校長室より

メタバース

メタバース

 最近の流行語である「メタバース」です。メタバース(metaverse)は英語の超(meta)と宇宙(universe)を組み合わせた造語です。コンピュータやネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる三次元の仮想空間やそのサービスのことを指します。利用者はオンライン上に構築された三次元コンピュータグラフィクスの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケートしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行ったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されています。もちろん、完全な実用化はもう少し先になりますが、現在でもネット上で買い物をしたり、一部のゲームでは自分のアバターを使って遊ぶものは、メタバースの先取りと言えるかもしれません。Facebookが会社名をMetaに変更したことでも有名になりました。将来的には莫大な量のお金が動くことが予想されていて、多くの企業の参入が見込まれています。

 この話の中で私が思い出すのは、2021年公開、細田守監督のアニメーション映画「竜とそばかすの姫」です。この映画では50億人以上が集うインターネット仮想空間「U」と出会ったそばかすのある女子高校生「すず」が、歌姫の「ベル」というアバターで「U」に参加し、その歌声でたちまち世界に注目される存在になっていきます。現実と仮想空間を行き来して物語が進みますが、映画やドラマになった「美女と野獣」をモチーフにしたところもあります。「竜とそばかすの姫」は細田守監督の長編オリジナル作品第6作になりますが、2009年公開の第1作「サマーウォーズ」も同じようなネット上の仮想空間でのお話しでした。今から13年前の作品でしたが、山下達郎さんの主題歌「僕らの夏の夢」とともに記憶に残る良い映画でした。

 今後のメタバースは、どのように発展していくのかはわかりません。メタバースといえば、昔阪神で活躍した外国人選手の・・・。それはランディ・バース。