校長室より

こども食堂

こども食堂

 生徒の皆さんは「こども食堂」をご存じですか。子供やその親、および地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団欒を提供するための日本の社会活動で、2010年代頃よりマスコミで多く報じられたことで動きが活発化し、孤食の解決、子供と大人たちの繋がりや地域のコミュニティの連携の有効な手段として、日本各地で同様の運動が急増しています。そして現在では全国で約5000団体が活動しているようです。

 例えば姫路市のHPを見ると、14の団体が紹介されています。そのうちの一つに、的形町にある善正寺の横山正仁住職さんが、白浜町の灘市民センターを会場に運営されている「白浜こども食堂」があります。毎月第4日曜日に開かれていますが、このこども食堂に香寺高校の授業の一つである「保育技術」を選択した生徒たちが、地域のボランティアの方々と共に継続的に参加しています。その様子が写真入りで、11月3日神戸新聞の地方版、広域Bわがまち「灘新聞」で紹介されました。7月のメニューは「ガパオライスとサバ缶のコロッケ」ということで、大変美味しそうに出来上がっていました。

 様々な理由により、子供の貧困が取り上げられています。本来は国や地方自治体の福祉行政が対応すべき問題だと思いますが、現実として「こども食堂」の活動に支えられている面は多く、一層の充実が望まれています。運営の主体はNPO法人や民間団体、住民による融資、個人など、ボランティアによるものが大部分です。運営に要する費用や食材の調達、会場の問題、継続的なボランティアスタッフの確保など、課題は多いようです。どんな形であれ、協力することができれば素晴らしいなと思います。こども食堂の運営に、柔道、剣道、弓道、茶道、華道の生徒が参加したらドウでしょうか。