お祝い 入学式 校長式辞

式 辞

春の日差しやわらかく、桜咲き誇る今日の良き日に、皆様のご臨席を賜り、兵庫県立神戸甲北高等学校第五十回入学式を挙行できますことに、謹んでお礼申し上げます。

さて、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんを心より歓迎します。

本校は、県下初の総合学科としての伝統をもち、夢や目標の実現に向かって、自分にあった学びを進めることのできる学校です。皆さんが、自立してよき人生を送っていくための土台となる教養やマナーを身につけ、心の成長を遂げていく場でもあります。まずははじめてのこともおそれず、一歩を踏み出す勇気をもって、さまざまなことに挑戦していってください。

その新たな一歩が思いもよらない自分の可能性の発見につながるかもしれません。

また、本校では、いろいろな個性や良さを持つ人、さまざまな言葉や文化の人が、集い学びあっています。これから皆さんが生きていく時代は、今よりもいっそう、多様性が重視されていきます。お互いを尊重し、認め合い、自分の夢と同じように、仲間の心・夢も大事に育てていってください。

高校生活を通して、さまざまな立場や個性の人とかかわり、物事を成し遂げる体験を積み重ねていくことは、皆さんの人生をきっと豊かにするはずです。

昨年、本校は五十周年を迎えました。その際に、本校の生徒・教職員で、自分たちの目標として大切にしよう、と共有したことばがあります。それは、五十年前に、本校の開校にあたって当時の生徒・教職員一同が掲げた「開校宣言」です。

「ほんものの教育実践をめざして、教師生徒一体となり、厳しさと敬愛によって結ばれた、理想の学園を創ろう。人の心のよろこびとかなしみのわかる人になろう。自分のため、人のために仕事のできる人になろう。心身を鍛えて生涯を学びとおす力をもった人になろう。」

皆さんは、本校五十回生として入学しました。五十年の時を超えても、全く色あせないこの言葉を、わたしたちとともに、大切に思い、日々の目標としていってほしいと願っています。

保護者の皆様に申し上げます。本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。お子様のこれからの三年間は、著しい変化と成長の時期です。自立へと向かうお子様の成長をともに確かめ支えながら進んで参りたいと思っております。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

新入生の皆さん、皆さんの未来は皆さん自身が創ります。皆さんの活躍と成長を祈りつつ、式辞といたします。

 

令和六年四月八日

兵庫県立神戸甲北高等学校

校 長   橿  千 種