クルド問題
クルド問題
私たち島国である日本で暮らしている人たちには、なぜロシアとウクライナが戦わなければならないのかが、もう一つぴんと来ないところがあります。ロシアもウクライナも、昔はソ連という一つの国であったわけですから。そして、私たちは無意識のうちに一つの国家には一つの民族が住み、一つの言語を話すものだと錯覚しています。
生徒の皆さんは、クルド人という人々のことを聞いたことがありますか。「国を持たない世界最大の民族」と呼ばれています。国でいうと、イラク、シリア、トルコ、イランの4カ国にまたがって暮らしていて、難民としてヨーロッパ各地やその他の地域に避難した人々もいます。もともと中東地域は、宗教や民族の違いによる対立と、独裁政権とそれに反対する民主化勢力との戦い、外部から介入する大国間の代理戦争に近いものと、不安定な国情が続いています。クルドの人々も、本当は自前の国家を持ちたいという気持ちはあるのかもしれませんが、それぞれの国で微妙なバランスの上で、現状を追認しているところもあるようです。特にシリアでは、2011年からシリア内戦が始まり、多くの難民がヨーロッパへ逃れるということがありました。昔の日本の時代劇のように、一方が悪者で、もう一方の善人が悪をやっつけるというような構図にはなっていないので、なかなか解決は困難です。戦争になると、弱い立場の人々が苦しむという図式は世界共通です。特に子供たちに、食料や安心して住むところ、教育を保証しないとダメです。
クルド人が来るど、などとふざけた事を書いている場合ではありません。
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サンテレビ「4時!キャッチ」2020/7/15
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