国際人間科だより

3/8土 3校合同発表会

明石北高校、明石清水高校、明石西高校の2年生有志生徒が、明石北高校に集まり、課題研究の成果を発表しました。

本校からは3グループ、7人の生徒が参加しました。

それぞれ「日本の農業の活性化」「家庭における食品廃棄の改善方法」「ジェンダー偏見による職業選択の実態」をテーマに発表しました。

英語での発表であり、他校の生徒さんや先生方から、DGA生の英語の発音のよさや話すことへの慣れ、自信を感じたという声をいただきました。

本校生にとっても、プレゼン力をつけるいい経験となったと思います。

会場準備からお世話になった明石北高校の皆さん、ありがとうございました。

 

第3回GCI特別講義~関学清水教授来校

 2025年3月6日(木)、2024年度第3回Global Citizenship I 特別講義が同窓会館2Fで行われ、国際人間科1,2年が参加しました。講師は、本校第1回卒業生であり関西学院大学総合政策学部清水康子教授でした。清水教授は国際協力に関するゼミ担当で、清水ゼミの生徒3名が今年度の7月と9月のGCI特別講義で「平和について」の授業をしてくれました。

 今回の講演のタイトルは、「世界の平和を考える~難民支援の現場から」でした。内容は3つにわかれており、1)自己紹介 2)勤務されていた国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)での経験 3)現在の仕事と平和について でした。

まず1)の自己紹介の中では、関西学院大学経済学部在学中に「古典芸能研究部」に所属したが、小中高校で行った芸術鑑賞で歌舞伎や落語などに触れて興味を持ったことを話され、自分のバックグラウンド(日本人なら伝統的な日本のこと)に触れて知識を持っておき披露できるように、とのお話しがありました。

次に2)UNHCRで勤務した経験について話されました。最初に「難民条約に基づく定義」、「国連の定義」、「パレスチナ難民」など難民の定義を考え、「国内避難民」なども足していけば、日本人の人口と同じくらいになることを学びました。そして、ユーゴスラビアのコソボ自治州におけるコソボ紛争についての説明がありました。コソボでアルバニア人とセルビア人の対立があり、1989年にセルビア共和国がコソボを統治しアルバニア系住民を弾圧したため、1998年コソボ解放軍が政府施設を破壊し、セルビア治安当局との紛争状態となりました。そのあと、1999年3月にNATOがユーゴスラビアを空爆しため、セルビア治安部隊は激しくアルバニア系住民攻撃を攻撃し、84万人以上の人が隣国アルバニアとマケドニアへ難民として逃げていった、ということを学びました。

 そのような中で、UNHCRはコソボ紛争時に緊急援助をしました。清水氏は1998年7月--12月にコソボで勤務し、現地の状況を見ました。また、1999年1月ー5月にアルバニアで勤務し、コソボから逃げてきたコソボ難民と関わりました。ウガンダでも1996--1998年、1999--2001年に勤務しました。その時に迫害から逃れる人々などと関わり、それについてのエピソードを話されました。その中で、「戦うことが平和になるのか」という問いがありました。「平和」→「攻撃」→「怒り、憎しみ」→「戦い」という連鎖で平和になるのでしょうか。

最後に「3つのメッセージ」がありました。

①選択する際に平和につながる選択をしましょう。

②笑いの効用を使いましょう。(しんどいときこそ声をだし笑おう)

③国際社会で活躍するため、日本人なら伝統的な日本の文化に興味をもち話せるようにしましょう。

(英語なら、小話をお勧めします。)

Q&Aでは、①に関して、「高校生として平和につながる選択とは何ですか」、という質問がありました。答は「選挙に行く」というお答えでした。

  今回、清水先生は明石西高校の卒業生として上記のことを実践され、よきロール・モデルとなってくださいました。また、インスピレーション、動機づけを与えていただきました。ありがとうございました。国際人間科の生徒のみなさん、Global Citizenship特別講義をきっかけに①難民問題を含め世界の動きを知り、世界平和について考えましょう。また ②英語力の向上 ③自分たちの文化の紹介 に取り組み、よき'Global Citizens'になりましょう。

