いじめ基本方針

兵庫県立青雲高等学校いじめ防止基本方針


兵庫県立青雲高等学校


1 本校の方針


 本校は、県下で唯一県立の通信制課程の独立校である。「生きがいのある生涯のために学ぶ力と生きる力をはぐくむ」を教育目標とし、「生徒理解」「心の教育」「開かれた学校づくり」「元気兵庫」をキーワードとして日々の教育活動に取り組み、生涯学び続ける意欲や態度を養い、生涯学習の基礎を培い、生徒一人ひとりが自己実現にチャレンジしている。登校日数が少ないことから、近年は勤労生徒だけでなく不登校生徒や障害のある生徒の入学も増えている。生徒の多様化に対応するため、 「学びへの再チャレンジ」や「特別な支援を必要とする生徒への対応」さらに「いつでもどこでも学べる」新しい通信教育システムの研究に全職員が協力して取り組んでいる。
 少ない登校日でも、全ての生徒が安心して学校生活を送れるよう、いじめ防止に向けて日常の指導体制を整備し、いじめの未然防止を図りながらいじめの早期発見に取り組むとともに、いじめを認知した場合は適切にかつ速やかに解決するための「学校いじめ防止基本方針」を定める。

2 基本的な考え方

 本校に入学する生徒の半数が不登校経験者で、いじめられた経験のある者も多い。いじめや不登校が原因で本校に入学することになった生徒も少なくはない。そこで本校で新たに起こるいじめだけでなく、入学前から継続しているいじめにも前籍校と協力して対応しなければならない。また、過去のいじめによる心の傷が原因で、生徒が抱える様々な困難を解消していくことも重要な課題である。
 しかし本校は通信制であり、生徒と直接関わる機会が少ないので対応には困難も多い。通信制ならではの指導方法と学習システムを活かし、「安心して登校できる学校づくり」に取り組むために、以下の指導体制を構築し、いじめの防止等を包括的に推進する。

3 いじめ防止等の指導体制・組織的対応等

(1) 日常の指導体制
 いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、管理職を含む複数の教職員、キャンパスカウンセラー等により構成される校内指導体制及び連携する関係機関を別に定める。

別紙1 校内指導体制及び関係機関

 また、いじめは教職員や大人が気づきにくいところで行われ、潜在化しやすいことを認識し、教職員が生徒の小さな変化を敏感に察知して、いじめを見逃さずに早期発見するためのチェックリストを別に定める。

別紙2 チェックリスト

(2) 未然防止及び早期発見のための指導計画
 いじめの防止の観点から、学校教育活動全体を通じて、いじめの防止に資する多様な取り組みを体系的・計画的に行うため、包括的な取り組みの方針、いじめの防止のための取り組み、早期発見の在り方、いじめへの対応に係る教職員の資質能力向上を図る校内研修等、年間の指導計画を別に定める。

別紙3 年間指導計画

(3) いじめを認知した際の組織的対応
 いじめの疑いに関する情報を把握した場合やいじめを認知した場合は、情報の収集と記録、情報の共有、いじめの事実確認を行い、迅速ないじめの解決に向けた組織的対応を別に定める。

別紙4 組織的対応

4 重大事態への対応

(1) 重大事態とは
 重大事態とは、「いじめにより生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき」で、いじめを受ける生徒の状況で判断する。本校の場合、たとえば、心身に重大な傷害を負った場合、金品等に重大な被害を被った場合等のケースが想定される。また、「いじめにより生徒が登校できない疑いがあると認めるとき」も該当する。
 生徒や保護者からいじめられて重大事態に至ったという申し立てがあったときは、校長が判断し、適切に対応する。

(2) 重大事態への対応
 校長が重大事態と判断した場合、直ちに、県教育委員会に報告するとともに、校長がリーダーシップを発揮し、学校が主体となって、いじめ対応チームに専門的知識及び経験を有する外部の専門家を加えた組織で調査し、事態の解決に当たる。
 なお、事案によっては、県教育委員会が設置する重大事態調査のための組織に協力する。

5 その他の事項

 誰からも信頼される学校を目指している本校は、開かれた学校となるよう情報発信に努めてきた。いじめ防止等についても、地域とともに取り組む必要があるため、策定した本方針については、学校のホームページ等で公開するとともに、学校通信や保護者会等を利用して保護者や地域への情報発信に努める。
 また、いじめ防止等に実効性の高い取り組みを実施するため、本方針が、実情に即して効果的に機能しているかについて、「いじめ対応チーム」を中心に点検し、必要に応じて見直す。本方針の見直しに際し、学校全体でいじめの防止等に取り組む観点から、生徒の意見を取り入れる等、いじめの防止等について生徒の主体的かつ積極的な参加が確保できるよう留意する。また、地域を巻き込んだ学校の基本方針になるように、学校評議員会等からの意見を積極的に聴取するように留意する。