校長室より

【校長室より】生徒の皆さんへ

キーワード「日記」「行動」


 生徒の皆さんへ

 

新学期が始まり1ヶ月が経過しました。

生徒の皆さんは、様々な困難はあるものの、それぞれ工夫をこらし自宅で元気に過ごしていることと思います。

さて、臨時休業は531日まで継続されます。

5月に入り、兵庫県が発表した県内における新型コロナウイルス肺炎の感染状況をみると。緊急事態宣言下の社会活動の制限は一定の効果があるように見えます。しかし、最近、戸外で小中高生が、マスクを着用せず集団で間隔をとらずに接している光景を目にします。少し緊張感が薄れている表れかもしれません。たとえ自分に症状がなくても感染させることがあります。油断は禁物です。引き続き、外出を控えて、マスク着用、手洗い等の感染対策をとってください。学校が再開された後に、感染拡大を起こしてはなりません。人同士が1.52m程度の距離を保つ習慣を、確実に身に付ける必要があります。

部活動においては、全国高校総体の中止を受け、県高校総体の夏季競技が中止となりました。選手の健康と安全を最優先にした結果といえども身を切る思いです。文化部においても、定期行事の中止が余儀なくされており、各部の大会やコンクールの開催が危ぶまれています。3年生にとっては、本当に残念な事態になりました。しかし、チャンスが訪れた時のために、各自できることを是非継続してください。

ずっと家にいるとストレスが溜まります。どう発散すればいいのだろうかと考えます。

先日、A紙に、国際宇宙ステーション(ISS)など閉鎖空間で長い時間を過ごした宇宙飛行士の若田光一さんのインタビューが掲載され、在宅の心得が3つ挙がっていました。

 1 スケジュールを明確にする。(普段の学校の生活と変わらないスケジュールで過ごす。もちろん、休みの日はちゃんと休む。)

 2 1日の生活リズムを乱さない。(睡眠時間は変えない。リラックスも大事。健康管理のための有酸素運動や筋力トレーニングは、生理学的にだけでなく、精神的な健康維持にもつながる。)

3 日記がおすすめ。(その日の行動を振り返り、長いトンネルの先を見据えて、今後のことを考える時間をとることが大きいと思う。)

さらに、「人生で、病気のこんなパンデミックが起こることはほとんどありません。後でもできることをやりたいと思うのではなく、今しかできないことを考えて過ごすことが大切だと思います。」と述べています。今一度、何ができたのか、何ができていないか、冷静に振り返りましょう。

実際には、何をしてきたかよくわからない、記録できていない等々、残念な状態があるかもしれません。たとえ、そうであっても、自分を「受け入れ」、自分を「認め」てください。そこから、行動の第一歩が始まります。

学校再開まで、これまでと同様ホームページによって連絡事項を確認し課題を確実にこなしてください。自分のみだしなみも整えましょう。今後、学校との皆さんとのやり取りは「Gsuit」を使用するとともに、学習アプリを活用した取り組みを始めます。不明な点は、気軽に担任や学年の先生に相談してください。

過去、兵庫高校生は阪神・淡路大震災や新型インフルエンザ禍など幾多の試練を乗り越えてきました。

平常時も緊急時も「行動」あるのみ。皆さんが元気な姿を見せてくれる日を楽しみにしています。

  

わが世の塵を低く見て 競う心の 気高さを

かたみに結ぶ 友垣の 夢純らなり 愛の庭

その名ぞ「兵庫」 わが母校 

 

令和2511

                    兵庫高等学校長 升川 清則