看護科blog

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自由課題研究発表

 高校3年生が、6月から12月の約半年をかけて基礎看護技術Ⅲの授業で自由課題研究を行い、その取組を発表した。1グループ4~5名で、グループごとにテーマを設定して取組んだ。

生徒が挙げたテーマは「寝る前のスマホ使用の影響」、「湿布を貼替えるタイミング」、「夢の内容はコントロールできるか」、「目覚めやすいアラーム音」、「冷たいものを食べると頭が痛くなる原因と予防策」、「絆創膏を貼替えるタイミング」「汚れを落とす効果的な手洗いの時間と温度」、「浮腫を改善する最善の方法」であった。テーマに応じた仮説の立て方や検証方法においては、独創性の低さや考えの浅さが目立ったが、発表に関しては、視覚的に興味を引くスライド作成や発表方法の工夫があり、これまでの経験で得たプレゼンテーション力が活かされ効果的であった。

今回の取組・発表は、既存の知識や情報の再確認と個別性の再認識に終わり、多くの課題が残ったが、生徒の感想からは、新しい発見や楽しさを得られたことがわかった。また、自分たちの価値観や既存の情報への依存に気づいた生徒もおり、取組が新たな価値創造へのきっかけ作りになったと考えられた。このような経験の積み重ねが、より良い看護を考える力に変化・成長していくと感じられる時間となった。

 

 [生徒の感想]

 ・考察時に、普段何気なく起こっている現象と、今まで授業で学んだことがつながっていくことが面白かった。

 ・自分たちの常識に基づき考えを深めていた。本当にその情報が正しいのか、疑いながら実施する必要があった。

 ・夢はコントロールできないという結論に至ったが、夢の内容はどのように決まるのだろうかというような新しい疑問が生まれ、視野が広がっていく感じがした。

 ・今回の取組によって、気になることや疑問に思うことが増えるようになった。

 

 

解剖生理学(1年生)

 高校1年生が、解剖生理学の授業で学んだ消化器系の理解を深めるため、4人1組のグループに分かれてクラスメイト向けの講義を行いました。
 各班は『口腔と咀嚼』『咽頭と嚥下』『胃・十二指腸と消化』『空腸・回腸と吸収』『栄養素の消化と吸収』の5つのテーマから1つを選び、発表に向けて学習内容の復習や知識の確認を行いました。

また、習った知識を日常生活の行動と関連付けて考えることで、食事が体内でどのような過程を辿り、消化・吸収されてエネルギーになるのかを理解することができました。
 タブレットを使ったスライド作成や人前での発表にも慣れ、「分かりやすく伝える」ための工夫を学ぶ良い機会となりました。

 

看護学概論発表

 高校1年生が、基礎看護学で学習した知識を活かして、より良い看護につなげる考え方について学びを深める演習を行いました。具体的には、5人グループに分かれ、教員が演じた事例患者さんと看護師の会話の場面から必要な看護援助について考えました。また、援助を考える際は、これまでに習得した知識や理論を用いること、多角的に考えることを意識してグループ内で話し合いました。

 発表はタブレットを用いて行いましたが、聞き手にわかりやすく伝える力はまだまだ未熟で、スライドの作り方、言葉での伝え方など課題は残りました。一方、看護援助について色々な視点で考えるには、患者さんの言動をよく観察することがとても重要であることに気づくことができ、これからの変化・成長が楽しみな発表になりました。

 [生徒の感想]

 ・先生たちが演じた場面をよく見ているつもりだったけど、観察が不十分で繊細な患者さんの気持ちを見 

  過ごしていました。もっとしっかり観察できるように成長したいです。

 ・タブレットを用いた発表が初めてだったので作るのが大変だったけど楽しかったです。でも聴いている 

  人に伝わるように作るという点はあまり考えられていなかったので、私たちの考えが十分に伝わる発表

  資料や発表方法をもっと工夫したいと思いました。

 ・より良い看護を考えるには、もっと広い視点で考えられるように知識をつけることが必要だととても感

  じました。知識だけでなく患者さんの気持ちに気づける心も磨いていきたいと思います。

病態治療論(特別非常勤講師講義)

高校3年生が、臨床検査技師の先生から臨床検査の基礎知識や検査を受ける患者の看護に求められることなど、実際に取組まれている内容をもとにお話を聴かせていただきました。具体的には、採血や献血が安全で安心して行われるための工夫や、医師との情報共有・疑義照会など普段目にすることのない役割について知り、学びを深めることができました。

 

[生徒の感想]

 ・輸血は事故や病気などで失われた血液を補うために欠かせない治療であり、多くの人の善意によって成り立っていることを知りました。また、輸血するには適合検査や感染予防など厳密な管理が必要であることを知り、その安全を守るために多くの医療従事者が尽力していることを理解しました。献血の重要性にも気づき、私も社会の一員として協力する責任があると感じました。

 ・私が看護師になった時は、患者さんのことを大切に考えて一つ一つの業務を面倒に思うことなく丁寧に行いたいと思いました。また、検査の事で迷うことがあれば、検査技師の方に相談しようと思いました。

 ・他職種連携の輪の中に、あまり臨床検査技師が出てこないことを聞き驚き、とても悲しい気持ちになりました。私も多職種についてもっと理解を深めていきたいと思いました。

 

