校長室より

みんなちがって、みんないい

みんなちがって、みんないい 

 毎年8月後半には、中学生向けのオープンハイスクールが実施されます。今年の中播磨地区は8月23日、24日に予定されています。香寺高校学校ではこの日に向けて、中学生向けのパンフレットを作成するのですが、その中に「みんなちがって、みんないい」というフレーズが取り上げられています。ご存じの方も多いと思いますが、金子みすゞさんの「私と小鳥と鈴と」という詩の一節です。

 私が両手をひろげても

 お空はちっとも飛べないが

 飛べる小鳥は私のやうに、

 地面(じべた)を速くは走れない。

 私がからだをゆすっても、

 きれいな音は出ないけど、

 あの鳴る鈴は私のやうに

 たくさんな唄は知らないよ。

 鈴と、小鳥と、それから私、

 みんなちがって、みんないい。

 金子みすゞさんは1903年に山口県で生まれ、約500編の詩を遺しましたが、26歳の若さで亡くなります。没後半世紀はほぼ忘却されていましたが、1980年代に脚光を浴び、再評価が進みました。

 現代は多様化の時代ですから「みんなちがって、みんないい」というフレーズには説得力があります。多様化については、さようか、という寛容の心が大切です。