校長室より

前期始業式

前期始業式

 

 令和三年度が始まりました。皆さんも一つ学年を進級して、新三年生、新二年生のスタートです。学期の初めにあたり、皆さんに大切な話をします。

 「目標を持つこと、そしてその目標に向かって努力すること」

 当たり前のことですが、私がなぜこんな話をするのか。もちろんそれは「いけえりかこ」さんの活躍を見たからです。

 皆さんご存じの通り、池江さんは素晴らしい水泳選手でしたが、白血病という病気にかかってしまいます。懸命な治療の結果、病気からは回復することができました。その後、水泳競技に復帰しようとしますが、映像や写真を見ても分かる通り、全盛期からは筋肉が落ち、とても泳ぐどころではありませんでした。そんな状態から、厳しい練習に取り組んだのでしょう。また食事にも気を遣ったのでしょう。驚異的な回復ぶりを見せて、誰もが不可能だと思っていた東京オリンピックの代表にまでなってしまいました。

 池江さんが病気になってしまったのは不幸なことだと思いますが、そこから復帰するために、「目標を持つこと、そしてその目標に向かって努力すること」を実践したのだと思います。その結果、彼女はこれまでよりも逞しく成長し、大好きな水泳競技を通して、人々に勇気を与えることができるようになりました。自分のためだけに頑張るのでは、限度があります。彼女は自分のために努力したのですが、その姿は多くの人々の励みになりました。ただ、彼女は「もう一度泳ぎたい。泳ぐからにはオリンピックに出場したい」という目標をもち、その実現に向けて大変な努力をしたことは間違いありません。

    皆さん全員が池江さんのようになれるわけではありません。ただ、「目標を持つこと、そしてその目標に向かって努力すること」は誰にでもできることだと思います。皆さん一人一人が目標を持ち、努力することで、皆さんの人生が変わるかもしれません。一緒に頑張っていきましょう。

    最後に、私は理科の先生です。りかこさんは、理科降参ではなくて、理科が得意であると信じています。