本部からのお知らせ

令和4年度全国理科教育大会・第93回日本理化学協会総会 北海道大会 実施(R4.8.2~8.4)

 令和4年8月2~4日まで、全国理科教育大会北海道大会が、市立札幌開成中等教育学校で実施されました。

 第1日目の8月2日は、全国理事会の後、文部科学省講話が行われ、文部科学省初等中等教育局 藤枝秀樹 視学官から、「これからの高校理科教育を考えるー新学習指導要領改訂のポイントと学習評価ー」と題して講話がありました。

 主な内容は、改訂に当たっての基本的な考え方は、「科学的に探究する学習を充実」「日常生活や社会との関連を重視」することで、理科で育成を目指す資質・能力の3観点の学力の3要素をバランス良く評価することの大切さが語られました。学習評価については、「指導と評価の計画」を作成することが重要であり、①生徒の学習改善につなげる、②教師の指導改善につなげる ための評価でなくてはならないと語られた。理科の先生方に考えて頂きたいこととして、①生徒にどのような力を身につけさせたいか?、②授業の工夫や改善の余地はないのか?、③成績をつけるだけの評価になっていないか?を伝えられ、教師も主体的に生徒のために「どのような指導がよいか」を考えて頂きたいと、まとめられました。

 また、授業デザインの視点は、①この授業の本質は何か、②この授業で身につけさせたい能力は何か、③その能力が育成できたのかをどのように評価するのか、④この授業は探究の過程のうち、どこを重視するのか、⑤そのためにどのような環境づくり(問いかけ、準備、支援など)を行うのか を生徒の学びや成長を感じられ、教師にとってやりがいのある、お互いにとって楽しい未来の創造につなげて頂きたいと語られました。

 第2日目の3日は、日本生物教育会第76回全国大会との合同開会式のあと、表彰式が行われ兵庫県からは、教育功労賞に神戸市立神戸高等学校長の常深俊規先生と、県立舞子高等学校教諭の壷井宏泰先生の2人が表彰されました。理科教育に関してのこれまでのご功績に賛辞を送るとともに、今回の受賞誠におめでとうございます。(功績は別途添付を参照)

 

 

 

 

 

R4教育功労賞受賞者(兵庫県 常深・壷井).pdf 

  北海道大学総合博物館の小林快次教授の「恐竜研究の最前線」の記念講演が行われ、丹波篠山だけでなく最近淡路島からも恐竜化石が見つかったことや、日本での恐竜化石の発見は10種類となり、大陸でなく海の地層から発見されたことが学術的に大変価値があることなど、知らなかったことをたくさん知りました。その後、12分科会に分かれて研究協議が行われました。会場では、昼休みの時間帯を使って「実験ランド北海道」として、北海道教員による様々な実験が紹介されました。

 第3日目の4日は、14会場に分かれて研究発表が行われ、兵庫県からは県立西脇北高等学校教諭の大西美優先生が、「山田錦はなぜ酒米として優れているか」と題して、昨年度の兵庫県での研究発表からさらに今年度に実験を行ったことも加えて、堂々と発表しました。2つ出た質問に対しても、落ち着いて丁寧に答えていました。同じ実験をしたいという高校もありました。本当にお疲れ様でした。大西先生は「素晴らしい経験になった」と話していました。今後のさらなる活躍に期待したいと思います。(研究発表論文と発表パワーポイントは別途添付を参照)

 

 

 

 

 

R4全国理科教育大会研究発表論文(西脇北・大西美優).pdf 

R4全国理科教育大会北海道大会研究発表PP(西脇北・大西美優).pdf

 各会場で5名程度の研究発表が行われ、有意義な全国大会も閉会式とともに終わりました。

 令和5年度は、和歌山県で8月2~4日での開催が決定しました。来年度は、近畿で実施されることもあり、兵庫県の協力も求められると聞いていますので、より多くの参加で盛り上げていきたいと思います。