学年・専門部

2021-5 Blog Entry List

人と自然科 ブドウのジベレリン処理(1回目)実施しました

 有馬高校人と自然科では、ベリーA、ピオーネ、マスカットの3種類のブドウを栽培しています。(ちなみに1年生の生徒がベリーAを、3年生の生徒がピオーネ、マスカットの栽培を担当しています。)

 例年よりも3週間ほど早い梅雨入りとなりましたが、現時点では順調に生育しています。生徒は芽かき、誘引、整房、摘穂などの作業を自主的に取組み、技術を習得しています。5月下旬に入り、重要な作業の一つであるジベレリン処理を行いました。

 ジベレリン処理はブドウを無核化(種なし)にする重要な作業です。ペリーAの1回目の適期は、満開の2週間前、そしてピオーネの適期は満開~3日程度となっています。ベリーA、ピオーネとも栽培期間中2回実施します。(1回目は無核化、2回目は肥大が目的で行います。)

 房の形が整っているか最終確認した後、いよいよジベレリン液につけます。

 そのときのコツはカップの中で房を揺すります。これにより粒に付着した気泡を浮き上がらせ、まんべんなく液を付着することが出来ます。

 房を浸した後は軸を軽くたたき、余分な液を落とします。これにより乾燥し濃度が高くなったために起こる薬害(火傷のようになる症状)を防ぎます。

 上手くできましたか?今回液に浸かっていない粒は種が残ってしまします。慎重に行い、約1時間で実習は完了です。特に1年生の実習日には雨が降っていましたが、全員集中して頑張っていました。入学して約2ヶ月が経とうとしていますが、早くも顔つきが『農業人』の顔になって来た人が多くなってきました。誇らしいです。

 人と自然科ではブドウの栽培においても自分の担当区が設けられており、生徒は放課後も農場に足を運び自主的に管理を行っています。そして収穫したブドウは有馬高校人と自然科、総合学科の生徒、保護者限定で9月上旬に販売会を開催する予定です。

 昨年のブドウ販売に関する記事はこちら

 今年も無事販売会が開催できますように・・・・。

1年次生「産業社会と人間」

 5月28日(金)の「産業社会と人間」は、前半は大学・短大の学部学科について、後半は適性検査の振り返りを実施しました。

 「学部・学科」の説明については、1年次生にとっては初めて体系的に聞く内容であり、今後の科目選択の上でとても重要な情報です。4月に実施した適性検査の結果については、「えっ、うそー!」「なるほど」など、自分の知らない一面の発見や、自分について再確認ができ、みな目を輝かせてアドバイスシートを見ていました。アドバイスシート中の自分の適性が高いとされる仕事や学問について調べ、将来について考えました。

 次回は上級学校訪問のコースに分かれて訪問大学についての情報を集め、大学生へのインタビュー項目を考えます。

 

 

 

 

 

人と自然科 地域自然保護 昆虫採集を通したプログラム体験

 5月25日(火)人と自然科学校設定科目『地域自然保護』の授業で、昆虫採集を通した夢プログラムを体験しました。

 この授業では、県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲスト(特に利用者の少ない高校生を対象)に公園の自然を感じてもらう体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。この取組みが評価され、有馬高校は昨年度グリーンスクール表彰を県知事より頂きました。

 グリーンスクール表彰に関する記事はこちら

 現在は、実際に有馬富士公園で実践されている夢プログラムを体験していますが、この日は三田市自然学習センターの長谷川コミュニケーター・吉田コミュニケーターのお二人にお世話になり、プログラムを体験しました。

