塔陵健児のひとりごと
2025年9月の記事一覧
佐用高校の歴史を語るもの
おぬし、気づいておったかのう。
生徒昇降口の片隅に、ひっそりと掛けられたオーナメントを――。
木彫りで刻まれた「GUAM」の文字と椰子の木。これは20年ほど前、佐用高校の修学旅行が海外・グアムであった時の名残じゃ。
あの時代を生きた生徒たちが、はるばる持ち帰り、今もなお校舎の壁で語りかけておる。
その横には、もうひとつの証。
2004年11月17日の日付で記された「感謝状」が飾られておる。
in the spirit of friendship and sharing of traditions,
ST. JOHN'S SCHOOL GUAM, USA
presents this Certificate of Appreciation
To Sayo High School
これはすなわち――「友情と伝統を分かち合う心をもって、セント・ジョンズ校(グアム)が佐用高校へ感謝の証を贈る」という意味じゃ。
わしは長くこの学校を見守ってきたが、こうして廊下の片隅に佇む品々こそが、生徒たちの汗と笑顔の歴史を今に伝えておるのじゃよ。
さあ、そこの若者よ、おぬしも目を凝らして探してみるがよい。校舎のあちこちに、まだまだ佐用高校の歴史を刻む「ひそやかな証人」たちが眠っておる。
おぬしが見つけたその瞬間、佐用高校の物語の一部が、おぬし自身の中でまた息づくのじゃ――。