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2021年3月の記事一覧

【男女ソフトテニス部】 雨上がりの憂鬱

自校のコートがクレーコートであれば、雨が降った後の練習前に水たまりを処理しなければなりません。特にこの時期は気温も低く乾きが遅いし、スポンジで吸い取るにも水が冷たくてツラい。

特に本校のコートは水はけが悪く、少しの雨ですぐに大きな水たまりが出来てしまいます。

なるべく早く水たまりを取り除いて練習時間を確保できないだろうかと、水たまり処理の対策を考えました。

 

対策その1

「水取り作業の効率をあげる」

策でも何でもないですが、まずはこれです。万国共通、スポンジによる水取り。理想の水取りスタイルを考察しました。使う道具は1人につきスポンジ2枚、バケツは1つか2つ。バケツは吸い上げた水を捨てに行く回数を減らすためにできれば2つ欲しいところです。

そして冬場の水の冷たさ対策に「軍手+ゴム手袋」です。これはかつて顧問がお湯の出ない家に住んでいた時に冬の食器洗い時に使っていた技です。

 

 

 

 

 

写真では薄手のゴム手袋を使っていますが、破れやすくゴミになりやすいので厚手の炊事用のものをおすすめします。

作業効率アップのために心がけることは、とにかく手を止めないこと。スポンジは水たまりに置いた瞬間に十分水を吸い取ります。なのでスポンジを置く→絞る→置く→絞る→…を絶え間なく繰り返します。スポンジ1枚でもほとんど手を休めることなく行えますが、2枚在れば1枚を水たまりに浸している間に1枚を絞り、それを繰り返すことでより効率が上がります。作業の遅い人は水を吸ったスポンジをなぜかしばらく見守り、時間をロスしていることがほとんどです。


本校では某通販サイトで水たまり用の吸水スポンジを大量に購入し、バケツも某100円ショップで造りのしっかりとした容量の大きいものを見つけて多めに購入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記の作業に加えて何よりも大事なのは水取りにかける思いを強く持つことです。水を吸い取る作業そのものに快感を覚えて黙々と作業するタイプの人は非常に仕事が早いです。2つのチームに分けて水取りの早さを競うのもいいかもしれません。どんな方法をとるにせよ、選手には少しでも早く水たまりを処理して練習したいと考えて欲しいです。口ばかり動いて手が止まっているのを見ると残念に思います。口が動いていても手が止まらなければまだいいですが、口数の多さに反比例して作業効率は落ちる傾向は顕著です。

 

 

対策その2

「サイフォンの原理で水抜きの自動化」

サイフォンの原理

 

 

 

 

 

 

 

 

図のように水で満たしたホースの先端を、水(水たまり)より低い位置に置いておくと大気圧の関係で勝手に流れ出すという仕組み。本校のテニスコートは下の写真のように、周りより少しだけ高い位置にあるので、この方法が使えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際の方法としては、ホースの中を水で満たし、それをこぼれないように手で両端を塞ぎながら運び、片側を水たまりにつけた状態でもう片方を低い位置に置いて塞いでいた手を離す。うっかり水たまり側から空気が入ってしまうと水は流れなくなってしまい、やり直しです。水たまりが浅くなってくると空気が入るので、水たまりの中央あたりを少し掘って深さをつけて、そこにホースを突っ込みます。掘った穴はすぐに埋めれば綺麗に元通りになります。

ここでホースに水を満たして運ぶ手間が少し面倒なので、手動の灯油ポンプを利用します。ホースの片側を低位置に置いてから、最初だけポンプで水が出てくるまで吸い上げます。一度水が流れ出たら後は放置です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2本同時進行。写真では片方だけ灯油ポンプを利用しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水たまりからの水が流れ出る様子。

 ホース1本だけだと、何人かでスポンジでする方が早いです。何本かのホースを同時に使用してスピードアップしたいところですが、1本だけでも放置しておけば勝手に水たまりが無くなるのでありがたいです。

 

 

 対策その3

「電動ポンプを使う」

 

 

 

 

 

 

 

 

写真のようなタイプが一般的です。安い物だと1万円以下でありますが、泥水対応かつ最低水位がミリ単位で汲み上げ可能なものとなると2~3万円します。そして電源が必要なのでコードリールなどの延長ケーブルも必要となります。

そこで今回、このようなものを見つけて購入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


電動ドリル・ドライバーに取り付ければポンプになります。充電式のドライバーを使えばコンセントも不要。お値段は1500円ちょっと。安い。十分に性能を発揮するには毎分2000回転以上するドリルが必要となりますが、学校であればおそらく事務室や校務員室などで借りられるはず。


こちらはまだ使用していませんので、成果は後日報告します。

 

  

対策 〜番外編〜
「コートをオムニコートに改修してもらう。」

そもそも水たまりが出来なければ水取りをする必要がない!大会はほぼ間違いなくオムニコートで行われるし、最近は私学や新設校のほとんどがオムニだ!クレーなんて昔ながらの公立中高くらいだ‼︎そう思って事務室にどうにかならないか聞きに行きましたが…

「あはは、無理やわ ^ ^」

「ですよねー ^^;」

オムニにしようと思ったら1面あたり数百万円。本校テニスコートは4面。これだけのお金はそう簡単には動きません。県立高校なので県の施策として計画されて予算が組まれない限りは無理でしょう。

 

与えられないことを嘆くより, 与えられた環境の中でどれだけ頑張れるかですね。