〔本部事務局〕
兵庫県立小野高等学校
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本部からのお知らせ
令和6年度 研究発表大会及び講演会を実施(12/6)
12月6日(金)、神戸市総合教育センターで、令和6年度科学部会研究発表大会及び講演会を実施し、91名の参加がありました。
講演会では文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の小林一人氏に「生徒の資質・能力を伸ばすデザイン」と題してお話し頂きました。「賞が取れなかった生徒をどう評価するか、涙ポロポロの生徒」を考えながら、「生徒のどんな力を伸ばしたいか」を頭に浮かべて聞いて欲しいという言葉からスタートしました。
「「令和の日本型教育」の構築を目指して」、「理科学習指導要領のポイント」では、日本の全ての学校に「理科室」があるという環境について触れられ、「生徒が○○できるようになればよい」という学習指導要領であり、「科学的に探究」のキーワードも教えて頂きました。「ICTの効果的な活用」では、「観察、実験の代替ではない」ことに触れて具体的な実験を例に話して頂きました。「「指導と評価の一体化」のための学習評価」では校内研修動画の紹介や観点別学習状況の評価の留意点を伝えて頂きました。私たちが評価に困っている「「主体的に学習に取り組む態度」の評価について」についても丁寧に説明頂きました。最後には、「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等」について最新の情報を伝えて頂きました。教員からは、「素晴らしい講演で聞けて良かった」という感想がたくさんありました。(講演資料はあとに添付)
研究発表大会では、各支部の代表の6人の先生方に日頃の取組の成果を発表頂きました。制限時間15人には収まりきれないくらいの素晴らしい発表に、大変参考になりました。準備頂いた6人の先生方、ご発表ありがとうございました。発表後の講評は、兵庫県教育委員会事務局高校教育課の長坂賢司主任指導主事と、小林一人教科調査官から頂き、発表者の素晴らしい面を伝えて頂きました。(発表者とテーマはあとの実施要項に記載)
終了後の、校長と支部長との臨時評議員会において、来年度の全国理科教育大会岩手大会への発表の推薦者は、素晴らしい発表で意見が分かれましたが、協議の結果全国の理科教員へ還元できる内容がよいとのことから、県立宝塚北高等学校の大多和先生の「RC交流回路の生徒実験」を推薦することに決まりました。科学部会の顧問の宮垣覚先生から、全国大会への出場者に支援を頂く「宮垣賞」を、来年7月の総会及び研修会で、大多和先生に渡すことになります。
準備や進行などお世話になりました阪神支部と丹有支部の先生方に感謝申し上げます。
令和6年度「若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会」を実施(10/23)
10月23日(水)生物部会と合同で、兵庫県立総合教育センターと県立社高校において、「若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会」を実施し、90人の参加がありました。物理、化学、地学、生物の各3講座と実習1講座の全13の講座で実施し、講師の13人による準備や指導をはじめ、実習教員のご協力のもと、校長も含めて122人の参加の盛大な研修会が実施できました。講座のあと、各教科で情報交換を行い、終了しました。
終了後にアンケートを取りましたが、肯定的な意見が多く、来年度以降も工夫して実施したいと考えています。教員採用候補者試験の理科の2次試験に今年度から実験が廃止され、科学部会の役割は益々重要になってきます。観察・実験を重視して、科学的な探究活動に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
令和6年度全国理科教育大会東京大会・第95回日本理化学協会総会が開催(8/7~9)
8月7日(水)~9日(金)に工学院大学新宿キャンパスにおいて、令和6年度全国理科教育大会東京大会・第95回日本理化学協会総会が実施されました。
初日の7日は、全国理事会の後、文部科学省講話、研究代表者会議並びに研究協議会が行われました。文部科学省講話は、文部科学省初等中等教育局教科調査官の小林一人氏から「これからの理科教育を考えるー個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指してー」と題して、現在文部科学省で話題になっている話を中心に、日本の女子の理工系進学者がOECDの中で最低であることや探究について、観点別学習状況の評価など、興味ある話の講演でした。(文科省講話資料はあとに掲載)
