校長室より

フリーのコーラ

フリーのコーラ

 「木村先生は、親父ギャグというか、ダジャレが好きですね」とよく言われます。「はい、その通りです」と答えています。日本語は同音異義語が多く、また、脚韻や頭韻を踏むと、文章にリズムが出てくるので、私が書く文章や、人前でお話をする場面で、数多く利用しています。

 しかし日本語以外の言語でも、このような例はたくさんあります。今でも私が鮮明に覚えているのが、1985年のアメリカ映画「バックトゥザフューチャー」の中の台詞です。主人公のマーティ(マイケルJフォックス)がタイムマシンに乗って、30年前の世界にタイムスリップしたときの話です。喫茶店だったか、ドラッグストアだったかで、マーティが好きな「ペプシコーラ」を注文するときに「FreeのCola」を頼みます。マーティが頼んだのはもちろん「Sugar Free」のコーラ、砂糖が入っていないコーラのつもりです。しかし、30年前の世界には「Sugar Free」のコーラは存在していませんから、店のおじさんは「Free(値段がタダ)のCola」なんかうちの店にはないと、怒ってしまいます。Freeという単語には、○○がない、という意味と、値段がタダ、という2つの意味があるから生じた、親父ギャグ、ダジャレだということです。当時の映画の日本語字幕では、Freeという単語の上に、マーティの台詞では○○がない、店のおじさんの台詞では値段がタダ、という風になっていたと思います。

 このように、ダジャレは世界中で愛好されています。皆さんも生活の中に潤いを求めて、使用してみて下さい。ダジャレは、オシャレなワインのボジョレーや、コジャレたすじゃれ(すだれ)にも使われます。