 

 

イギリス研修旅行を終えて -イギリスがくれた新たな視点-

48回生(国際人間科21期生)のイギリス研修旅行は様々な形で支えてくださった皆様のおかげで、全ての行程を無事に終えることができました。本当にありがとうございました。生徒たちからの熱い研修報告書の提出が完了し、少し皆様方と共有できたらと思いまして、いくつか抜粋となりますが、ご覧ください。

「結論から言うと、自分は今回の研修旅行で世界に対する意識や考え方が180度変わりました。200ある国のうちのたったの一つに行っただけですが、その考え方が変わる可能性は十分にあります。」

「1番取り組んでいてよかったと思えた事前学習は総合英語Rです。Book Reviewではヘンリー8世やシェイクスピア、オペラ座の怪人について、教科書ではホアハカナナイアについて学習し、ガイドツアーや大英博物館、観劇を楽しむことができました。少し聞き取れないようなことがあっても自分の知識から推測できることも大きな利点だと感じました。大英博物館で見たホアハカナナイアも教科書で島から博物館へ来た経緯や今の島の人々との関係と状況を学んでいたため、大きさに感動したことはもちろんですが、少し切ないようにも感じました。」

「大英博物館で世界中のエジプトやギリシャなどの古代文明の信じがたい高度な技術を目の当たりにして数千年前のものが時を超え目の前にある感動とこの謎を解き明かしたいという好奇心が生まれました。このような様々なイギリスの素晴らしいものを見て感じて僕は同時に日本の文化や芸術の素晴らしさも改めて実感しました。ホームステイでの会話やガイドの方、現地の人々などを見て僕はイギリスの人々は自分の国の歴史や文化に誇りを持っているように見えました。自分の国に誇りを持った上で他の文化に触れ合うことを恐れず、他国の素晴らしいものに触れ、感動する心を忘れない人こそが国際社会で必要とされる人間ではないのかと、この研修旅行を通して僕は考えるようになりました。」

「一番印象に残っていることは二つあり、一つはオペラです。Book reviewで読んだ内容とほとんど同じでしたが、少しオペラの方がオリジナルの要素が詰め込まれていました。私は一年生からの英語のリスニングや勉強の積み重ねたおかげで、オペラで英語が聞き取れるようになったと実感し嬉しかったです。」

「私がイギリス滞在中に発見したことはトイレの看板が日本と異なっていたことです。日本のトイレの看板は、男性は青色のピクトグラム、女性はピンク色のピクトグラムがそれぞれ別々に、またはセットで表示されている看板がほとんどですが、イギリスで私が見た看板は白色の男女のピクトグラムの間に子供のピクトグラムもあり多様性が感じられました。」

「今回のイギリス研修の個人の目標は、とにかく英語を使うことでした。私は今回どのガイドさんにも積極的に質問できたし、いつもより楽しく会話できたと思います。私はイギリスで少し日本人離れできた気がします。ナショナルギャラリーや大英博物館では自分で見たいも作品を根気よく探すのも一つの手だったけど、係の人に聞いてスムーズに回れました。ゴッホの作品が見れなかったのは流石に残念だけど、その作品の部屋が閉まっていることも係の人から自分で聞けたからよかったし、それが自分の自信になったように思います。」

「イギリスに限らず、他の国もそうですが、勝手に自分がイメージしていることや、ネットに書かれていることとは、実際は違うんだろうなということが分かりました。行ってみないと分かりません。人によって感じることは違うかもしれませんが、実際私は今回イギリスに行って、自分のイメージで止まっていたことが分かったり、知っていたことも知らなかったことも両方知識を深めることができました。自分の中で思い描くので止まるんじゃなくて、知りたいなら実際に行くのが一番の手段だと分かりました。これからも事実を見ていこうと思います。」

