福祉探求科だより
「福祉探求科公開授業」
8月23日(水)・24日(木)の2日間、福祉探求科では中学生のみなさまに向けて公開授業を実施しました。
教室で座学をしている様子や特別非常勤講師による講演会、また実技を練習している様子などを見ていただきました。
暑い中でしたが、多くの中学生・保護者の方にお越しいただき、生徒たちも日ごろの学習の成果を発揮する良い機会を
いただきました。生徒たちは中学生のみなさんに積極的に話しかけ、対応している様子が見られました。
そのような成長を大変うれしく思います。
さて、福祉探求科では、8月21日より授業がスタートしています。
厳しい暑さの中ですが、9月からの実習に向けてそれぞれ準備を進めています。実習を受け入れてくださる施設の皆様、
どうぞよろしくお願いいたします。
兵庫県高等学校福祉教育フェアが実施されました!
8月1日(火)県立日高高校で開催された「福祉教育フェア」に参加してきました。
本校福祉探求科からは介護技術コンテストとベッドメイキングコンテストにそれぞれ2チームずつエントリーしました。兵庫県全域の福祉を学ぶ高校生が一同に会し、日ごろの学びの成果を披露しました。
介護技術コンテストは、ある事例の利用者への介護を提供する様子を、現役の介護福祉士など3名の方に審査してもらい、競技しました。ベッドメイキングコンテストは、2人で協力してベッドを整えるという課題でした。出場した4チームとも、7月後半の授業後、毎日遅くまで残り、コツコツと練習を積み重ねてきました。特に介護技術コンテストでは、一人一人のケアに対する思いをぶつけあい、話し合い、時には険悪なムードになりながらも最後までしっかりと準備しました。
緊張の中、それぞれの力を発揮し、2チームが優秀賞をいただきました。大満足!とはいきませんでしたが、一人ひとりが「やり切った!」と良い表情だったと思います。
開催にあたり、準備してくださった日高高校の皆さん、本当にありがとうございました。
VR認知症体験実施!
・7月21日(金)より福祉探求科は1~3年次ともに全日授業がスタートしました。
その初日、1年次に向けて「認知症フレンドリー講座」を実施しました。
これはVRで認知症体験をすることによって、認知症の方にどのように寄り添い、向き合えば良いのかを考える
講座です。階段を降りる、バスに乗車し運賃を支払う、見えないもの(幼視)が見えるなど、リアリティーを持って
認知症の方の世界をのぞくことができました。
認知症は脳の機能の障害で、記憶力が低下したり、何度も同じことを繰り返し言ったり、家事や日常生活が難しく
なるなど様々な症状があります。認知症がある方を取り巻く「問題」とは、ご本人の問題ではなく、ご本人を
取り巻く周囲の理解やコミュニケーションが大きく影響しているということを学びました。
「本人の思いに寄り添う」ということを大切に、9月実習に臨みたいと思います。
外部講師によるソーシャルワーク講義
・7月19日(木)武庫川女子大学の先生方お二人が来校され、ソーシャルワークに関する講義をしていただきました。
ソーシャルワークとは、社会生活上で困難を抱えている人だけではなく、地域全般における人々がより暮らしやすい
社会にするためにはどうすれば良いかを考える分野です。それらを実現するには、人と人とのつながりの関係を、
良好にしていくことが必要です。それぞれに抱える背景を知ろうとすること、他者に対して寛容に接することの
大切さを改めて考えることができました。
後半には、メンタルヘルス領域の支援について教えていただきました。
精神疾患がある人との関わりについて偏見を持つ人も多くいること、日本の精神疾患患者の入院日数は世界ワースト
1位であることなどを知りました。誰もが心の病気になり得ること、予防が大切であること、社会の理解を高めて
いく必要があることに気づかせていただきました。心の健康は環境や栄養が大いに関わっていることを認識し、
自分自身の健康にも努めていきたいと感じました。
福祉探求科は、7月考査後も全日授業を実施しています。暑さの厳しい中ではありますが、「介護福祉士国家試験」
の受験資格取得に向けて熱心に取り組んでいます。
8月23日・24日には「公開授業」も実施しているので、是非ご参加ください!
福祉探求科3年次生の様子(19回生)
・3年次生は文化祭が終わった後、直ぐに6月実習がスタートし、2週間それぞれの施設に分かれて「介護実習」を
行ってきました。
今回の現場実習では、利用者の方々のアセスメントを行い、それをもとに介護計画を立て、9月実習で実践して
いく予定です。
また、今回の実習を終えたのち、高大連携授業の一貫で、神戸女子大学健康福祉学部社会福祉学科の学生たちの
事例検討発表会に参加させていただきました。生徒たちは自分たちの実習と重ね、より学びを深めることができました。
【生徒感想より】
「大学がとても広く、ワクワクする空間でした。実習報告会では皆さんが自分の学んできたことを堂々と
発表されており、やりたい事を学んでいるという思いが伝わってきました。
最後に聞いた話の中で、利用者の方が実習生におっしゃった「大人になるにつれて、自分の時間がどんどん減る
から今のうちに色々なことに挑戦して欲しい」という言葉が印象に残っています。
今の日常を当たり前と思わず、悔いのない高校生活のしたいです。」
「大学は自分のことを自分一人でしなければならないというイメージや高校と比べてサポートが少ないのかと
思っていましたが、神戸女子大学は先生と生徒の距離が近く、少人数で学べるという観点から、とても手厚い
学校であることがわかりました。
一人ひとり用意してきた発表を、堂々と話されていて圧倒されました。高校生の私たちには気づくことの
できない事に気づいて考察をされていて、とても勉強になりました。」
「今日の発表の中で一番すごいと思ったことは、最後の発表者の、発表後の質疑応答です。
急な質問に対しても丁寧に答えていました。また、説得力がありました。実習も常に根拠をもって取り組んで
いるからこそ、質問に落ち着いて返せるのだと思いました。
また、福祉探求科1期生の先輩からのお話で、「今頑張ることが出来ているのは、高校生の時の実習を乗り越え
られたから」という言葉をいただきました。確かに今は大変ですが、きっと自分の力になると信じて9月の
実習にも取り組んでいきたいです。ありがとうございました。」
3年次の介護実習は、今まで学んできた事を全て統合させた集大成の実習となります。
内容的には難しいことも多いですが、同じ福祉を学ぶ大学生の姿に沢山の刺激をもらい、次の実習に向けての
課題を見つけることができました。このような機会をいただき、ありがとうございました。