日誌

オリンピック・パラリンピックムーブメント講演会(小林祐梨子さん)

12月13日(金)3・4限の時間に、オリンピック・パラリンピックムーブメント講演会として、女子1500mの日本記録保持者であり、女子5000mで北京オリンピック出場をされた小林祐梨子さんにご講演いただきました。

最初に、小林さんが準備してくださった映像でプロフィールを紹介していただきました。50m約8秒で1500mを走らないと小林さんの日本記録にならないという事実に、生徒は驚愕していました。

 

今回の講義の大きな柱は「夢・目標の見つけ方」「周りの人への感謝」ということでした。
まず「夢・目標の見つけ方」についてです。
小林さんは小学生のとき、卒業アルバムに「オリンピック選手になる」という目標を書かれていたそうです。これだけを聞くと、若いときから非常に高い目標を掲げてさすがだなと感じられるかもしれません。しかし、実際はそうではなく、なかなか取り柄がない中で市内の陸上大会で3位となり、さらにはシドニー五輪の高橋さんの金メダルを見て勢いで書いたということでした。
その中で小林さんが目標を持つことの大切さに気づいたのは、中学時代の恩師の最大目標→中目標(最大目標達成のために最低限到達しないといけない目標)→小目標(具体的な内容)の立て方でした。
さらに高校時代でのチーム目標を立てることでした。1・2年生と全国高校駅伝で3位・2位と優勝できず、どうしたら優勝できるのかと考えたときに、全員が懸命に達成できる目標を立てることが大切だとチームメイトの語らいで気づいたということでした。
また、世界陸上で目標が達成できそうにないと挫折を味わい、生きがいがなくなった苦しい経験も語ってくださり、目標や夢がいかに大切であるかを語ってくださりました。
次に、「周りの人への感謝」です。
このことについては1仲間、2ライバル、3家族、4恩師の4つの観点でお話ししてくださいました。
仲間については、高校時代のチーム目標を達成する中で、誰かのために何かをしたいという気持ちが力を生む経験をしたというお話でした。仲間を大切にしようという考えを高校駅伝の難しさとともに語られました。
ライバルについては、ライバルを仲間と思える考え方が必要ということでした。これはオリンピックのスタート前の水分の共有やハグの話、先輩の福士選手の話で具体的に説明してくださいました。
家族と恩師については、2つの観点を映像で説明してくださり、自分がどんなに支えられてきたかを一人でアメリカ合宿を行っているときに気づかされたとのことでした。
この2つの柱である「夢・目標の見つけ方」「周りの人への感謝」は両方が密接にかかわっており、この考えにたどりついたのは人との出会いであり、出会いを大切にするべきというアドバイスをいただきました。

 

これまでの小林さんの経験から大切なこと・感じたことを自分が苦しかったことも含めてざっくばらんに話してくださり、生徒も聞き入っていました。

寒い中、小林さんには大変お世話になりました。講演で学んだことを今後の活動に生かしていきたいです。