授業風景

ニワトリ発生の観察

~氷上高校の卵を使って実験~
2年「生物」では「生殖と発生」の単元で、ニワトリやウズラの卵を使って鳥類胚の観察をしています。
今年も、兵庫県立氷上高等学校で生産されたニワトリ有精卵を購入しました。
県内の高校生が自信を持って提供している素材を実験に使わせてもらう、ということも、本校生にとっては大きな刺激になります。
 
インキュベーターで孵卵します。卵には孵卵時間と胚の位置がわかるように印を入れています。

2月13日(月)4時間目に、理型生物選択者のクラスで初期胚の観察を行いました。
 
胚を「ろ紙リング」にくっつけて取り出し、ゲルプレートに乗せて、双眼実体顕微鏡で観察します。
 
どの生徒も非常によく集中し、丁寧に胚を取り出すことができていました。
互いに発生段階の異なる胚を比較したり、細かく観察してスケッチしたりしました。


今回はニワトリで行いましたが、ウズラを使った方法は、本校で教材開発を行い、
高校「生物」の教科書にも掲載されています。
実習の方法など、詳しい資料は、
「須磨東 理科実験教材の広場」(旧HPのコーナー)
紹介しています。

【生徒の感想より】
顕微鏡を使って見てみると、体節や脊索がくっきり見えて、こんな小さなときから体って成り立っていくんだなーと改めて思いました。背と腹の両面から観察することができ、背側の方が体節が見やすかったです。他の人のを見ると、時期によって発達してるところが違って、比較するのが面白かったです。
はじめ、卵を割ったときに膜まで割れてしまったときは、失敗してしまったと思ったけど、何とかリカバリーできて、実験を成功させることができてよかった。胚を見てみると、眼胞や心臓、耳胞など、前の方にある器官ばかりができているので、発生の過程は基本的に前の方から進むのではないかと思った。
心臓がゆっくりと動いているのも確認できたのでよかったです。この胚がヒヨコになり、ニワトリになるんだと、頭ではわかっていても、少し理解が遅れるというか、本当になるんだなぁと感動しました。
胚を見ただけではこれが何で…というのは分からなかったけれど、図を見ながら自分の胚を見てみると、よく分かり、観察しやすかった。先生は胚を見るだけで分かっていたので本当にすごいと思いました。
とてもきれいに胚が見られて嬉しかったです。班の人たちの胚と見比べると、自分が取り出した胚の方が目が出ているな、とか、神経管が閉じられていく様子など、違いが分かって面白かったです。心臓が飛び出していることに驚きました。