学校生活

作法室にて

1学年の必履修科目である家庭基礎の授業では、本年度より、生活文化を体得する機会を織り込んで授業展開しています。3学期は、茶華道部の講師でいらっしゃる東田京子先生のご指導のもと、住生活学習の一環として襖の開け方をはじめとする「和室での所作」を作法室にて学びました。写真は、中山先生が担当する1年4組の授業風景です。

 

 

 

「慣れていないから緊張する…。」と言うものの、生徒の後ろ姿からは余裕が感じられます。お家での躾の良さを窺い知ることができます。

 

このクラスでは特別に、床の間・炉の拝見の仕方も教わり全員が挑戦しました。

 

どのような所作(ルール)にも、それが成立するための背景があります。例えば、夜咄の茶事で床の間を拝見する際は、燭台の持ち方を変えて柄を軸の方に向けます。大切な掛け軸に引火しそうになる、そんなヒヤリとする瞬間を見越しての所作です。作法室の中に居ると、いろいろな想像力や思考力が鍛えられそうですね。

 

敷居を踏まない理由、襖を丁寧に開けることの意義 等々、昨今の住宅事情から、「実際に和室の中で動作をしてみないと、本当の意味において理解できないことが多い。」と担当として考察しています。

授業では「1畳」の広さを身体をつかって理解することにも重きを置きました。体得したモジュールがあれば、住宅広告も正しく読み取れて、間取りを考える次のステップで失敗することはないはずです。

 

身の丈に合った空間を選び抜き、余計にモノ買い込んで無駄に捨てたりはしない。そういう丁寧で心豊かな暮らしを、スマヒ生は実現してくれるのではないかと思います。

 

 文責 K.A