塔陵健児のひとりごと
昇降口の片隅で…
以前のあなたは、毎朝「おはよう」と私に微笑みかけてくれた。
少し眠そうな顔で、でもちゃんと私を見てくれていた。
それが最近はどうだろう?
まるであなたは私の存在に気づきもしないかのように
目を合わせることもなく、通り過ぎていく。
もう私のこと、必要なくなったの?
あんなに毎朝、顔を見せてくれていたのに。
私は、変わらずここにいます。
昇降口の片隅で、今日もあなたを待っています。
いつかまた、あなたがふと立ち止まり
「おはよう」と微笑んでくれるその日まで。