塔陵健児のひとりごと

「日々の判断が、自分をつくる」~3年生連絡黒板より~

ある朝、3年生の連絡黒板に掲げられた学年主任の言葉が目に留まりました。

「日常生活で良い判断ができない者に、受験本番で良い判断ができるわけがない。」
この言葉には、3年生を預かる学年主任としての、強い覚悟と深い願いが込められています。

私たちが「受験」という言葉を口にするたびに、その背景には「学力の向上」や「合格実績」だけでなく、「生き方」や「人としてのあり方」を問う気持ちがあります。
学力とは、ただの点数ではありません。
日常の積み重ねが、自分自身の判断力となり、思考の軸をつくっていきます。

時間を守る、約束を守る、提出物を出す、身だしなみを整える。
そんな「当たり前」の積み重ねが、いざというときの集中力や冷静な判断力につながります。

学年主任の言葉は、まさにその本質を突いています。
生徒たちへの一喝であると同時に、私たち大人への問いかけでもあるように思えました。

黒板の一言に、教室の空気が少しピリッと引き締まっていたのは気のせいではないでしょう。

私たち教師は、生徒一人ひとりの将来を思いながら、日々言葉を選び、背中を押しています。
そして、生徒たちもまた、そんな言葉に支えられ、少しずつ大人へと歩みを進めているのです。

この春、教室に響いたひとつの言葉――
それが、誰かの心に火を灯していることを信じています。

 塔陵祭まであと11日!