STREAMルーム(FabLab)
〇設置に至るまで
祥雲STREAMプロジェクトを推進する上で必要な装置の設計・制作を支援する「FabLab」を校内に設置することで,文理を問わず行われる探究活動での「ものづくり」を支援する。この「FabLab」の利用を定着させれば,持続的な探究活動が可能であると考えた。 「FabLab」とはデジタル工作工房とそのネットワークを指す.
〇部屋の内容
SSH事業第3期2年目を迎える本校には,本事業により支援していただいた電子及び工作機器が多数存在するが,各講座単位で運用されていたため,探究を始める新入生にとってはどのような機器が使えるのかがわからない状況であった。そこで,それらの機器を集めた教室「STREAMルーム」を新設し,「FabLab」としての運用を開始した。これにより,生徒たちが自らのアイデアを実現し,新しい探究課題に取り組むことができる環境を整備する。
ア)3Dプリンター,CNCフライス盤等工作機器の積極的利用
工作機器は3DCADソフトの運用スキルが必要であるため,従来は科学部等部活動での利用が主であったが,「FabLab」に常設することにより,本年度はSS探究Ⅱの講座生での利用が行われるようになった。
・物理・工学講座「取れにくいLEGOブロックの開発」
・人文講座「映像で文化活性化計画~室町時代にタイムスリップ」
教員側では,3DCADの基本的な操作法を説明する。その後は自らが書籍及びWebを利用して図面を仕上げた。探究講座での積極的利用は部活動にも刺激を与え,より高度な製図技法を学ぶ者も増えた。
イ)電子機器・各種マイコンセンサーの利用
「Arduino」「Raspi」等マイコンの利用法を1年次「プログレス探究A」で行っている。SS探究Ⅱにおいて利用可能なものを「FabLab」に配置することにより,電子制御に関する探究課題を設定する研究班が増加した。
電子機器・画像認識を利用したプログラミング「Droneの自律飛行」や「360°カメラを利用した校内案内Web」等,先行研究を融合した探究課題が実施されている。
里山の植生変化についてDroneを使い上空から撮影をする研究班も現れた。飛行条件等の制約もあるが今後利用も期待される。