校長室より

悩み、不安、心配事

悩み、不安、心配事

 生徒の皆さんは、悩みや不安、心配事がありますか。全くないという人はいないかもしれません。高校生の年代だと、勉強の事、進路についての事、友人関係や、自分の容姿についての悩みもあるかもしれません。最近だと「新型コロナに感染したらどうしよう」という不安もあります。年齢を重ねるにつれて、心配事は変化していく場合が多いです。私のような年齢になると、自分や親の健康問題等が気になってきます。

 さて、悩みや不安を感じたときはどうしたら良いのでしょうか。解消方法は人によって様々だと思いますが、やはり自分以外の人に相談してみることが一番ではないでしょうか。自分が信用できる相談相手がいるとすれば、それは大変ありがたいことです。自分の親や、友人はもちろん、高校の先生やキャンパスカウンセラーの先生等も相談に乗ってくれると思います。最近だとSNSを使って聞いてみるという方法もあるようです。

 しかし、誰に相談したところで、自分の気持ちが変わらなければ、悩みは解消されません。他人には「何だ、それくらいのことでクヨクヨするな」と思われることでも、自分としては「夜も眠れないくらい悩んでいる」ことはよくあることです。ではどうすれば良いのか。まず一つ目は

「心配事の9割は、実際には起こらない」

    こういうタイトルの本も出版されていますし、アメリカの科学者による研究結果もあるようです。二つ目は

「なんくるないさ」「ケ・セラ・セラ」

    沖縄の方言である「なんくるないさ」と、スペイン語の「ケ・セラ・セラ」は同じような意味で「大丈夫、たいしたことはないよ、きっとうまくいく」という意味です。三つ目は

「先のことではなく、今できることに集中せよ」

    禅宗に「喫茶喫飯(きっさきっぱん)」という言葉があります。「余計なことは考えず、お茶をいただくときには、お茶を飲むことだけに集中して、ご飯をいただくときにはご飯を食べることだけに集中しなさい」という意味です。

 皆さんも悩み、不安、心配事があれば、人に相談して、自分の気持ちの持ちようを考えてみて下さい。相談するときは、階段を使って降壇しながら行いましょう。