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シン・ナル♪校長㉕ 第78回 卒業証書授与式

多数のご来賓や保護者の皆さまにお祝いしていただき、第78回 卒業証書授与式を無事に挙行することができました。

例年にも増して保護者の皆さまに多数お越しいただいたため、体育館にある椅子を全て出し切り、来賓席等で空いている椅子を全て回しても椅子が足りず、一部の保護者の皆さまが立ち見席になってしまい、大変申し訳ありませんでした。長時間の式の間、ご負担をお掛けしましたこと、この場を借りてお詫びいたします。

思い返すと、校長が昨年の4月に着任したときには2年生だった78期生の皆さんとはこの2年間で色々な思い出があり、胸を張って体育館を退場していく背中を頼もしく見届けました。

昨年から恒例?となった3年生の先生方へのサプライズ企画は、今年は78期みんなの思いをメッセージにのせて届けるものでしたが、これも、鳴高の新しい行事として受け継がれていくのかなと楽しみです♪

 

旧生徒会役員4名が中心になり、カンペも準備して、78期みんなの声を一つに♪

78期生からのメッセージに応えて、3学年を代表してY先生が叫びます♪

 

【令和7年度 兵庫県立鳴尾高等学校 第78回卒業証書授与式】(抜粋)

 ただいま卒業証書を授与いたしました78期生310名の皆さん、卒業おめでとうございます。

 また、今日の卒業の日まで、皆さんを支え励ましてこられたご家族の皆様も、さぞやお喜びのことと思います。

 保護者の皆様には、お子様にとって大切な3年間を鳴尾高校に託していただき、これまで本校の教育活動にご支援・ご協力を賜りましたこと、心から感謝し、重ねてお祝いを申し上げます。

 さて、私が鳴尾高校に校長として着任したとき2年生だった78期生の皆さん、1学期の始業式で、RADWIMPSが歌う卒業式の定番ソング「正解 - 18FES ver.(せいかい じゅうはちふぇすばーじょん)」の歌詞の一節を紹介したことを覚えていますか?

  あぁ 答えがある問いばかりを 教わってきたよ だけど明日からは

  この歌詞の「あぁ」にどんな思いが込められているのか、皆さんに問いましたね。この場合は、嘆いている「あぁ」なのではないか。

 そして、あなたがこれから過ごしていく鳴尾高校での学びが、答えがある問いばかりを教わってきたと「あぁ」と嘆くことがないように、「探究」的な学びを大切にしてくださいと伝えました。

 さて、あれから2年、鳴尾高校での3年間を振り返ったとき、あなたの「あぁ」はどんな「あぁ」だったでしょうか?

 先日、世界的に有名な細胞生物学者で、歌人でもあり、現在はJT生命誌研究館館長を務めておられる、永田 和宏 氏 の講演を聞く機会がありました。その際、高校と大学の学びについて、高校は「学習」、大学は「学問」なのだ。「学問」とは、学んで、考えて、問うものであり、大学では「何がまだわかっていないか」をまず学び、それを踏まえて、考えて、問いなおしていく。知識が「学問」につながるためには、驚きと感動が必要なのだと仰っていました。

 少し気になり、「学習」と「学問」の違いを今流行のAIに聞いてみたところ、『「学習」が与えられた知識を習得する受動的・基礎的な行為(小中高の勉強)であるのに対し、「学問」は習得した知識を元に自ら問いを立て、探求し、新たな意味を見出す能動的・発展的な営み(大学以降の学び)を指します。「学習」は「習う」こと、「学問」は「問う」こと、と区別でき、学習は学問への準備段階と言えます。』と答えてくれました。

 さて、この答えを聞いて、「はて?」と思った人はいませんか?

 あなたの鳴尾高校での3年間の学びの中に「習得した知識を元に自ら問いを立て、探究していく学び」はありませんでしたか? 「総合的な探究の時間」での学びはまさに探究していく学びそのものですし、部活動で近畿や全国大会を目指して、自分には何が足りないのか、その原因は?と考え、試行錯誤してやってみたことがあるなら、それも「探究」的な学びですよね。

 「在りたい未来」と今のギャップから、あなた自身が課題を設定し、必要な情報を集めて、それを整理・分析し、理解したことをまとめて表現、発信する学習活動、つまり「探究」的な学びをしてきたあなたなら、高校は「学習」の場だけではなかったと気づいてくれたはずです。

 それでも中には、鳴尾高校での学びが「学習」の場だけになっていた、「あぁ 答えがある問いばかりを 教わってきた」と振り返った人もいるかもしれません。

 そんなあなたへ、「だけど明日からは」と希望に満ちた未来に向かうためのマインドセットを3つ贈ります。

  1つめ、「~だからできない」「現状がこうだからできなくても仕方ない」とできない理由を探していてはだめです。「課題を解決するために、自分に何ができるだろうか?」と前向きに課題に向き合っていく『姿勢』をもってください。

  2つめ、「自分には知識やスキル、経験がないからできない」なんてあきらめないでください。それなら新しい知識を学んだらいいじゃないですか。スキルをもつ人と組んで一緒にやってみたらいいじゃないですか。発想を変えてやってみる、やっちゃえ!な『思考』をもってください。

  そして、3つめ、失敗を恐れず、いろんな方法でやってみて、うまくいかないときには「どうしたらできるか?」、あきらめずに何度でも違う方法でトライする、失敗から生み出す『学び』を大切にしてください。

  「あなたがこれから踏み出す未来には、答えが一つである問いなんてまず存在しません。」

 ①前向きに課題に向き合う『姿勢』、②やっちゃえ!な『思考』、③失敗から生み出す『学び』、この3つを胸に、力強く一歩を踏み出していってください。

  『一歩踏み出した瞬間に未知は道となる』

 「未知」つまりまだ知らないことにはあこがれや期待とともに不安も伴います。しかし勇気を出して一歩を踏み出せば、「未知」は「道」となって未来につながっていきます。

 しかも、鳴尾高校は創立82年の伝統ある高校です。各界で活躍されている26,856名の諸先輩方がおられます。きっとあなたが進む「道」のどこかで力になっていただけるはずです。

 それでも、思い通りにいかず苦しむことや。不安だらけで涙をこぼすときもあるでしょう。そんなときに思い出して欲しい歌が、玉置浩二さんの、「しあわせのランプ」という歌です。

  幸せになるために

  生まれてきたんだから

  好きな人と一緒にいなさい

  大切なことなんか

  わかってくるんだから

  好きなことを やっていきなさい

 上手くいかなくて迷ったときこそ、「幸せになるために 生まれてきたんだから」この一節を口ずさんでみてください。不思議と前を向けます。

  LIFE IS SHORT. 人生は短い。

  LIVE YOUR DREAM,AND SHARE YOUR PASSION. 情熱を身にまとい、自分の夢を生きよう。

  鳴尾高校であなたと笑って泣いて共に過ごしてきた教職員を代表して、

 Good luck to you(あなたに幸あれ)

 

令和8年2月27日

兵庫県立鳴尾高等学校長 切原 賀子