校長室より

いまを生きる

いまを生きる

 生徒の皆さん、入学して、進級してしばらく経ちますが、元気で頑張っていますか。1年次の皆さんは、部活動紹介も終わり、少しずつ香寺高校になれてきていると思います。2、3年次の皆さんは、部活動の大会が迫ってきたり、文化祭の準備等で忙しく過ごしている人も多いと思います。毎日が淡々と、バタバタと過ぎているかもしれません。

 「いまを生きる」という映画がありました。1989年のアメリカ映画で、有名な俳優であるロビン・ウィリアムスが、キーティング先生という高校の教員の役で主演しました。原題は「Dead Poets Society(死せる詩人の会)」。キーティング先生の台詞の中に「Carpe Diem(ラテン語で「いまを生きろ」という意味)」というものがあり、そこから邦題をつけました。物語は、キーティング先生のある意味型破りの指導から始まります。規則や常識に縛られず、自由な生き方を目指していきます。教室でキーティング先生が机の上に立ち「ここからは世界がまったく違って見える」と言い、生徒にも机に立たせるシーンを覚えています。

 高校生の時期というのは、子供から大人へのステップの段階だと思います。いろいろな悩みを抱えることも多くあるはずです。そんなとき、このキーティング先生は「いまを生きる」ということを生徒に訴えかけました。昨日でも明日でもなく「いま」です。過去は変えられませんが、未来は変えられます。しかし、先の事ばかりを見据えて、いまが充実しないのもよくありません。今日という日は二度とありません。毎日朝起きたときに「今日も充実した1日にする」と自分で思い込んで、いまを生きることを目指していきましょう。もちろんこのことは生徒の皆さんだけに提案しているのではなくて、私自身も心がけようとしています。心がけがないと、すごい崖で卵かけご飯を食べることになるかもしれません。