2日目の8日は、開会式のあと、理科教育功労者表彰がありました。兵庫県からは、県立小野高等学校の小倉裕史校長と県立御影高等学校の秋山衛教諭が受賞しました。(功績の推薦書文の内容はあとに掲載)
また、記念講演は工学院大学情報学部の田中久弥教授から「DXの本当の意味は何か。DX実践ラボの取り組み」と題して、現在話題のDXについてわかりやすく講演を頂きました。午後からは、実験講習会が行われたあと、9つの分科会に分かれて研究協議が行われました。兵庫県代表として、第1分科会「スペシャリスト育成のための物理教育」に県立小野工業高校の藤原頌教諭が、「黒板実験を通して見えてきた講義と実験の融合」と題して、日頃の黒板を利用した演示実験を通して工夫をした授業の工夫の成果を発表して、質問も活発にあり大変好評でした。(小野工業高校の藤原先生の研究協議発表資料はあとに掲載)
3日目の9日は、研究発表が9会場に分かれて行われました。理科教育の充実した大変意義ある3日間の大会でした。来年度の同大会は岩手県で実施予定です。
文部科学省講話資料(文科省初等中等教育局 小林一人教科調査官) 060807文科省講話資料(小林教科調査官).pdf
理科教育功労賞(小野高・小倉、御影・秋山)推薦文 R6 理科教育功労賞 受賞者兵庫県推薦文.pdf
研究協議(小野工業高・藤原頌先生)発表資料 黒板実験を通して見えてきた講義と実験の融合 東京大会 最終版.pdf
令和6年度総会及び研修会を神戸学院大学と「富岳」で実施(7/5)
7月5日(金)、科学部会総会が実際され、生物部会と合同で合同講演会と施設見学が行われ、生物部会と合わせて約200人の参加がありました。
神戸学院大学ポートアイランドキャンパスでの合同講演会では、神戸学院大学薬学部学部長のの岸本修一教授から学部紹介の後、有機反応化学研究室の村上遼助教から「海水からCO2を直接吸収する『カーボンニュートラル』」という演題で講演を頂きました。研究の難しさと環境に役立つ最先端の取組を興味深く聞かせて頂きました。
総会では、神戸支部長の県立神戸甲北高校の足立幸謙教頭の司会で、会長の県立小野高校の小倉裕史校長と、県教委高校教育課の井俣由貴史指導主事の挨拶で始まり、淡路支部長の県立津名高校の仲山恵博校長の議長で、令和5年度の事業報告と会計報告・監査報告、令和6年度役員、令和6年度事業計画と予算案について協議され、会長の小倉校長と事務局長の小野高校の長尾浩平教諭から説明があり、議事はすべて可決されました。
午後からは、神戸学院大学薬学部の施設見学と、理化学研究所計算科学研究センター「富岳」の見学を行いました。薬学部の何千万円の実験機器や研究室の説明を受けて薬学部の施設について知り、「富岳」の見学では多くの質疑応答がなされて今でも世界に誇るコンピュータのすごさを実感しました。各学校に持ち帰って、生徒達にも伝えていきたいと思います。
準備や運営を頂きました、神戸支部と淡路支部の先生方、本当にありがとうございました。
令和5年度研究発表大会及び講演会を実施(12/8)
12月8日(金)、神戸市総合教育センターで研究発表大会及び講演会を実施し、約100人が参加しました。開会式では、副会長の山崎高等学の武田校長による開式のことばのあと、会長である小野高等学校の小倉校長からのあいさつで「理科教員が最先端の技術や理科に興味を持って観察・実験して、理科好きの生徒や思考力・判断力・表現力及び学びに向かう態度を身に付けさせるよう取り組んでいきましょう」と伝えました。
講演は、大阪公立大学大学院工学研究科 物質化学生命系専攻応用化学分野 有機機能化学研究グループ 前田壮志准教授から、「有機色素の開発最前線」をテーマに話して頂きました。内容は、合成染料の歴史と反応機構、機能性色素の研究の最前線、有機薄膜太陽電池の作り方と構造や、有機薄膜太陽電子の起電メカニズムが2種類の有機化合物の薄膜で発電できるのかなど、科学の歴史から最先端の研究まで、興味深く教えて頂きました。
研究発表では、7組9人の成果をまとめた発表があり、その発表も大変熱心に研究された成果発表で、会場からも質問があり盛り上がりました。講評では、兵庫県教育委員会事務局高校教育課の長坂主任指導主事から1人ずつ丁寧に助言を頂きました。閉会のことば、副会長で北摂三田高校の吉野校長で、来年度は令和6年12月6日(金)に同会場での実施を伝えて締めくくりました。
