2021年5月の記事一覧

5月全校集会

前回の全校集会では、放送でしたが、部活動の壮行会も行いました。ゴールデンウィークを中心に、全国大会予選、県総体、東播地区大会等、多くの大会があり、どの部もよく健闘し、百人一首かるた部が全国大会出場を決めたほか、いくつもの部が優勝や上位入賞を果たしてくれました。個人種目では、ベストの結果を出した人が何人も出ていると報告を受けています。校長として明高生を非常に誇らしく、また頼もしく思っています。本当によく頑張りました。今後、大会を迎える部がいくつもありますが、更なる健闘を期待しています。

ところで、今日は皆さんに時間について、あるいは時間の使い方について考えてほしいと思います。

皆さんは、お父さんやお母さんが年をとるにつれてだんだんと時間が経つのが早く感じられる、と呟いているのを聞いたことがあると思います。実際、皆さん自身も、小学校、中学校、高校と進むにつれてだんだんと時間が経つのを早く感じていませんか。                    

では、このことは本当でしょうか。実は本当なんです。フランスの心理学者であるジャネーという人物がそれを明らかにしました。「ジャネーの法則」と言います。「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する」というものです。

例えば1歳の子供にとっての1年は人生の1/1、5歳で1/5、皆さんであれば1/16~18です。このように、年を取るごとに1年の比率が小さくなり、体感時間は相対的に短くなります。この考え方でいくと、0歳から20歳までと、20歳から80歳までの体感する時間は同じになり、皆さんはもうすぐ人生の半分を迎えることになります。驚愕ですね。

このことについて、子供の頃は未知との遭遇の連続で、毎日新しい発見があり、日々の何気ない日常が刺激に満ちているが、大人になると大半が「知っている」ことであり、同じことの繰り返しに脳が慣れて活性化されなくなり、体感時間に影響を及ぼすという研究もあります。

いずれにしても、ジャネーは「刻一刻と時間は早まっているんですよ。ついついやり過ごして後で後悔しても遅いですよ」と言っています。

作家の林真理子さんは、「やってしまった後悔はだんだん小さくなるけど、やらなかった後悔はだんだん大きくなる」と語っています。私は、思わず共感してしまいました。

さて、皆さんの学校生活の様子を見ていて感じるのは、時間を無駄にしている人が非常に多いということです。例えば、3時5分に6時間目が終了して、部活動の開始時間はその何分後ですか。SHRと掃除があるのは分かります。しかし、1時間後の4時5分になっても練習を始めていない部がいくつもある。皆さんにその気があれば、遅くとも4時前には練習を始められるはずです。どれだけ時間を無駄にしているか考えてみてください。

学習も同じことです。皆さんは何時間スマホを触っていますか。触るなとは言いませんが、自分なりの時間のルールを作って、限られた時間を学習のために有効に使ってほしいと思います。

日本にも「光陰矢のごとし」という諺があります。月日が経つ早さを矢の飛んでいく速さにたとえたものですが、この機会に改めて時間の使い方について考えてみてください。

最後に、繰り返しになりますが、新型コロナウイルス感染防止ため、不要不急の外出と3密の回避、マスクの着用、手洗い、うがい、消毒を徹底してください。特に、昼食時は「席を動かさない」「対面で食事をしない」「会話をしない」この「3つのない」を厳守してください。また、登下校時、部活動時にマスクをしないで会話をする人がいます。これも絶対にやめてください。

「創立記念日」に寄せて

5月26日は本校の創立記念日です。今年度で創立98周年、2年後には創立100周年の大きな節目を迎えます。創立記念日を迎えるに当たり、改めて本校の歴史と伝統に思いを致し、明高生としての自覚を胸に、これまで以上に明高で学ぶ喜びと誇りを感じながら充実した高校生活を送ってくれることを願っています。

                                       

本校の沿革                                     

  • 大正12年4月 明石市立明石中学校開校
  • 昭和3年4月 兵庫県立明石中学校と改称
  • 昭和23年4月 学制改革により兵庫県立明石高等学校となる
  • 昭和24年4月 男女共学の高等学校(普通科・商業科)となる
  • 昭和28年4月 商業科募集停止
  • 昭和50年4月 総合選抜制度実施
  • 昭和58年4月 美術科設置
  • 平成5年10月 西オーストラリア州モーリー高等学校と姉妹校提携
  • 平成20年3月 複数志願選抜制度実施
  • 平成20年4月 普通科に生命科学探究類型設置
  • 平成25年4月 生命科学探究類型を理数探究類型に改編
  • 平成27年4月 学区再編に伴い、第3学区(旧明石・加印・北播学区)となる
  • 令和2年4月 ひょうごスーパーハイスクール(HSH)事業研究指定

 

本校は、地域の大きな期待を受けて、大正12年に明石市立明石中学校として開校しました。以来、建学の精神である「自彊不息」を基軸にして、「社会的で創造力豊かな自主的個人」の育成を目指し、知・徳・体の調和がとれた生きる力を育む教育活動を営々と積み重ねてきました。その建学の精神は確と息づき、広く国内外でリーダーとして活躍する有為な人材を多数輩出し、着実に発展を遂げてきました。今年3月現在、卒業生は33,631名を数えます。

今後も、本校の歴史と伝統を受け継ぎながら、校訓「自治・協同・創造」の具現化を図る中で、地域の期待に応える魅力と特色ある学校づくりを推進していきたいと思います。皆さん一人一人が、先輩方の偉功に深く敬意を表しながら、本校での確かな学びを通して自己実現を図るべく、さらに飛躍してくれることを期待しています。