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人と自然科 今年も都市農業体験実習(農業インターンシップ)に4名が参加しました

 先日紹介しましたが、人と自然科は夏休み中『総合実習』(別名:農場当番)という授業があり、当番の生徒が農場の作物の管理実習を頑張りました。

 夏季休業中も実習授業(総合実習)本当に頑張りましたに関する記事はこちら

 夏季休業中の総合実習と並行して行われたのが、将来農業関連の大学や大学校に進学したい、将来本気で農業をやりたい、より実践的な農業を学びたいという生徒を対象に、阪神農業改良普及センターご支援のもと都市農業体験実習(農業インターンシップ)が企画され、応募多数の中選ばれた4名の生徒が夏休み中頑張りました。生徒が地域で活躍されている先輩農家に6日間お世話になり、栽培・管理方法や流通、販売、さらには心構えなどを直接アドバイス頂くというのが都市農業体験実習です。それでは今年お世話になった4軒の農家さんでの研修を報告します。

 まずは、恩地農園。非農家の生徒ですが、農業への興味関心が高く、将来大学進学後就農、もしくは関連産業への就職を希望している、2年生のY.Kさんが参加しました。今回お世話になった恩地さんも非農家出身ですが、企業に勤められた後、地域の親方農家さんの元で研修後独立就農し、現在は認定農業者として活躍されています。

 研修では早朝よりトマトなど野菜の収穫、調整、直売所への出荷を行い、ブロッコリーなどの定植作業も経験させていただいたようです。

 次に中上農場。中上さんは本校の卒業生でもあり、親方農家として多くの研修生を輩出されている、三田の中心的な農家です。将来農業系大学への進学後、就農もしくは関連産業への就職目指している、3年生のH.Hくんが研修を行いました。

 実習ではキュウリの子づるとり、ナスやピーマンの収穫、トマトの下葉とりなどの技術を習得することはもちろん、本人が希望していた二酸化炭素の施用による環境制御についても学んだとのことです。

 次は伊丹市にある阪部農園(ファーム神津)です。伊丹市で水稲に加え、施設トマト、葉物野菜を栽培されています。近くには大阪国際空港もあり、まさに都市型農業を実践されています。将来就農意欲が高く、農業大学校進学後に雇用就農を目指している3年生のY.Sさんが研修を行いました。

 研修ではナスやトマトの収穫袋詰めなどの調整作業はもちろん、イオン伊丹やスマイル阪神などの直売所への出荷、陳列作業も体験させていただいたようで、流通の仕組みについても学ぶことができたとのことでした。

 最後は笠谷農園です。大規模にうるち米、酒米である山田錦を栽培。ヤマノイモや黒大豆(エダマメ)、ウドなどの三田の特産品も栽培されています。さらに約3haの広大な敷地で栗も栽培するなど、三田を代表する篤農家です。農業系の大学へ進学し、将来は果樹園を開園することを目標としている、Y.Rくんが研修を行いました。

 研修では乗用の草刈機を使用した栗園の除草など通常の栽培管理実習はもちろんですが、スマート農業を学びたいという生徒の希望もあり、ドローンを用いた水稲の防除も見学させていただいたようです。10ha以上ある水田の薬剤散布が約4時間で完結する状況を目の当たりにし、機械化の重要性を感じたとのことでした。

 4人とも現場実習はもちろんですが、農家の方々から実際に農業経営していく上での現実的なお話をたくさん聞かせていただいたことで、さらに農業への興味関心が高まったようです。今年度お世話なりました農家の皆様、このような機会を作っていただいた阪神農業改良普及センターの皆様、本当にお世話になりました。ありがとうございました。