準備や運営を頂きました西播支部、但馬支部の校長先生や科学部会会員の皆様のご協力で無事に終了しました。ありがとうございました。終了後の臨時評議員会で、来年度の理科教育大会東京大会の発表には、「黒板実験を通して見えてきた講義と実験の融合」のテーマで発表しました県立小野工業高等学校(定)の藤原頌先生を推薦することになりました。発表頂いた全ての先生方、代理で発表頂いた市立西宮東高等学校の牛谷教頭先生に感謝申し上げます。
光電変換材料としての近赤外吸収色素をもちいることで、透明な有機太陽電池ができることなど、利用価値の高い近赤外吸収色素の開発に注目されていることも教えて頂きました。
研究発表のタイトルと発表者
1 「非SSH校における理系探究活動の実践報告―普通の理系が普通に科学するー」県立須磨東高等学校 久森洸希
2 「主体的・対話的に学ぶ授業を目指して」西宮市立西宮東高等学校 弘中洋介 (代理発表 牛谷隆久教頭)
3 「サイエンストライやる事業による小高連携の取り組み」県立豊岡総合高等学校 中家卓也
4 「黒板実験を通して見えてきた講義と実験の融合」県立小野工業高等学校(定) 藤原頌
5 「授業実践報告『中和の量的関係』」県立龍野高等学校 宮本佳代子
6 「青少年のための科学の祭典 丹波会場大会について」県立篠山産業高等学校 宇治宮隆文
7 「力学の理解度を実験で確認する」県立舞子高等学校 壺井宏泰、森田雄摩、甲斐大介
若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会を開催(10/12)
10月12日(木)、県立教育研修所において、「若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会」を、科学部会と生物部会の合同で実施しました。今年度は、会場の都合で例年よりも1週間早まったこともあり、受講者は例年よりも少なく72名となりましたが、今回は私立高校の先生が11名も参加いただき、公立と私立の垣根を越えて実施して交流ができたことを大変嬉しく思います。講師の教員が13人を含めて、準備や片付けを手伝っていただいた実習教員の先生方、運営をしていただいた理科の校長先生方を含めて、約105人の研修会となり、大変お世話になりました。
この研修会は、大量退職の時代を迎えた10年前に、観察や実験のノウハウを若手から中堅教員に伝えて、観察や実験を取り入れた理科教育を継承して欲しいとの思いから、平成26年度から始められて今年10年目を迎えました。理科の専門科目だけでなく他の科目も受講できる素晴らしい機会となり、最後には各科目において情報交換会が行われました。参加した先生方からは、「参加して良かった」「このような研修は毎問い受講したい」と感想を述べられていました。兵庫県全体の高校に観察・実験の研修のノウハウがさらに広がって欲しいと願っています。
実施要項 R5観察・実験研修会実施要項.pdf
令和5年度 科学部会役員名簿
科学部会総会で承認されました、令和5年度の役員についてお知らせします。
会長、副会長だけでなく各支部長や評議員、常任幹事、幹事が協力して、科学部会を盛り上げていきますので、ご協力をお願い致します。
1人でも多くの会員になっていただき、今後の理科教育や生徒のために頑張っていきたいと思います。
令和5年度全国理科教育大会和歌山大会・第94回日本理化学協会総会の開催(R5.8.2~4)
8月2日(水)~4日(木)の3日間、和歌山県御坊市において、全国理科教育大会和歌山大会が実施されました。
10年前に兵庫県西宮市で開催されて以来の近畿地区での開催で、兵庫県の科学部会から20万円の開催支援をして、コーディネーター、座長、助言者なども派遣して協力しました。
1日目は、御坊市民文化会館で全国理事会のあと、「これからの理科教育を考えるー学習評価の在り方から授業改善を考えるー」と題して、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の真井克子氏から文部科学省講話が行われました。
2日目は、午前中は開会式、表彰式、総会のあと「宇宙開発利用の現状」と題して公益財団法人日本宇宙少年団専務理事 スペースワン株式会社最高顧問の遠藤守氏から記念講演が行われました。教育功労者表彰は、全国から30人の貢献された人たちが表彰を受け、兵庫県からは、県立御影高校の森本成己校長と県立北摂三田高校の吉野浩司校長が表彰を受けました。おめでとうございました。