 安全にプログラムを行うための説明を頂いた後、まずは学習センターの展示を見学しました。小学生の頃から通っている生徒もたくさんおり、新しい展示に感動していました。

 見学の後は網を手にし、有馬富士公園に飛び出します。

 日本には分かっているだけで約3万2千種類の昆虫が生息しています。本日の目標は100種類を捕まえることです。さあ小学生に戻った気持ちで、頑張って捕獲しましょう。

  地表近くも、くまなく探しましょう。

 よく見ると枯れ葉に擬態した昆虫もいました。

 どんどんゲットしていきましょう。

 道中にはNHKのアニメでおなじみ『ニョッキ』がいました。正式にはマイマイガの幼虫です。毒はありません。かわいいですね。

 約1時間本気で昆虫採集を行い、学習センターへ。小袋に入れた昆虫たちを、『チョウのなかま』『トンボのなかま』『バッタのなかま』・・・など仲間分けしていきます。ちなみに袋に入れるとかわいそうな気がしますが、小さな虫かごに入れるよりも羽を傷つけるリスクは少ないそうです。

 そして、コミュニケーターの先生に聞いたり図鑑で捕獲した昆虫の名前を調べました。今回はチョウのなかま18種類、トンボのなかま2種類、カメムシのなかま4種類、甲虫のなかま18種類・・・・合計59種類捕獲できました。捕獲した個体数は多かったのですが、同じ昆虫を捕獲していたようです。

 

 約2時間のプログラムでしたが、有馬富士公園の生物多様性という魅力が十分感じられる体験でした。コミュニケータの長谷川先生、吉田先生興味深いプログラムをありがとうございました。

人と自然科 第1回 先輩農業者による特別授業実施

 5月24日(月)人と自然科3年生を対象に、先輩農業者による特別授業を実施しました。この授業は阪神農業改良普及センター様との連携で、地域で活躍されている農家の方から直接講義を頂き、将来の就農・進路につなげようという取り組みです。今回は本校の卒業生で、施設野菜をされている青年農業士の小寺清隆さんに講義をしていただきました。

 

 小寺さんは有馬高校人と自然科の前身である緑地園芸科最後の卒業生で、県立農業大学校に進学。現在は尼崎市で都市型農業を実践されておられます。主作物はトマトで、平成26年には立毛品評会(収穫物だけでなく、枝葉も審査に入る品評会)で農林水産大臣賞を獲得されています。

 小寺さんからは自身が農業を志すようになったきっかけ、農業大学校や親方農家での修行で学んだこと、栽培しているトマトのユニークな販売方法やお客様とのやりとりなど、農業のおもしろさを教えて頂きました。

 そして小寺さんが今でも心がけている、農業を経営していく上で大切な4つのことを教えて頂きました。

1つ目 「基本が大事」基本通りできれば応用もできる。

2つ目 「情報を得る」新聞、普及所、JA、農家さんなどから常に新しい情報を得る。

3つ目 「数字にこだわる」農業は科学であるので、収穫量や売上はもちろん、成育などのデータをしっかりとる。

4つ目 「健康な体」 何をするにも体が大事なので、健康を維持すること。

 後輩にむけ、熱いメッセージを頂きました。小寺さんお忙しい中本当にありがとうございました。そして阪神農業改良普及センターの皆様、このような機会をいただきありがとうございました。

 3年生の皆さんいかがでしたか?やる気スイッチが入ったのではないでしょうか。全員進路実現という目標に向けに向け、頑張っていきましょう。農業部一丸となって皆さんをサポートします。

 

探究ガイダンス(総合的な探究の時間)

5月25日(火)5,6限2年次総合学科生を対象に、神戸親和女子大学の冨田先生より、「探究の世界をのぞいてみよう!」と題し、ご講話いただきました。

まずは、「なぜ探究するの?」という根本的なところから、兵庫県内の高校生が実施した探究テーマを例にしながら、探究学習の進め方を押さえていただきました。

先生から「興味のあるテーマをあげよう!」と投げかけられ、スラスラ記入できる人もいれば、手が止まり進められない人など反応は様々でしたが、ペアワークを実施しながら自分と向き合う貴重な時間を過ごすことができました。「こんなことが探究のテーマになるの?」という些細なことでも、調査を進めていく中でエッセンスを増やし、自分だけの探究が出来上がる、とアドバイスいただきました。

  

次週よりそれぞれの探究を進めていくための探究基礎講座がスタートします。どんなテーマが出るか楽しみですね。