福祉探求科だより
福祉講演会「福祉と障害の理解~ようこそ福祉の世界へ~」
令和7年1月29日(水)3,4限 社会福祉法人福成会 生活介護 あいあいよりサービス提供責任者である平郡さまをお招きし、ご講演をいただきました。
平郡さまには、前任の施設で実習指導者としても本校生徒に関わっていただいておりました。また、12月に実施した2年次実習報告会でも講評をいただいたところです。今回は1年次生に向けて、障害の理解についてお話しいただき、グループワークも交えながら楽しく取り組ませて下さったので、生徒たちもより積極的に向かう姿勢が見られました。
「障害」をどう捉えるかと考えたときに、その人自身に課題があるのではなく、環境や人、物、制度などが整備されていないことによるさまざまな制限が、その人の生きづらさを助長しているのではないかと学びました。確かに、その人の特性を理解し、困難に寄り添う姿勢や社会のシステムが整えばその方の生きづらさは軽減されていきます。まずはそういった考え方を知ることが障害を理解する上で大切となってきます。
後半には、自閉症スペクトラムなどで感覚過敏がある方の支援について、具体的に学ぶことができました。2年次には実際に障害者支援施設での実習も経験していくので、今回の学びをしっかりと活かしてほしいです。相手が何を思い、どのような困難を抱えているのかを「想像」し、その方に寄り添って幸せを一緒に考えられる「創造」へと変えていくことが支援者として大切であると学ぶことができました。
平郡さま、お忙しい中ありがとうございました。
第37回介護福祉士国家試験激励会
令和7年1月24日(金)いよいよ日曜日に国家試験を控え、福祉探求科3年次生に向けて激励会を開催しました。校長先生、年次主任の先生に激励の言葉をいただき、3年間の学びの集大成として、精一杯力を発揮してきますと生徒代表が力強く宣誓してくれました。
当日までしっかりと体調管理し、本番に臨んでください。応援しています。
福祉探求科1年次の様子です
令和7年1月15日(水)3,4限を活用し、宝塚市立養護老人ホーム 福寿荘 池下荘長をお招きし、養護老人ホームについて多方面からお話をいただきました。池下さまは、本校の2期生で、福祉探求科の介護実習では長年、実習指導者をご担当いただいておりました。また、前回の介護実習報告会において、生徒の発表への講評をいただきました。
養護老人ホームに入所されるのは、65歳以上の方で、経済的な理由や環境上の問題により自宅での生活が困難な高齢者が対象であり、基本的に自立した生活が送れることが求められます。もし介護が必要になった場合、福寿荘は特定施設入居者生活介護の指定を受けているため、介護サービスを受けることも可能です。
これまで生徒たちが実習で経験した特別養護老人ホームや介護老人保健施設とは異なり、ある程度自由な雰囲気で過ごされている方が多いようなイメージを持ちました。アルコールを飲む機会を設けたり、お金をご自分で管理し、使うことも自由。また外出も自由にできるとお聞きしました。もちろん、リスクを伴いますが、危険を予測したうえでどれだけ利用者さんのニーズに応えることができるのか、そういったアプローチも大切であることを学びました。
実際にどのような方が利用されているのか、具体例と共に示してくださり、深く理解することができました。
「利用者の方々にとって福寿荘が自分の家のような場所であると感じた」
「利用者のQOLが高く、比較的楽しく生活ができているのではないかと思った」
「リスクの中にあるニーズ等を考えてサービスを提供することが大切である」といった生徒からの感想もありました。
池下さま、お忙しい中、講演にお越しいただき、ありがとうございました。
福祉探求科3年次 介護実習閉講式
令和6年12月24日(火)福祉探求科第5期生の介護実習閉講式を実施しました。3年前に入学した時から1年に2回のずつの実習をこなし、合計450時間以上、利用者の方に関わる機会、直接ご指導いただく場をいただいてきました。実習だけではなく、福祉探求科での学びや3年間武庫荘総合高校で培ってきた力を発揮できる良い機会となりました。
それぞれのテーマは次の通りです。
・3年間の実習での学び
・レクリエーションの紹介~利用者さんの生活に彩りを~
・ADL向上のためのレクリエーション
・認知症に対する支援~持てる力へのアプローチ~
・介護過程から学んだこと~食事におけるリスクマネジメント~
・福祉探求科に学んで
特別養護老人ホーム エルホーム芦屋の施設長 河野 雅弘 様にお越しいただき、最後に講評をいただきました。河野さまには昨年度の実習報告会にも来ていただいており、生徒の成長を感じていただけたようです。河野様より、人を支えるためには相手について知ることが大切であるということ、知ろうとする姿勢がより良いケアにつながるといったお話をいただきました。3年次の実習にもたくさんの施設にお世話になりましたこと、改めてお礼申し上げます。
本日を迎えるために、生徒たちは何度も資料を作り直し、デモンストレーションの打ち合わせにのぞみ、前で発表する練習を繰り返してきました。多くの先生方に見守られ、発表している姿はとても頼もしく、やり切ったという充実感に満ちた顔をしておりました。校長先生や、年次主任の先生からもそれぞれ感想をいただき、これまでの取り組みを振り返ることにつながったようです。
1月26日には介護福祉士国家試験に27名が挑戦します。今日からさらに気合いの入った生徒たち、しっかりと取り組んでくれることと思います。
介護実習Ⅰ-2実習報告会
12月20日(金)5,6限に、福祉探求科1年次の実習報告会を実施しました。
11月1日~11月15日にかけて10日間、介護実習Ⅰ-2「ケア実習」を実施しました。ケア実習は、個々のご利用者さまに応じた科学的根拠に基づく生活支援技術の理解を目標として、それぞれの課題に取り組んできました。
実習では着脱介助、食事介助、入浴介助、排泄介助などさまざまな支援を経験させていただいたようです。その中で、授業で習った方法では対応しきれない、個々に応じたケアが大切であると多くの生徒が発表していました。ケアの実践は難しかったこともありましたが、たくさんの学びを得ることができました。
来賓には、宝塚市立養護老人ホーム福寿荘の施設長 池下 恭平 様にお越しいただき、講評をいただきました。池下さまは本校の卒業生でもあられます。実習ではさまざまなことを学べますが、特に利用者の方から教えてもらえる貴重な機会ですとアドバイスをいただきました。
また、10名以上の実習関係者の方にお越しいただき、発表を聞いて頂くことができました。1年次の実習では18もの施設で実習を受け入れて下さいました。お忙しい中、一人ひとりに丁寧な対応、指導をしていただき改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。