午後は、和歌山県立紀央館高等学校に場所を移して、9分科会に分かれて研究協議が行われました。兵庫県からは、第3分科会の「物理教育における生徒が主体的に取り組む実験・実習」の意見提示者として、県立須磨東高等学校の飯田洋祐先生が、「演示を大切にした体感して現象を理解する物理授業を目指して」と題して発表し、他府県の理科教員からも感動されていました。また、コーディネーターとして、県立北摂三田高等学校の吉野校長、県立姫路飾西高等学校の福田校長、県立西宮甲山高等学校の田中校長には、各分科会のスムーズな進行に協力頂きありがとうございました。
3日目は、和歌山県立紀央館高等学校で、9会場に分かれて研究発表が行われました。兵庫県からは、県立大学附属高等学校の那須健治先生が「ものづくりの視点を取り入れた高校化学の授業展開 3Dプリンター活用を通じて」と題して発表し、助言者からも探究に繋がる取組であるとの評価を受けました。また、座長として県立赤穂高等学校の大角校長、県立北条高等学校の臼井校長、発表助言者として県立但馬農業高等学校の岸本校長に協力頂き、ありがとうございました。午後からは、コース別研修が行われました。
兵庫県からは17人の参加があり、意義ある3日間になりました。
令和5年度科学部会総会及び研修会の開催(R5.7.7)
7月7日(金)、西脇市にあるオリナスホール(西脇市民交流施設)において、科学部会総会と生物部会との合同での研修会が行われました。生物部会と合わせて、約180人が参加しました。
合同講演では、株式会社いけうち アグロ事業部課長の彦坂陽介氏から「西脇市から宇宙へ~宇宙に農場を作ろう~」と題して講演を頂きました。霧を使って、トマトやにんじんなどを育てるのは水耕栽培よりも利点があり、宇宙開発にも使用されるなど、最先端の「霧」を使った技術を聞いて興味関心を受けました。
科学部会総会では、令和4年度の事業報告と決算報告、令和5年度の役員承認、令和5年度事業計画と予算案が示されました。今年は、全国理科教育大会和歌山大会が8月に実施され、近畿での開催で兵庫県としても協力し、多くの参加を依頼しました。
午後からの分散会では、北播磨の様々な12の施設において、事前に登録した希望する施設での実施となりました。初めての試みで、昨年度の東播磨支部長の西脇北高校の三谷校長の1年前からの準備に感謝致します。
新型コロナウイルス感染症も落ち着きあり、科学部会での取組がこれまで以上に活発に実施できることを期待しています。
科学部会会長 小倉 裕史
分散会の12施設
1 杉原紙研究所、2 にしわき経緯度地球科学館テラ・ドーム、3 パナソニック エコテクノロジーセンター、4 アライドマテリアル播磨製作所、5 (株)千石、6 県立農林水産技術総合センター、7 県立フラワーセンター、8 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研修センター、9 (株)いけうち、10 シミックファーマーサイエンス神戸ラボラトリー、11 日清紡マイクロデバイスやしろ事業所、12 兵庫教育大学地学教室 竹村静夫研究室
名簿作成・会費納入のご協力をお願いします。
令和4年度 研究発表大会及び講演会の開催(R4.12.9)
令和4年12月9日(金)、令和4年度研究発表大会及び講演会を、神戸市総合教育センターで開催し、科学部会の会員106名が参加しました。
講演は、文部科学省初等中等教育局視学官 藤枝秀樹氏にお越しいただき、「これからの高校理科教育を考える-新学習指導要領改訂のポイントと学習評価― 」について、大変丁寧に教えて頂きました。また、そのあと、8人7組の研究発表が行われ日頃の研究成果が伝えられました。素晴らしい発表だったと思います。7組の成果発表の後、県教育委員会高校教育課 北上景章指導主事と文部科学省 藤枝視学官から講評も頂きました。
01 R4科学部会研究発表大会次第.pdf ☜ 当日の次第
02 R4文部科学省視学官資料①.pdf 03 R4文部科学省視学官資料②【指導と評価の計画表】_演習用様式.pdf
☜ 文部科学省視学官の講演資料(動画のURLも参照のこと)
藤枝視学官の講演の概要は、「新学習指導要領の方向性」として、生徒が、①「何ができるようになるか」、②「何を学ぶか」、③「どのように学ぶか」で、重要なポイントは、「教師が教える」スタイルから「子供たちが学ぶ」スタイルへ変わり、主語は「子供たち」であるということで、「先生の授業を受けたら、何ができるようになるか?」と問われても答えらるかを知らされ、「何を知っているか」という学力観だけでなく「どのように問題解決を成し遂げるか」という学力観も重要であることを教えて頂きました。
