です。私から皆さんにその習得のための二つの大切なことを伝えたいと思います。
一つは「多様性から学ぶ」ということです。
「知恵」は多様なメンバーが関わってこそ豊かに膨らみます。
高等学校では、多様な人々がそれぞれの違いを尊重し合いながら、協力して共に創造的な作業を行う学習活動が、これまで以上に設定されています。
勉学でも、スポーツや文化・芸術活動でも、多様なメンバーがそれぞれの強みを持ち寄り、議論し、上手くつなぎ合わされたとき、残念ながら失敗した時でも、新しい「知恵」が身につきます。逆にいえば、同じような価値観や知識を持っている人だけが集まっても、「知恵」は膨らまず、動き始めないのです。
今日から皆さんには、新しい出会いやこれまで経験したことがないことに関わるチャンスがたくさん出てきます。失敗を恐れず、果敢に挑戦し、「知恵」を豊かに膨らませてください。
一方で、学校というところは、自己の範囲内においての失敗や考え方の変更に寛容であり自由でもあります。果敢に挑戦した失敗という経験を糧に、ときにはふりだしに戻り、ゆっくりと安心して考えることも、自己実現を図る上において、大切であることを忘れずにいてください。
二つ目は「多様性を尊重する」ということです。
言い換えれば「互いの個性を認め合う」ということです。重要なことは、「自分の固定観念や思い込みで他人や物事を見ないこと」そして、「自分自身を客観的に見ることができて、冷静な判断や行動ができる能力を身につけること」です。新しい仲間と出会った時や何かにチャレンジするとき、この二つのことを常に思い出してみてください。今まで考えもしなかったことに気づけたり、感じもしなかったことを共感できるようになったりと、知識や価値観、感性の広がりを実感できる瞬間に必ず出会うことでしょう。
どうぞ、皆さんの身近に、多くの可能性を持つ多様な人びとが存在することを、そしてそれら一つ一つの可能性がすべて尊いものであることを、忘れないでください。私たち明石高校の教職員もまた、みなさん一人ひとりの個性とその可能性を最大限に尊重し、みなさんとの対話と共感をさらに深めていきたいと考えています。
最後になりましたが、保護者の皆様に一言ご挨拶申し上げます。高校の三年間は、将来の方向を決定する大切な時期であり、その一方で、不安や悩みなど精神的に不安定な多感な時期でもあります。大切なお子様が、自らの進路を、自らの力で切り拓いていけるよう、教職員一丸となって、全力で教育活動に邁進することをお誓い申し上げます。
何卒、本校に対するご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。
新入生の皆さん、皆さんの輝かしい未来に向かって、ともに歩んでいきましょう。
ようこそ、「明高」へ。
令和五年四月十日
兵庫県立明石高等学校
学校長 北中 睦雄
令和5年度 始業式 校長講話
4/10(月)の朝、始業式を行いました。
始業式中の校長講話では、何か不安があれば先輩・友人・親・先生等に相談すること、学力の形成・学習習慣をつけることについての話や、教育活動中のマスク着用については基本的に不要で自己判断になる、同調圧力などは絶対にやめようという新たな形式についての話等がありました。
晴天の中のスタート、創立100周年の明石高校を今年度も宜しくお願い致します。