研修の様子
9月12日(月)ⅢC1216(高)国語科教育講座
〔研修の概要〕
講義:国語科の授業と「論理」
―国語科の授業で「論理」をどう教えるか―
広島大学 副理事 教授 難波 博孝
演習:生徒の論理的思考力を育む国語科の授業を考える
―教材づくりと形成的評価の方法―
〔受講者の感想〕
- 普段漠然としか意識していなかったことをよく自覚して授業を組み立てていきたいと思いました。生徒を「言論の場」に立ち会わせるために、文章を読む前に世界観を作らせるなど、教材を効果的に扱えるよう、計画的に授業づくりを進めたいと思います。
- 普段、考えたことを言語化するということがなかなかできていないため、「論理的思考」の教材づくりの演習は難しい反面、面白いと感じました。自分の授業づくりに生かすことができそうな、他の先生方の考え方を学ぶことができ、とても充実した時間でした。
- 考えを文章として固定する、という点は、教師側にも生徒側にもメリットがあると思いました。自分自身の考えが明確になるだけでなく、生徒にとってもわかりやすくなると感じました。無意識下にあるものを「メタ知識」として具現化し、双方ともに成長できるきっかけとしたいと思いました。
9月12日(月)ⅢC1228(高)数学科教育講座
〔研修の概要〕
講 義 高等学校における統計教育
-統計教育の充実をめざして-
神戸学院大学 教授 齋藤 政彦
演習・協議 学習指導要領における統計的内容に対応した授業の工夫
・統計教育の指導の充実を図る
〔受講者の感想〕
- 1日の研修を通じて、統計教育の重要性について改めて認識することができました。公式を教えるだけに留まってしまえば、統計教育を充実させることにはなりません。今回の研修をもとに、探究的な活動など様々な場面で活用できるような授業づくりをめざしていきたいと思います。
- 統計的な内容は教科書を教えるだけに留まるのではなく、総合的な探究の時間に組み入れるなど、その活用の方法を考えることで、算出した標準偏差や信頼区間などの意味をより深く理解できるのだと感じました。
- 統計学について学んだのは、大学時代が最後であり、忘れてしまっている知識が多いことを認識できました。1日の研修を通して、深めれば深めるほど非常に面白い分野であると実感することができたので、まずは自分自身が再度勉強をし、生徒に還元していきたいと思います。
9月9日(金) ⅢC1234(高)理科教育講座
〔研修の概要〕
講 義 「探究の過程」を踏まえた学習活動を行うための授業づくり
-観察、実験の授業を通じて科学的に探究する資質・能力の育成-
上越教育大学 名誉教授 小林 辰至
演 習 理科の見方・考え方を働かせる授業づくり
・「理科の見方・考え方」を働かせて問題解決に向けた授業プランを考える
〔受講者の感想〕
- 作業仮説、説明仮説など今まで知らなかった理科教育に関する概念について学ぶことができました。班別協議をする中で新たな発見が多くあり、授業で実践していきたいと感じました。
- 講義の中で、指導要領の解釈や課題の設定方法など、初めて得られた知識が多く、非常に参考になりました。今後、論文や書籍を読んでさらに深めていきたいと思います。演習では、課題を洗い出した上で、講義で学んだ仮説の立て方や理科の見方・考え方を生かして、指導案の作成をすることができました。
- 探究の授業以外に、普段の授業でも探究の考え方をかなりの程度生かすことができると感じました。これまでの授業では、「なぜそのような結果になるのか」という部分にこだわって授業を組み立ててきましたが、今回の研修をきっかけに、探究の過程、理科の見方・考え方の視点を取り入れ、今後の教育活動に取り組んでいきたいと思います。
ⅢE1309 校務に役立つ表計算ソフト活用講座
※9月9日(金) ⅢE1309 校務に役立つ表計算ソフト活用講座を実施しました。
〔研修の概要〕
演 習 成績データを集計するための関数の利用
・COUNTIF関数を活用した個別データカウント
・SUMIF関数を活用した個別データ集計
・VLOOKUP関数を活用したデータ表示 など
演 習 成績処理など校務に役立つ機能
・グラフの作成と表現
・データの並べ替え、条件付き書式、Wordへの差し込み印刷
・クロス集計(ピボットテーブル)の基本操作と活用 など
〔受講者の感想〕
・悩みながらエクセルを使うより、手書きでやった方が速いと思い、今まで触ってこなかったですが、
アンケート集計や成績処理等でどんどんエクセルを使いながらスキルを習得していきたいです。
・理解せずに使用していたことが恐ろしいなと感じました。この機会にしっかりと学べてよかったです。
使わないと忘れるので、しっかり復習したいです。
・関数の触り方、作り方がわかったので業務改善につなげていきたい。今後ピポットテーブルが利活用を考えていきたい。
ⅢC1101(小)国語科授業実践講座
【講義】
国語で正確に理解し適切に表現する資質・能力の育成に向けた指導と評価の充実
―「書くこと」領域の授業づくりー
兵庫教育大学大学院 教授 吉川 芳則
【発表】
題材の設定、記述、推敲等を充実させる授業をめざして
芦屋市立浜風小学校 教諭 藤中 寛子
【演習】
「書くこと」領域における授業の在り方
・書く内容の中心が明確になるよう文章を構成し、書き表し方を工夫する学習過程を重視した指導の工夫
(受講者の感想)
・吉川教授の講義を聞いて「書くこと」の指導において、自身で課題に感じていた点を改善するヒントをいただきました。最後の演習では、実際に子どもの視点で紹介文を書き、推敲し合う活動を通して、指導事項を精選する方法を学ぶことできました。
・「書くこと」の指導においては、なぜ児童が書くことが苦手なのか、課題は何なのかについて「書くこと」の学習過程に照らして考えてみると、記述前の題材の設定や取材、集材にあったことに気付きました。指導したいことやしなくてはいけないことはたくさんありますが、単元によって指導事項を絞りたいと思いました。また、評価についても、単元の節目で評価するということを実践していきたいです。
・子ども達と国語を学習するのは楽しいですが、自分の中で苦手意識がありました。今回、記述の段階において、相手意識や目的意識等を明確にしておくことがとても重要であることが分かりました。また、今回学んだ記述前の内容もよく考えて、それに見合った手立てを取り入れていきたいです。評価については、回数や観点を絞り、評価の在り方を探っていきたいと思いました。