また、「指導と評価の一体化」として、授業改善をせずに評価だけを変えようとしてもダメであり、理科としては 探究の過程を踏まえた授業改善の重要性が知らされました。高等学校では「探究」とつく科目が増えていますが、今なぜ「探究」か? ということについては、2030年の未来世界を想定し、予測困難な時代に日本を支える子供たちを育てませんか?という思いで、自ら考えて行動するツールとして、探究の手法を学んで解決策を見つけられ、困った問題が起こった時に解決できるツールが「探究」であるとも、後の講評で教えて頂きました。
学習評価は、①生徒の学習改善につながる、②教員の指導改善につながる の2つであり、学習評価の進め方についても教えて頂きました。また、観点別学習状況の評価で難しい「主体的に学習に取り組む態度」は、単元や授業の中で「試行錯誤した学習の状況を振り返る場面」を設定しておき、客観的に評価ができるようにワークシート等の中に振り返りの視点を入れておくことも事例を紹介いただきました。また、作成された動画も紹介いただき、校内の研修等にも活用できると思います。是非、ご活用ください。
まとめとして、「先生方に考えて頂きたいこと」として、① 生徒にどのような力を身に付けさせたいか?、② 授業の工夫や改善の余地はないか?、③ 成績をつけるだけの評価になっていないか?を意識し、授業の前に必ず意識していただきたい授業デザインのための「視点」として、① この授業の本質は何か、② この授業で身に付けさせたい能力は何か、③ その能力が育成できたかをどのように評価するのか、④ この授業は探究の過程のうち、どこを重視するのか、⑤ そのためにどのような環境づくり(問いかけ、準備、支援など)を行うのか を教えて頂きました。教師は、子供たちが「未来の創り手」となるように努めていく必要があり、教えることはもちろん、ファシリテータ―(目標達成のために計画立案し支援する人)となり伴走することが大切であると教えて頂き、教職員全員に伝えたいと思います。
研究発表頂いた内容を、会長、副会長、顧問の校長で審査して協議した結果、1位となった「物理の授業の実践報告~手作り演示教材を用いた体感する授業を目指して~」のテーマで発表頂いた県立須磨東高等学校 教諭 飯田洋祐先生 を研究協議の意見提示者として、2位であった「化学の原理法則を理解し「何ができるのか」について考える教材の開発~3Dプリンター活用編~」のテーマで発表頂いた県立大学附属高等学校 主幹教諭 那須健治 先生を研究発表者として、来年度8月2~4日に実施される全国理科教育大会和歌山大会に推薦することになりました。
研究協議のコーディネーターや研究発表の座長にも、兵庫県から5人の校長先生に協力いただきます。近畿ブロックで実施されますので、兵庫県からも協力する全国大会ですので、多くの先生方にご参加いただきたいと思っております。
最後に今回の研究発表大会で準備や当日のお世話を頂きました、神戸支部、淡路支部の先生方、ありがとうございました。今後とも、科学部会の活動へのご参加をよろしくお願いいたします。
科学部会会長(県立大学附属中学校・高等学校長) 小倉 裕史
令和4年度 若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会を開催(R4.10.19)
令和4年10月19日(水)に、生物部会と合同で、県立教育研修所において、若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会を開催しました。今年からは、コロナ禍による定員半減がなくなり、すべての参加者が第1希望の講座に参加いただき、全県から87名の参加がありました。各講座の講師担当の理科教員と実習教員の先生方19名、理科の校長11名を合わせて117名の参加となりました。また、午後からの講座は県立社高等学校の化学教室もお借りしての実施で、大変盛り上がりました。
朝の開校式の全大会では、科学部会長の私(県立大学附属中高の小倉)と、生物部会長の姫路東高校の臼井校長のあいさつの後、県立教育研修所の担当の京極主任指導主事からあいさつを頂きました。
