2025年10月の記事一覧
10月23日(木)ⅢD1505 不登校児童生徒支援と困難課題対応的生徒指導講座
〔研修の概要〕
講義・演習:不登校児童生徒と保護者に対する理解と支援
・不登校児童生徒への教育相談の立場からの関わり
講義・演習:不登校児童生徒のアセスメントとチーム支援
・PCAGIPの手法を取り入れた校内ケース会議の在り方
神戸親和大学 教授 松本 剛
〔受講者の感想〕
- 午前中の講義では、不登校児童生徒数の変化の流れや児童生徒・保護者が抱えている課題を知ることができた。「不登校」の定義が時代の流れと共に変わっていることや背景にあった出来事を関連付けた話だったので、自身の当時の記憶を思い出しながら「あの時の学校現場ではこんな考えや動きがあったのか」と考えることができた。また、不登校児童生徒の小中連携に関しては、確かに小学校から中学校進学にあたって引き継ぎはするものの中学校から小学校への連携は薄いと思う。その辺りの連携を強化していくことで、子どもたちに寄り添った対応が一段階深まっていく可能性を感じた。今後、校区ユニットで話題にしてみたい。
- 午後からの演習については、実際にPCAGIPの手法を取り入れた話し合いを実践することで、問題の明確化から具体策を考えるところまでを体験することができた。誰かの事例を取り上げて考えることで、様々な視点で話し合い、あっという間に時間が過ぎてしまった。1人1つの質問から始めるということで、すべての人が真剣に考えて話し合うことができた。夢中で話し合うなかで様々な視点で考えることができ、さらに自分事として考えることができたと感じた。ぜひ、学校に持ち帰ってチャレンジしたい。
- 講義の中で、不登校経験者と教員との間で不登校要因への認識が異なるという話があり、興味深かったと同時に、自身も生徒との関わり方や認識を改めていかないといけないと感じた。模擬ケース会議では、他校種の先生方とお話しできたことで、自分に抜け落ちていた視点や改めて大切にしたい視点などに気付くことができた。また、PCAGIPの手法については、自身の気持ちや指導目標を共有・整理するのにも有効なのではないかと考えた。今日の学びを現場でも実践していきたい。
10月16日(木)ⅢC1316(高)農業科・水産科教育講座B
講 義:地域資源を活用した教育実践と地域の振興
神戸学院大学 講師 菊川 裕幸
演習・協議:地域資源の活用に関する学習展開
〇講義では、地域資源の活用をテーマに、受講者の所属校での取組や課題を踏まえつつ、地域資源の発見と活用の視点や、ネットワークづくりの大切さ、これからの地域資源教育を生かした教育の在り方等について御教示いただきました。
〇演習・協議では、学習指導要領の内容を踏まえ、スクールミッションやスクールポリシーを確認しながら、授業等での取組を見直し、グループ内で協議し、全体発表を行いました。
〇研修を通じて、スクールミッションやスクールポリシー、さらに地域に求められる役割を正しく理解しておくことの大切さについて考えを深める機会となりました。
10月10日(金) ⅢG1206 行動上の問題への対応講座 -応用行動分析学に基づいた指導・支援-
【研修の概要】
講 義 行動面、対人関係への指導・支援
・記録に基づく分析(ABC分析)と行動の理由の推定(機能的アセスメント)
・推定した行動の理由に基づく指導・支援
高知大学 講師 宮田 賢吾
演習・協議 応用行動分析を用いた行動上の問題への対応
県立総合教育センター特別支援教育研修課 指導主事
【受講者の感想】
・応用行動分析学の、行動の機能を理解することの重要性を学び、事例をもとに行動記録をつける演習を行ったことで、記録の取り方や分析の視点を実践的に身に付けることができ、今後の支援に生かせると感じました。
・子どもたちの問題行動には、環境も関係していることを知り、様々な視点から子どもたちをみていかないといけないと改めて感じました。
・とてもわかりやすい講義で、子どもの問題行動を減らすよりも適切な行動を高めていくという考え方がとても良いと思いました。
・日頃から悩んでいた行動上の問題に対して、学年団での話し合いで解決できなかった点も、他校の先生方と協議することで、別の切り口が発見できました。どのような時も、様々な方に相談し、自分自身でも記録を取ったり、機能に応じた支援を考えたりしながら、来週から実践していきたいと思います。
10月9日ⅢC1112(小中)図画工作科・美術科授業実践講座
【研修の概要】
講 義 造形的な見方・考え方を働かせる授業づくり
鳴門教育大学大学院 教授 山田 芳明
発 表 対象や事象に働きかけ、児童生徒に自ら主題を生み出す授業実践
兵庫教育大学附属小学校 教諭 古家 美和
朝来市立梁瀬中学校 教諭 嶋田 豪
演 習 造形的な見方・考え方を深める表現と鑑賞を関連付けた授業づくり
(小)児童が自ら材料や場所に働きかける造形遊び
(中)感じ取ったことや考えたこと等を基に表現する活動
【受講者の感想】
・「つくり つくりかえ つくる」というフレーズが印象的でした。今まで、私自身が考える「よい作品」を子どもたちに求めてしまっていたように思います。作品づくりの途中に、相互評価の時間を取ることを心がけ、子ども一人ひとりが、自分なりに「満足できる作品になった」と思える時間になるよう授業づくりに力を入れたいと思いました。
・授業の導入において、児童の「やってみたい」という意識や姿勢をどれだけ引き出せるかが大切だと改めて気付かされました。教員が望む作品を作らせるのではなく、子ども達が作りたいものを思いのまま表現させることができる活動時間が望ましいことも分かりました。子ども自身の感覚や能力を大切にし、それを引き出す声かけを実践したいです。
・絵画コンクールに向けての作品作りや、卒業制作に追われて、造形遊びに取り組む時間があまりないと考えていましたが、造形遊びで得られる力こそ、今子ども達に必要な力なのではないかと感じました。友達と協力したり、様々なことを試してみたり、工夫したり、達成感を味わったりすることができると考えました。
10月9日(木) ⅢG1209 特別支援教育の視点を取り入れた図画工作・美術指導講座 -豊かな創造活動を実現する授業づくり-
【研修の概要】
講 義 特別支援教育の視点を取り入れた図画工作・美術指導
神戸芸術工科大学 特任教授 大槻 和浩
演 習 図画工作・美術ワークショップ
神戸芸術工科大学 特任教授 大槻 和浩
協 議 特別支援教育の視点を取り入れた授業づくり
-全ての子どもが参加できる図画工作・美術の授業づくり-
神戸芸術工科大学 特任教授 大槻 和浩
県立総合教育センター特別支援教育研修課 指導主事
【受講者の感想】
・「もっと楽しく、もっとのびのびしたらいいんだよ」「失敗したらやり直せばいい」「やっていったら作品になった、それもいい」という大槻先生の言葉が印象的で、気持ちが軽くなったように感じました。
・今まで、技法やクオリティ、完成度をどうしても気にしてしまっていたが、これからは、子どもたちの個性を奪わないように声かけを減らしたり、形にこだわりすぎないように心がけたいです。
・ワークショップでは、枠にはまった作品ではなく自分が感じたことをそのまま表現できることの楽しさを久しぶりに体感することができました。指示通りに作ることは作業であり表現ではないなと改めて感じました。
・たくさんのアイデアと材料から、様々な作品が生まれ、その自由な発想を認め合うことで、より豊かな感性が育まれることを学びました。自分の発想にはなかった創造力を、子どもたちから学ぶ姿勢で指導に取り組んでいきたいです。