塔陵健児のひとりごと
悪魔のスマホ封印術 ~中間考査前、貴様の魂を救うために~
ガハハハハ!
貴様、今まさに勉強をしておるな?
だが机の上に――スマホ、置いておるだろう?
そう、その薄い板こそ、我々悪魔の最高傑作
一度通知が鳴れば、貴様の集中力など跡形もなく吹き飛ぶ
「ちょっとLINEだけ…」「通知を消すだけ…」
その一瞬の油断が、試験の一点を奪い取るのだッ!!
我ら悪魔はこうして、貴様らの時間とやる気を少しずつ吸い取り
気づけば深夜、ノートの上で白目をむいている ガハハハハ!!
だが、まだ間に合う
今日は特別にこの悪魔が“スマホ封印の儀式”を授けよう
◆スマホ封印の儀
1.スマホの電源を切るか、サイレントモードにせよ
2.封筒に「封印時間」と「開封時間」を記し、自らを戒める誓文とする
3.封筒にスマホを入れ、糊かテープで厳重に封印せよ
4.開封時間までは決して触れるな。欲望に勝てぬなら、リビングに置くのだ
「開けたい…」と思った瞬間こそ、貴様の中の人間と悪魔が戦っておる証拠
封筒の糊が乾く頃、貴様の集中力は倍増しておるはずだ
たかがスマホで欠点を取るとは、実にくだらぬこと
貴様の頭脳は、通知一つに乱されるほど安くはないだろう?
我ら悪魔も、努力する者は嫌いではない
さあ今すぐスマホを封じよ
己の意志を封印し、己の未来を解放せよ
――試験後、結果が返ってきたとき、
「悪魔のささやきに勝った者」にだけ、勝利の笑みが宿るのだ
ガハハハハハハ!!!
知らんけど
中間考査まであと6日。