物理、化学、地学、生物の講座が各3つ(午前1講座、午後2講座)、実習教員の講座が1つを合わせて全部で13の講座が行われ、各講師の教員方の準備のおかげて、受講した教員は生徒になった気持ちで熱心に観察・実験に取り組んでいました。各講座の講師の先生方、講座の準備や片付けで7人の実習教員の方々にお世話になりました。
受講者からは、「生徒に失敗したら成長すると普段は言っているのに、自分が失敗したらショックでした。生徒に普段から伝えているように自分も成長したい。」や「なかなか実験できない環境の中で、興味深い実験を体験できて大変うれしかったです。」「毎年楽しみに参加させていただいています。」「専門科目以外の講座に参加して、知らないことがたくさん増えました。参加してよかったです。」など、意義ある研修会だと改めて思う感想が多かったです。
各講座の後、それぞれの場所で情報交換が行われ、物理は担当副会長の佐用高校の西坂校長、化学は担当副会長の姫路飾西高校の福田校長、地学は担当副会長の山崎高校の武田校長、生物は生物部会副会長の家島高校の木村校長、実習教員は担当副会長で今回の段取りをしてもらった赤穂高校の大角校長が、各講座とともに取り仕切ってもらい、閉会しました。
今後も、この研修会を継続し、若手から中堅理科教員に観察・実験のノウハウを伝え、理科教員の交流の場となることを期待しています。
受講いただきました先生方、講師の先生方、実習教員の先生方皆さんのおかげで素晴らしい研修会になったことを心からお礼申し上げます。
科学学部会会長(県立大学附属中学校・高等学校長) 小倉 裕史
令和4年度全国理科教育大会・第93回日本理化学協会総会 北海道大会 実施(R4.8.2~8.4)
令和4年8月2~4日まで、全国理科教育大会北海道大会が、市立札幌開成中等教育学校で実施されました。
第1日目の8月2日は、全国理事会の後、文部科学省講話が行われ、文部科学省初等中等教育局 藤枝秀樹 視学官から、「これからの高校理科教育を考えるー新学習指導要領改訂のポイントと学習評価ー」と題して講話がありました。
主な内容は、改訂に当たっての基本的な考え方は、「科学的に探究する学習を充実」「日常生活や社会との関連を重視」することで、理科で育成を目指す資質・能力の3観点の学力の3要素をバランス良く評価することの大切さが語られました。学習評価については、「指導と評価の計画」を作成することが重要であり、①生徒の学習改善につなげる、②教師の指導改善につなげる ための評価でなくてはならないと語られた。理科の先生方に考えて頂きたいこととして、①生徒にどのような力を身につけさせたいか?、②授業の工夫や改善の余地はないのか?、③成績をつけるだけの評価になっていないか?を伝えられ、教師も主体的に生徒のために「どのような指導がよいか」を考えて頂きたいと、まとめられました。
また、授業デザインの視点は、①この授業の本質は何か、②この授業で身につけさせたい能力は何か、③その能力が育成できたのかをどのように評価するのか、④この授業は探究の過程のうち、どこを重視するのか、⑤そのためにどのような環境づくり(問いかけ、準備、支援など)を行うのか を生徒の学びや成長を感じられ、教師にとってやりがいのある、お互いにとって楽しい未来の創造につなげて頂きたいと語られました。
第2日目の3日は、日本生物教育会第76回全国大会との合同開会式のあと、表彰式が行われ兵庫県からは、教育功労賞に神戸市立神戸高等学校長の常深俊規先生と、県立舞子高等学校教諭の壷井宏泰先生の2人が表彰されました。理科教育に関してのこれまでのご功績に賛辞を送るとともに、今回の受賞誠におめでとうございます。(功績は別途添付を参照)
北海道大学総合博物館の小林快次教授の「恐竜研究の最前線」の記念講演が行われ、丹波篠山だけでなく最近淡路島からも恐竜化石が見つかったことや、日本での恐竜化石の発見は10種類となり、大陸でなく海の地層から発見されたことが学術的に大変価値があることなど、知らなかったことをたくさん知りました。その後、12分科会に分かれて研究協議が行われました。会場では、昼休みの時間帯を使って「実験ランド北海道」として、北海道教員による様々な実験が紹介されました。
第3日目の4日は、14会場に分かれて研究発表が行われ、兵庫県からは県立西脇北高等学校教諭の大西美優先生が、「山田錦はなぜ酒米として優れているか」と題して、昨年度の兵庫県での研究発表からさらに今年度に実験を行ったことも加えて、堂々と発表しました。2つ出た質問に対しても、落ち着いて丁寧に答えていました。同じ実験をしたいという高校もありました。本当にお疲れ様でした。大西先生は「素晴らしい経験になった」と話していました。今後のさらなる活躍に期待したいと思います。(研究発表論文と発表パワーポイントは別途添付を参照)