臨床看護総論(循環機能障害)発表

高校3年生が、臨床看護総論の授業で学習した「循環に関連する症状を示す対象者への看護」について理解を深めるために、教員が実演した事例をもとに4~5人のグループに分かれ演習を行いました。

生徒たちは、実演された看護の場面から看護学生の問題点を挙げ、患者さんの状態に応じたより良い看護の関わり・援助について考えました。具体的には、これまで学んだ知識を用いて、循環状態が悪いことによる影響を調べ、根拠を明確にしながら必要な援助を導き出していきました。多くの生徒は、生活指導を行う援助に考えが及びがちでしたが、循環状態が悪い場合は急変しやすいことも考え、まずは全身状態の観察が必要で、現在の状態を把握することが大切だと気づくことができました。

[生徒の感想]

 広い視点で考えているつもりだったが、まだまだ知識が不足しており視野がせまいと感じた。

 一つの状態から多角的に考える力を高められるように、もっと勉強を頑張りたいと思った。

地域在宅看護(地域特性の理解)発表

 高校2年生が地域在宅看護の授業で、人々が健康的に暮らし、たとえ健康障害があっても地域で暮らし続けられるよう支援するために大切なことについて考えました。理解を深めるには、地域の特性を多角的に知ることが必要なため、グループワークで様々な意見を出し合いながら調べ学習をしました。また、地域の良いところや課題についても考え、スライドにまとめたものを用いて発表しました。

学んだ内容を伝える工夫として、実演や効果的な画像を用いたスライドがあり、見ている人の興味を引く構成で楽しませてくれました。

[生徒の感想]

様々な地域の特性を知ることで、今の私たちにできることや考えるべきことが具体化され、これからの取組や支援について前向きに考えられる良い時間となりました。

看護科集会

令和7年度、第2回看護科集会を行いました。

各学年より1学期の振返りの発表がありました。1年生は、少しずつ学校や看護科の環境に慣れてきたが、看護の勉強や技術の難しさに苦戦している現状と、それでも自分たちにできる精一杯の努力を重ねたいという決意を話してくれました。2年生は、宣誓式を通してクラスの団結が強まり、看護への気持ちも高まった状態で学習や実技練習に臨めている現状や、2学期の実習に向けて、患者さんにより良い看護を実施できるようにこれからの時間を有効に使いたいという思いを話してくれました。3年生は、6月の病院実習での学びや反省について述べ、患者さんの状態に応じた個別性のある看護を展開するためにはまだまだ知識・技術が未熟な状態であるため、一人一人が今すべきことを精一杯取り組みたいと話してくれました。

また、看護科長より夏休みを迎えるにあたり、今の自分としっかり向き合うことの必要性について話しがありました。知識・技術・心の三側面から自分自身を見つめ、今自分が取り組むべきことを明確にして、限られた時間(夏休み1054時間)を過ごすことが大切であることを伝えられました。

厳しい話もありましたが、その後のレクリエーションや学年間交流では、たくさんの笑顔が見られ、お互いの思いを話すこともでき、有意義な時間を過ごすことができました。

臨床看護総論(排泄障害)発表

高校3年生が、臨床看護総論の授業で学習した「排泄に関連する症状を示す対象者への看護」について理解を深めるために、事例をもとに4~5人のグループに分かれ演習を行いました。

生徒たちは、事例患者さんの問題点から、どのような援助が効果的かエビデンスをもとに考え、実演しました。自分たちが考えた援助を実演することで、クラス全体でより良い看護についての考察を深めることにつながり、患者さんの気持ちに寄り添うことの大切さをあらためて感じられました。また、多角的に患者さんを観ることの大切さを感じている生徒の姿があり、病院実習での経験が看護を考える過程に大きな影響を与えていることがわかりました。

 

看護科3年生 基礎看護実習Ⅲ

高校3年生の基礎看護実習Ⅲが終わりました。

患者さんの状態に応じた日常生活援助方法の選択・工夫、正確なバイタルサインの測定・一般状態の観察と報告が大きな目標でしたが、100%目標達成するには、今必要な力(課題)が明確になりました。これらの力が未熟だと気づけたことが、今回の実習の学びの一つでもあり、次回までの課題です。

また、自分たちの実習に臨む態度・心について振返りました。自分への甘さや安易な考え、認識不足など一人一人の気持ちの弱い一面が、責任ある行動から大きく逸脱してしまうことを実感し、自分自身を見つめなおす機会となりました。患者さんを第一に考えてどうすべきか、また実習させていただける環境への感謝を忘れずどう行動すべきか、今回の学びを活かして、次へ進みます。

生徒たちは、患者さんの笑顔や「ありがとう」の言葉に、たくさんの喜びと元気をもらったと話していました。次の実習で出会う患者さんへより良い看護を届けることができるように、一人一人が必要な準備を、またスタートします!

  

[校内実習、発表の様子]

看護学概論発表

高校1年生が、看護学概論の授業で学び始めた「看護とは」について考えを深めるために、5人グループに分かれ演習を行いました。看護師とはどのような職業か、また、患者さんの状態から考えられる看護とその理由について考え、発表しました。

看護を学び始めて間がない状況ではありますが、看護と看護でないものの違いや、患者さんができないことをすべてしてしまうことが優しさ・看護なのか?ということを考えるグループもあり、看護の奥深さに触れる大切な時間を共有できました。

人前での発表に慣れておらず緊張した様子が見られましたが、自分たちの考えを伝えるための工夫も考えており、これからの発表が楽しみに感じられる演習でした。