「私が特に印象に残っているのは、帰りのヒースロー空港で出会った男性です。私が売店で水を買うときカードを使おうとすると、暗証番号を入れなければならず、買うことができませんでした。すると、後ろに並んでいた男性が何も言わずにその水を買って私のところに持ってきてくれました。一瞬の出来事で、ちゃんとお礼を言えなかったことが悔しいです。ですが、不意にそんな優しさに触れて、ぶわっと心があたたかくなりました。私もその人のように、国籍を超えてでも困っている人を助けられるような人になりたいと思いました。」

「普段の学校生活ではあまり話す機会がなかった友達ともいっぱい会話して、新しく自分と同じことに興味がある子がいることに気づくことができました。イギリスの文化や歴史をたくさん学んだだけでなく、人間としてこうあるべきだという固定概念にとらわれずに、自分らしくあることの大切さも改めて感じました。私の初海外はみんなのおかげで本当に一生物の思い出で溢れています。大人になってたくさん海外へ旅行に行ったとしてもきっと、21期生のみんなと行くことができた今回の研修旅行を超える深くて濃い経験をすることも、思い出を作ることはできないでしょう。」

「この約2年間を振り返ってみて、英語を話すことや勉強することがずっと大好きで頑張ってこれたわけではありませんでした。それでもクラスのみんなや先生方、家族がいてくれたからこそ今の自分がいるのだと改めて感じることができました。この約2年間を一緒に過ごしてきたクラスのみんなには感謝の気持ちでいっぱいであると同時に、みんなでロンドンに行くことができて本当に良かったです。残りの高校生活や高校卒業後もこの気持ちを持ち続けたいです。次は大人になってからもう1度、自分でロンドンに行ってみようと思いました。このイギリス研修旅行に関わって下さったすべての人に感謝の気持ちを忘れずにこれからも頑張っていきたいです。」

第18回兵庫県高校生英語ディベートコンテスト参加

  2025年2月2日(日)に明石西高等学校国際人間科2年8組のディベートチーム6名とサポーターが神戸市外国大学で行われた第18回兵庫県高校生英語ディベートコンテストに参加しました。参加チームは22チームでした。まず、対戦校はくじ引きで決まり本校は昨年ベスト4のためシード校でした。

 午前は予選3試合が行われ、第1試合は明石西(肯定)対宝塚西高校で3-0で勝利しました。第2試合は明石西(否定)対姫路西高校で1-2で負けました。第3試合は明石西(肯定)対加古川西高校で、0-3で負けました。トータル1勝2敗、vote数4,swiss points12, communication points31で予選敗退しましたが、肯定、否定の4人チームはそれぞれベストをつくしました。

 午後のベスト4校による準決勝は葺合対東播磨、神戸対加古川西が行われ、決勝はホールで葺合対神戸が行われ、3-2で葺合高校チームが優勝しました。

 国際人間科2年8組のディベートメンバーやサポーターは、半年前に①第19回全国高校生英語ディベート大会(HEnDA)兵庫県予選会に参加するため練習を開始し、続いて出場メンバーを一部変更して今回の②兵庫県高校生英語ディベートコンテストに参加しました。ディベートは①内容②英語、のが必要でどちらの面でも用意することで勉強になったことでしょう。この経験を今後の英語学習や大学での活動に生かしてほしいです。来年度、現在の1年生に先輩の活躍が引き継がれることを期待しています。

 

 

第32回高校生英語暗誦・スピーチコンテスト最終選考会 参加

第32回高校生英語暗誦・スピーチコンテスト最終選考会(神戸日米協会主催)が1月25日(土)に神戸神戸ポートピアホテルで行われました。本校からは、11月に行われた予備選選考会を通過した、国際人間科1年生の長野心美さんが参加しました。

最終選考会では、'”My Wish”というテーマで最終選考に残った13名がスピーチを行いました。長野さんは自身の経験をもとに、姉妹都市の交流をベースとした異文化理解の実現についてのスピーチを行いました。残念ながら入賞とはなりませんでしたが、同世代のスピーチを聞き、さらに英語学習や英語でのスピーチ技術の向上への意欲が高まった良い機会となりました。