校長室より

【校長室より】第1学期終業式辞

おはようございます。
今朝は、曇り空が広がっています。梅雨明けも間近かなというところです。今年も、梅雨前線の活発な活動により、九州・中国・東北地方の一部では河川が氾濫、土砂災害など大きな被害が出ました。亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
コロナウイルスの影響により、半年ぶりの考査を終えることができました。一方、文化祭、春季定期戦、合唱コンクール、そして部活動における大会、コンクールが軒並み中止。ようやく代替大会の開催まで漕ぎつけました。
このような状況にあっても、生徒諸君それぞれが、元気に落ち着いて学校生活を送ってくれたことを大変ありがたく思っています。
さて、明日、8月1日~から16日まで夏季休業となります。学校では4月当初から、臨時休業中の指導体制や通常授業再開後の取組みを、慎重に検討してきました。授業確保、行事や模試等、盛り込むべき内容を精査して夏休みの期間を決定しました。8月17日から1週間は、4時限までとし、8月24日から通常授業を展開します。結果的に他校と違う動きになりました。時に周囲と違う動きとることもあります。先生方も責任感をもって取組む覚悟です。
学校が再開後、教室、職員室前、図書室等で自習に励む生徒姿が日増しに増えています。先が見通しにくい状況においても、目標達成に向けて、周りに左右されず今自分のやるべきことに集中できつつある生徒が増えているのだと思います。特に3年生は、夏休み明けからは、先生方を添削などで忙しくしてくれることでしょう。
勉強であれ、部活動であれ「集中して取組むこと」ができれば、それは素晴らしいことです。これは我々にとって永遠のテーマです。「自分はもともと集中力がないタイプだ」などど、決して逃げてはなりません。
人は、新しいことに取組み、思考を重ねることによりエネルギーを消費します。そのエネルギーの枯渇は、「誰かにかまってもらいたい」「遊びに行きたい」「逃げたい」「癒やされたい」といった集中を妨げる「さみしさ」「雑念」を招きます。いざ本番に、エネルギーをわけてくれる人はないので。誰もが孤独に取組むほかありません。家族さえも助けてくれない。「やっぱり無理かな」なんて雑念が沸いてきたら、そのような時こそ、スマホと離れること、休んだり、人としべったり、オンラインゲームに逃れるのではなく、「本を一冊一気読み」、「声をだして音読」、「基本的な動きの反復練習」などに取組んでみてください。雑念や、さみしさ、孤独感が驚くほど解消されます。そして、皆で成功して、皆で幸せになろうという一体感も重要です。兵庫高校生は皆で思いを遂げて、将来仕事についた時、世のため人のため、助けを求める誰かのために生きるのです。夏休み中、自分にはまだまだ足りない部分があると謙虚な姿勢で、コツコツ集中して取組んでください。
健康にはくれぐれも留意して過ごすこと。新型コロナウイルス感染症の感染が再び拡大しています。密閉、密接、密集の3密の回避、マスクの着用はもちろん、飲食時の大声の会話、飲料水の回し飲み、感染が再拡大している地域への不要不急の移動は控えてください。今後、生徒全員の体調を確認する必要が生じた時は、Webによる健康チェックを再開します。クラスルームで指示しますので、指示を逃さないようにしてください。もし、体調不良が何日も続くようなら、担任の先生を通じて学校にも連絡してください。
では、8月17日に、お互い元気な姿で出会えることを楽しみにしています。

令和2年7月31日
兵庫県立兵庫高等学校長
升川 清則