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校長室より

令和5年度1学期終業式 式辞

 

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県立高砂高等学校 令和5年度1学期終業式 学校長式辞(要旨)

おはようございます。

学校長の上出です。一学期の最終日にあたり、一言挨拶を述べさせていただきます。今日は自由とルールについて皆さんと考えたいと思います。

 「自由とルール」は一見相反するように見えるかもしれませんが、実は密接に関係しています。自由とは、自分の意思や行動について自らが選択し、その結果に対して責任を負うことですが、その自由を実現するためには、ある程度のルールが必要です。

 ルールとは、社会や集団の中で共通に守るべき規範や原則のことで、ルールがあることで、人々は互いの権利や利益を尊重し、公正・公平な関係を築くことができます。

 例えば道路で信号は守らなくて良い?他人のも勝手に使って良い?食堂でご飯を食べてお金払わなくて良い?もちろんダメですね。社会の秩序を維持するためには、ルールを守ることは大切ですね。大人ももちろん同じですね、車を運転していて信号無視を繰り返したら免許停止となり、自由に車を運転することができなくなります。ルールを守ってこそ自由に行動できるということですね。

 JR加古川駅にストリートピアノが設置されましたが、すぐに撤去となりました。ルール違反が原因です。一人で何時間も演奏したり、大声で歌ったり、演奏できる時間帯を守らなかったり・・・残念ですね。マナーも問われます。欧米では規範を守って運用されています。また、職員室を出たところに「ルールを守ってこそ自由になる」のポスターが貼られています。県立須磨友が丘高校の卒業生で、重量挙げでオリンピックにも出場した八木かなえさんが写っています。ポスターでは主にSNS、インターネット上でのルールについて守ろうという啓発ですが、インターネットに限らずルールを考える上では同じことです。

 では、どこでルールが決められているのでしょうか。法律は国会で決められています。校則は学校で決めています。しかし、時代と共にルールは変わっていきます。携帯電話を考えてみればわかりやすいと思います。昔は携帯電話そのものがなかったので、ルール自体も存在しなかった。携帯電話が普及すると、学校への持ち込み禁止から始まり、仮に学校へ持ってきても預かるなど厳しいルールがありました。そう考えると携帯電話の使用についてはかなり緩和されてきています。

 次にルール変更はどのようにして行うか。法律であれば国会で可決されれば変更できます。校則については生徒会と学校で話し合って変更することが可能です。しかし、今ある校則を守れない中での変更はないと思っています。今あるルール(校則)を守ってこそ新しい提案ができ、変更することができるものと考えています。高砂高校生はほとんどの人がきちんと校則(ルール)を守っています。夏季休業中も今まで通りしっかりルールを守り、充実した時間を過ごしてください。2学期からは、学校の校則(ルール)についてみんなで考えていきましょう。

 さて、明日から夏休み。格言を一つ紹介します。「水泳は冬の間に上達し、スケートは夏の間にうまくなる」これはアメリカの心理学者ウイリアムジェームスが残した格言です。今のように温水プールや人工スケート場などがある時代ではありません。夏の間にしっかりと水泳の訓練を行えば、冬にその成果が現れるということです。スケートも同じです。勉強でもスポーツでも何でも良いです、夏休みに何か一つ集中して全力で取り組んでください。急に成果は現れません。必ず冬にその成果が現れてきます。それから、先日学校整備の件でアンケートを行いましたが、結果はロッカー設置の希望が80%を超えていました。学校もその方向で検討しています。そんなに大きなロッカーではないですが、タブレットとあと少し荷物が入ります。楽しみにしておいてください。

 それでは、楽しく充実した夏休みを過ごしてください。9月1日(金)2学期始業式で会えるのを楽しみにしています。

 以上、令和5年度1学期終業式式辞とします。

 

    令和5年7月20日  県立高砂高等学校長 上出 正彦