旧暦と二十四節気
旧暦と二十四節気
現在の日本の暦(こよみ)は、1582年ローマ教皇グレゴリウス13世が改良した太陽暦である「グレゴリオ暦」を採用していますが、この暦を採用したのは1872年、明治5年からです。それまではいわゆる「旧暦」と称する「太陰太陽暦」を用いていました。太陽暦はその名の通り、太陽の運行に着目した暦ですが、太陰暦は月の満ち欠けに着目した暦で、古代中国で成立したものを日本も長く採用してきました。古文を勉強するときに、現在の暦とずれているのはこのためです。
太陰暦では1ヶ月という期間を、満月から満月まで、または新月から新月までとします。そうすると1ヶ月は29日または30日になり、1ヶ月という単位は考えやすいものになります。しかし、1年12ヶ月は約354日になるため、太陽暦の365日に対して約11日短くなるため、3年に1回程度、閏月(うるうづき)を入れて季節の調整をしなければなりませんでした。
旧正月というのは、太陰暦で元日にあたる日のことですが、通常は雨水(うすい)2月19日ごろの直前の朔日(さくび)すなわち新月の日を指します。具体的には1月21日ごろから2月20日ごろまでを毎年移動します。中国等では現在でもこの旧正月を春節(しゅんせつ)と呼んで、大きなお祭りをしています。
旧暦の考え方だけでは、正月等の日程が毎年少しずつ変わってしまいます。そこで太陽暦の考え方を導入して、二十四節気(にじゅうしせっき)を考え出しました。これは太陽の動きを基に、夏至・冬至・春分・秋分の二至二分(にしにぶん)の日を決め、立春・立夏・立秋・立冬の四立(しりゅう)、その他の季節として全部で24の名称を定めました。2月4日ごろに、よくニュースでは「今日から暦の上では春を迎えますが・・・」と言われますが、この日が立春になり、その前の日2月3日が節分になります。二十四節気は太陽暦を基にしているので、日付けが変わったとしても1日程度になっています。旧暦と二十四節気は、全く別の暦なのです。
暦は現在でも世界中で様々なものが使用されています。暦を学習することを強みにして、たくさんの本をお読み。
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サンテレビ「4時!キャッチ」2020/7/15
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