保健だより(10月)

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 10月も半ばを迎え、長かった暑い夏から、ようやく秋らしい風景が感じられる頃となりました。一日は夜長へと向かいますが、陽光の中(含まれるバイオレットライト)、近隣の野山の葉が黄色や赤色に瞬く様子を日々目で追ってみる。そんな習慣が、目の健康(近視や眼精疲労)には良いようです。高校生の時期は歯の健康度低下と視力低下が身体の健康での主な課題です。時々は遠くを自然に見る習慣ができるといいですね。

 ①20-20-20ルールって知っていますか?(米国検眼協会と米国眼科学会推奨)

·       20分ごとに作業を区切る

·       20秒間、窓の外や部屋の奥など遠くを見る

·       遠くの距離は6メートル(20フィート)以上を目安

·       自習時に、タイマーやスマホアプリで通知すると習慣化しやすい

  ②環境の調整も意識しよう!

·       照明:机の明るさを300〜500ルクス程度に調整

·       パソコン・タブレット使用時:画面周囲は500〜700ルクス(少し明るめ)が目安、ブルーライトカットも

·       姿勢・距離:本・ノートは30〜40cm、PC・タブレットは50〜70cm離す

·       画面位置:目線より少し下に設定

  ③まばたき・目の潤い

·       意識的にまばたきする

·       部屋が乾燥している場合は加湿器や人工涙液を使用

  ④ 短時間の休憩・ストレッチ

·       目を閉じる、上下左右にゆっくり動かす

·       軽く肩や首をほぐす(同時にストレッチ)

·       ホットタオル(温め):目の疲れやドライアイに5分程度

·       クーリング(冷やす):目の充血や腫れに3分程度

   ⑤良質な睡眠のために寝る前1時間は画面を見ない。

 

がん教育講演会を開催しました(9月中旬) 

 まつもとホームケアクリニック医師 松本直久先生より「がんと緩和ケア、在宅医療の現場から」と題し、全校生徒対象にご講演をいただきました。

 足立校長先生からのがん罹患率・死亡率(統計)のご紹介に始まり、緩和ケア、症状、治療や麻酔、在宅医療、家族や周囲へのチームサポート、人生会議、意思決定、最期の体験談などの話題と共に、命の大切さ、日々の大切さを学んだひとときでした。「僕が生きる今日はもっと生きたかった誰かの明日かもしれないから」という歌詞と先生からの最後の言葉。講演の後、家族と話してみたり、職業の選択・設計という点からも示唆を受けたりした人もいたようです。

 初めてのがん教育講演でしたが、ご講演の構成内容にも先生の温かな配慮が感じられ、とても感慨深い時間となりました。ご講演後は、スタッフの看護師さんと共にすぐに現場に向かわれました。お忙しい中、心のこもったご講演をいただき本当にありがとうございました。

  ※緩和ケアには、シシリーソンダース(英)が提唱した「Total pain」という概念や彼女が設立したホスピスSt. Christopher′s Hospiceの理念が広く世界中に影響を与えています。