会長挨拶

 学校とPTAの力を合わせて、新しい教育活動の創造を

 まずはじめにこの場をお借りしまして、去る六月二十日、本校PTA会長赤松直樹さんがご逝去されましたことをお知らせしなければなりません。本年度のPTA活動の推進に向けて、柔らかな人柄で新しいPTA組織を引っ張っていくべくご尽力いただいていた中での訃報にあたり、大きな力を失ってしまったことを感じております。赤松会長の遺志を引き継ぎ、令和四年度の会長職にあたるよう七月十七日のPTA本部役員会にて指名、理事会にて承認をいただきました大前と申します。会員の皆様には変わらぬご支援をくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 本年度のテクノロゼ発行にあたり、本校PTA会員の皆様に諸活動に対するご理解とご支援をいただいておりますことにお礼申しあげます。PTA活動は学校だけでは実現できないことを保護者と教職員が協力することで実現するものだと考えております。

 年度始めの五月には早速文化祭が実施されました。三年目となるコロナ禍の中での文化祭でしたが、キッチンカーを準備するなど、新しい取組が進められています。何よりも生徒の安全確保が大切であり、感染症の拡大防止について多くの制限がある中で、折々の状況に合わせた教育活動を展開してくださっていることに、頭の下がる思いです。そんな中で生徒たちは自主的な活動を企画、運営し、文化祭を成功させました。これらの活動から、自らの活動に見通しをもって計画する力、計画の実現に向けて連絡調整を進める力、そして仲間と力を合わせて行動していく力を大きく育てられたのではないかと思います。これから社会に出て羽ばたく若者が、こういった力を確実に育んでいることは、未来の社会発展に向けて大変有意義なことです。ただ、「楽しかった」だけでは終わらない教育活動がこれから一層求められる時代です。

 未来を担う人材育成のために教育に求められていることは多岐にわたります。多くの教育的諸課題の解決に向けて、保護者と教職員が手を取り合い、新しい時代の教育活動を創っていかなければなりません。ひとりの努力ではなく、みんなの一歩で兵庫県立大学附属高等学校の新しい教育活動を紡いでいきましょう。

 

兵庫県立大学附属高等学校 

PTA会長 大前 貴之