1年次産社 「with…」鑑賞

 今年度も1年次産社の締めくくりに「with… 若き女性美術作家の生涯」を鑑賞しました。本校卒業生の1人の女性の生き方をテーマにした映画です。

 1階ロビーに絵画が飾られていることは知っていても、誰かいつどんな思いで描いたものかをこの映画で知る生徒がほとんどだと思います。

 映画を観ながら涙する生徒も複数いました。産社を学び、将来や社会について考え、発信していくことの重要性を知った今だからこそ、佐野さんの生き様が心に刺さった人も多かったようです。

<生徒の感想より>

・佐野さんはたった23年間の人生の中で、今生きている僕たちにたくさんのことを残してくれたと思う。今日これを観た中で何人の行動や考えが変わるのか、世界中の格差や貧困が解決されるようになるのかは分からないけど、少なくとも自分はその1人でいたいと強く感じた。

・私も絵を描くことが好きで、将来その方面の仕事に就きたいと考えているが、自分が楽しめれば認めてもらえばそれでよくて「誰かのために」という意思は無かった。佐野由美さんの生きる考え方や感じてきたことに触れて「誰かのために何かしたい」気持ちが当人や周囲の人を変え、動かすことが出来るのだと驚いた。

・佐野さんの言う「自分がいる期間、その物を必要としている人たちに自分が配ってもこの問題は解決されない」。本当にその通りだと思います。じゃあどうしたらいいのか、そこまでは分かりませんが佐野さんがネパールの子供たちに教えた紙工作の技術は、将来生徒たちの生きる術となってほしいと思いました。

・ネパールの問題は遠くの存在なだけに実感が湧かず目をそらしてしまうのも事実です。しかし、どれだけの当事者意識を持てるかが今も将来も大切だと思います。「誰かがやる」「自分にはできない」ではなくて「自分にできることがあるかもしれない」と考え、視野を広く周りを見て行動することが出来る人になりたいと思いました。

・作中で佐野さんが言った「優しい人になることはすごく簡単で誰でもできることだ。でも実際は一番難しいことかもしれない」は確かにそうである。ボランティア活動にいつでも参加できたはずなのに、私は一度もしたことが無かった。優しい人とは思っているだけではなれないもので、行動を続けていかなければならないのだと思った。そういう面で佐野さんを見習いたいと思った。