R4全国理科教育大会研究発表論文(西脇北・大西美優).pdf
R4全国理科教育大会北海道大会研究発表PP(西脇北・大西美優).pdf
各会場で5名程度の研究発表が行われ、有意義な全国大会も閉会式とともに終わりました。
令和5年度は、和歌山県で8月2~4日での開催が決定しました。来年度は、近畿で実施されることもあり、兵庫県の協力も求められると聞いていますので、より多くの参加で盛り上げていきたいと思います。
【重要・至急】科学部会・生物部会総会及び研修会の実施について
令和4年7月6日(水)に神戸薬科大学で実施します、科学部会・生物部会総会及び研修会につきましては、気象警報が発表されている場合も予定どおり実施します。
ただし、JR神戸線及び阪急神戸線の両方が運休の場合は中止とします。
(JRと阪急のいずれかが運行している場合は実施します。)
気象警報発表時は、安全に十分注意して時間に余裕をもってお越しください。
なお、実施の有無について、神戸薬科大学には問合せをしないようにお願いします。
【重要・要提出】令和4年度名簿作成と会費納入のお知らせ
新年度となりました。
離転任等を反映させた
令和4年度の名簿作成ならびに会費納入を各校でお願いいたします。
詳細は下の案内をご覧ください。
(名簿は下の様式をお使いください)
締切は5/17(火)までとなっております。
【重要・要提出】 科学部会からの連絡用メールアドレスの確認について
本部会からの案内・連絡等を行う際のメールアドレスの確認を行います。
下部にある
エクセルファイル:R4連絡先メールアドレス(学校名)
をダウンロードし、3/24(木)までに
科学部会事務局(kagakubukai@hyogo-c.ed.jp)
に提出をお願いいたします。
詳細は案内文(Word)をご確認ください。
令和4年度 会長挨拶を更新しました
東レ理科教育賞 文部科学大臣賞のご案内
日本理化学協会事務局を通じて、情報提供がありました。
生徒の課題研究の指導ばかりでなく、先生自身も積極的に挑戦されませんか?
詳しくは
www.toray-sf.or.jp
をご覧下さい。
令和2年度 科学部会研究発表大会及び講演会 開催!!
12/11(金)に県立西宮香風高等学校講堂で、県下101名の理科教員が参加し、研究発表大会及び講演会を開催しました。
感染者が増える中でしたが、検温、手指消毒、換気、ソーシャルディスタンスをとっての座席等感染予防対策を十分にとっての実施でした。
講演会は、新明和工業株式会社 取締役副社長執行役員 石丸寛二 氏に、「航空機技術をルーツとしたユニークな事業展開」という題で、リモートで行っていただきました。救難飛行艇US-2の開発の経緯、高校生や我々教員への熱いメッセージもあり、質疑応答では、専門的な内容もありましたが、丁寧にお答えいただきました。
研究発表大会では、7名の先生にして発表いただきました。今年は特に、これまで科学部会を引っ張ってきていただいたベテランの先生から「科学部会で先生方から刺激を受け、研究と実践を続けてきた」というメッセージもありました。
一人の研究を理科教員全体で共有し、県全体の理科教育のレベルあげていくという科学部会の本来の目的を改めて実感しました。そして、実際に集まって、対面することは大事ですね。今後も将来を担う生徒の為に、科学部会をさらに発展させていきましょう。
プログラムはこちら
令和2年度 総会・事業計画 更新しました
7月 3日(金) 令和2年度科学部総会は中止します。
令和2年度 主な 予定
10月19日(月) 若手から中堅理科教員のための観察・実験研修会
(県立教育研修所)
11月 6日(金) 第44回県総合文化祭自然科学部門発表会
~ 8日(日) (協力・バンドー神戸青少年科学館)
11月21日(土) 数学・理科甲子園2020(県教委主催・甲南大学)
12月11日(金) 令和2年度研究発表大会及び講演会
(県立西宮香風高等学校)
1月24日(日) 第14回サイエンスフェアin兵庫
(兵庫「咲いテク」運営指導委員会主催
・ニチイ学館ポートアイランドセンター)
詳細は
左側「科学部会について」→「年間事業概要」
よりご確認ください。
令和2年度 会費納入のお願い
すでにお済でしたら結構です。
まだの学校は会費納入のご理解とご協力をお願いいたします。
(5/18締切)
令和2年度 名簿作成依頼(Word形式)
令和2年度 名簿書式(Excel形式)
令和2年度 会費納入依頼(Word形式)