3.5パーセント・ルール
3.5パーセント・ルール
アメリカのハーバード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院教授のエリカ・チェノウスさんが書いた「市民的抵抗 非暴力が社会を変える」を読み終わり、社会を見る目が少し変わりました。
この本は、人々は政治的な暴力―テロ、宗派間暴力、内戦、反乱―を追求することがあるが、これは革命を起こすためには暴力を用いる方がうまくいくからだ、という思いこみがあるからである、というふうに始まります。しかし著者は社会を変革するためには暴力を用いるのではなく、非暴力の市民的抵抗の方が効果が高いことを実証していきます。その例として、1945年から2014年までの間に、世界中で実施された政府機関等に対する389回の市民的抵抗運動を題材に取り上げています。そして運動の観察可能な出来事の絶頂期に、全人口の3.5パーセントが積極的に参加している場合、革命運動は失敗しないという仮説を唱えます。389回の市民的抵抗運動のうち、3.5パーセントのハードルを越えたのは、たった18回しかありません。しかしその18回のうち、明らかに失敗した例は2回だけで、あとの16回はいずれも体制を変革することに成功しています。
この非暴力の市民的抵抗が成功するためには、大規模な参加、忠誠心のシフト、戦術的イノベーション、抑圧に直面した時に持ちこたえる力、の4つの特徴が必要です。現在でも、軍事力を背景にした独裁者が政権運営を行っている国家が見受けられます。民主的で、人間と環境に優しい国づくりが望まれるところです。革命を起こすためには、悪名を高くして、匿名のふりをして、克明に復命をすることが必要です。
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サンテレビ「4時!キャッチ」2020/7/15
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