校長室より

アンガーマネジメント

アンガーマネジメント 

 「アンガーマネジメント」最近流行っている言葉のようです。日本語では「怒りの管理方法」ということです。これは「怒らないようにする」のではなくて、「適切に怒りの感情と上手に付き合う」ことを目標にします。

 なぜ人は怒るのでしょうか。「○○すべき」という強いこだわりと、マイナスの感情、状態の二つがそろうことで怒りが発生します。逆に言うと、どちらかを減らすだけでも、怒りを小さくすることができます。

 例えば「時間を守る」ということを考えてみます。時間を守ることに価値観を置かない人はいないと思いますが、その程度は人によってまちまちです。「5分遅れる」ということを、「絶対許せない」と思う人もいれば、「5分くらい、どうってことない」と思う人もいます。また、普段は5分遅刻することを許せる人が、その時の精神状態や、疲労度によっては、怒ってしまうということもあります。また「怒り=よくない感情」ということばかりでもありません。例えば、スポーツの試合で負けた時に悔しさや自分に対する怒りをバネにして練習に励むように、怒りは人を動かすモチベーションとしても有効活用できます。

 さあそれでは、実際に日常生活で怒りを感じた時、どのように対処したらいいのかを紹介します。

1 怒りを静める「6秒ルール」

 怒りの対処術に共通するのは「怒りに反応しないこと」です。怒りを感じたら、まず6秒待って怒りを静めましょう。

2 怒りを点数化する

 平穏な状態を0、人生最大の怒りを10として、怒りに点数をつけます。過去の怒りと比較して、現在の怒りを相対評価すると、今怒るべきか怒らないべきか、感情を選択できるようになります。

3 「○○すべき」という価値観を捨てる

 人によって価値観は異なるものです。「○○すべき」はあくまで個人の理想やこだわりであって、すべての人に通用するものではありません。

 皆さんの周りに、あるいはあなた自身も含めて「切れやすい人」がいませんか。学校や、家庭や、職場等で「怒る」という感情を見つめなおしてみてはいかがでしょうか。戦場で謙譲の心をもって、根性を出して感情をコントロールすると、人情がわかる新たな自分が誕生するかな。