学年・専門部

人と自然科 地域自然保護 現地フィールドワークその2 天文を通したありまふじ夢プログラムを体験

 5月2日(火)人と自然科3年地域自然保護の授業で、天文を通したありまふじ夢プログラムを体験しました。

 人と自然科3年生学校設定科目「地域自然保護」の授業では、今年も県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて有馬富士公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。

人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 前回は有馬富士公園パークセンター職員の方から公園の全容についてお話と現地見学をいただきました。

前回授業 現地フィールドワークその1 パークマネジメントについて学ぶに関する記事はこちら

 そして今回からはいよいよ実際に有馬富士公園で夢プログラムを実施されている地域の先輩方からプログラムを体験させていただきます。

 

 トップバッターはさんだ天文クラブの代表である加瀬部さんにホストとしてお世話になりました。さんだ天文クラブの皆さまは、天文に関するする豊富な経験と知識をもとに、有馬富士公園で昼間の天体観測(太陽の観察など)や夜の天体観測などの体験プログラムを実施されています。

 

 まずは屋外にて、昼間の天体観測です。この日は雲一つない青空。過去14年間の中で最高の天体観測日和でした。2種類の望遠鏡を用いて太陽の観察を行います。一つは白い紙に太陽を投影し観察します。一般的に太陽の色は赤色と思いがちですが、実はこの紙に映ったような黄色がかった白色が本当の太陽の色です。今回は黒点もしっか映り映っていました。



 そしてもう一つ、特殊な望遠鏡を使って直接太陽を観察します。レンズをのぞくと、特殊なフィルターを通し、赤色の太陽を観察することができます。今回は太陽の活動が盛んなときに表面からまるで炎が噴き出しているようなプロミネンスもしっかり観察することができました。



 昼間でも天体観測ができるんですね・・・そして観察会が終わった後は、多目的ホールに移動し、さんだ天文クラブの活動紹介や夢プログラムの活動、天体についてのお話を頂きました。



 実際にさんだ天文クラブが行っている体験プログラムや、有馬富士公園で活動されている夢プロ団体の推移、設置当初からの有馬富士公園来場者数の変化、さらには新型コロナウィルスが猛威を振るった中でも、有馬富士公園の来場者数が減らなかったことなど公園が私たちの生活にとって欠かせない存在であることを教えていただきました。



 また、加瀬部さんも参加されている、「恒星食」と呼ばれる珍しい天体現象を観測する活動をユーチューブ動画とともに紹介いただきました。恒星食は、小惑星が別の星の手前を通過する際に星の輝きが数秒ほど消える現象で、遠く離れているため直接捉えるのが難しい小惑星の形や大きさなどの分析でいかされています。現象を捉えるには地上の幅広い地点から観測を行う必要があり、日本中の天文愛好家たちが協力し観測。今後は海を越え国際団体が設立されるとのこと。趣味を生かした素晴らしい活動ですね。


 そして毎年恒例、大人気の地球・月・太陽の距離クイズが出題されました。生徒に1cm強のあめ玉と3mmほどのチョコ玉が配布されます。

 球・月・太陽の距離の10億分の1の模型を作ろうとしたとき、地球の直径があめ玉の12mm、月の直径がチョコ玉の3mmとすると、太陽の直径はおおよそ直径130cmになります。そしてこの大きさに縮小すると、地球と月の距離は38cmの位置にあります。その場合地球の飴玉とキンボールの太陽の距離はどのくらい離れた場所に位置しますか?という問題です。一生懸命計算していますね。皆さん分かりますか?



 正解は150mです。結構離れた距離になりますね。

 そして最後に民間企業の新人教育のご経験がある加瀬部さんより、10ヶ月後に卒業を迎える生徒に、社会人とは何か・・・と言うテーマでエールをいただきました。

 

 さんだ天文クラブの加瀬部さん、興味深い夢プログラムをありがとうございました。

 最後に先週天候がいまいちで集合写真が撮れなかったので、晴天の中で写真を撮りました。これから1年間やる気満々の20名です。 

 次回は三田市自然学習センターのコミュニケーターから、公園の自然を活用したプログラムを体験する予定です。楽しみですね。