研修の様子
8月29日(金) ⅢC1305 (高)理科教育講座
講 義:科学的に探究するために必要な資質・能力の育成
京都教育大学 名誉教授 村上 忠幸
演習・協議:探究の過程を取り入れた授業づくり
・観察、実験を中心とした授業プランの作成
京都教育大学 名誉教授 村上 忠幸
〇講義では、新しい時代の探究活動と教師のすがたについてお話いただくとともに、理科に関する探究活動を実際に行うことで、科学的に探究するために必要な資質・能力の育成に向けた授業の在り方についてイメージを持つことができました。
〇演習・協議では、受講者が興味・関心を持っている探究活動のテーマを生かした授業プランの作成を通して、探究の過程を踏まえた授業づくりについて理解を深めることができました。
〇研修全体を通して、探究の過程を取り入れた観察、実験の授業づくりの視点を身に付けることができました。また、主体的で協働的な探究活動の在り方について理解を深めることができました。
8月29日(金) ⅢC1304 (高)数学科教育講座
講 義:高等学校における「統計的な内容」の充実をめざした授業づくり
立正大学 教授 渡辺 美智子
演習・協議:学習指導要領における「統計的な内容」に対応した授業の工夫
〇講義では、今後の社会において、統計的思考力及び情報活用能力を育成することの必要性について、お話しいただきました。
〇演習・協議では、「統計的な内容」における指導の工夫について協議を行うとともに、指導の充実に向けた実践的な授業展開について考察しました。
〇一日の研修を通して、生徒の主体的な学びを実現するための統計教育の指導の在り方と今後の授業づくりの視点について、理解を深めることができました。
8月20日(水)ⅢC1302 (高)地理歴史科・公民科教育講座A
講 義 :「問い」を中心に構成する学習の展開
ー「問い」を生かした授業づくりの理論と方法ー
兵庫教育大学 名誉教授 原田 智仁
演習・協議:探究的な授業を考える
ー「問い」を中心に構成する授業づくりー
〇午前は、「問い」を生かした授業づくりの意義や、「問い」を構造化し探究的な学びにつなげていく方法について講義いただきました。
〇演習・協議では、「問い」を中心とした授業づくりに取り組み、生徒の深い学びにつなげていく方法を考察しました。
〇一日の研修を通して、自身が行ってきたこれまでの授業を振り返り、今後の授業実践について考えを深める機会となりました。
8月20日(水)ⅢD1503 発達障害の可能性のある児童生徒といじめ問題講座
〔研修の概要〕
講義・演習:発達障害の可能性のある児童生徒のいじめ問題の理解と対応
・いじめ問題の現状への理解
・学齢期におけるいじめと発達障害の可能性のある児童生徒の関わり
兵庫教育大学大学院 教授 井澤 信三
講義・演習:いじめ未然防止のための児童生徒の関係づくり
・互いに認め支え合う集団づくりに生かせる「いじめ未然防止プログラム」の活用
〔受講者の感想〕
- 午前の井澤先生の講義では、受け持つ生徒を思い浮かべ「あの生徒にはこれを活用してみよう」と考える時間を持つことができました。発達障害のある方の話を聞き、視覚支援等の大切さに改めて気付くことができました。発達障害のある子どもに寄り添って、子どもの視点で環境を見直していくことを大切にしたいです。
- 発達障害のある児童の特性、感じ方、考え方をまずは教員が理解して、その子の思いや困り感をつかむことが大切だと思いました。普段の何気ないからかいや、不満からいじめに発展する可能性を考えて、適切な関わりができるよう学級づくりをしていく大切さを改めて感じました。
- いじめ未然防止プログラムは、自校種のプラン以外にも実際に使えそうなものが多くありました。今回学んだいじめ未然防止プログラムを子どもの実態に合わせながらアレンジし、積極的に活用していきたいと思います。特に特別活動と関連付けた授業実践を行ってみたいと思いました。
8月7日(木)ⅢC1314 (高)情報科教育講座B
演 習 データベースの活用
・データベースの基本
・データベースを活用した問題解決の方法
演 習 プログラミングによる機械学習
〇午前は、データベースの活用について、Google Colabのアプリケーションを使い、ブラウザから直接Pythonを記述する演習を行いました。
〇午後は、プログラミングによる機械学習について、午前の演習を踏まえ、Google Colabでブラウザから直接Pythonを記述し、プログラムを実行する発展的な内容の演習を行いました。
〇一日の演習を通じて、Google Colabを校内の業務にどのように生かすことができるかについて考えることができました。
8月7日(木)ⅢC1301(高)国語科教育講座
講 義:高等学校国語科における探究的な学び
ー自分の考えを広げたり深めたりする授業の在り方ー
安田女子大学 教授 大滝 一登
演習・協議:探究的な学びの実現をめざした授業づくり
・言語活動の充実
〇講義では、高等学校の国語科の授業において求められている授業の在り方について、探究的な学びの視点からお話をいただきました。
〇演習・協議では、受講者が選択した題材について、探究的な視点から考察し、全体で共有を行いました。
〇高等学校の国語科の授業において探究的な学びを取り入れることの大切さと、その実践について理解を深めることができました。
8月12日(火) ⅢG1210 ユニバーサルデザインの視点を生かした授業づくり講座a
【研修の概要】
講 義 ユニバーサルデザインの視点を生かした授業づくり
・全ての児童生徒等が理解しやすい指導方法
桃山学院大学 教授 松久 眞実
演習協議 一人一人の教育的ニーズを踏まえた授業づくり
・各教科等の学びの過程において考えられる困難さへの対応
桃山学院大学 教授 松久 眞実
県立総合教育センター指導主事
講 義 ユニバーサルデザインの視点を生かした授業づくり
・学習指導要領に例示された障害のある児童生徒等への配慮についての事項
を参考にした授業
桃山学院大学 教授 松久 眞実
【受講者の感想】
・準備に時間をかけなくても、発話の工夫や問いかけの工夫などによっても、より多くの児童生徒が理解しやすい環境づくりになっていることを知ることができました。
・授業の導入の入り方、刺激を減らす、静寂の時間を作るなど、クラス全体への支援をまずは充実させることがユニバーサルデザインの授業づくりの一歩であることが改めて理解できました。
・合理的配慮の提供は、障害等で支援の必要な児童だけでなく、全ての子どもたちにとって有用な考え方であるということを改めて確認することができました。
・簡単に取り入れられるものもたくさんあったので、少しずつ試しながら自分の技量を磨いていきたいと思いました。
・講演で、配慮を要する児童にとって、どういう事が良くなくてどういう事が効果があるのかを理由までお話いただいて、とてもイメージしやすく学びに繋がりました。
8月8日(金)ⅢG1213 発達障害のある子どもの就労支援講座
【研修の概要】
講 義 発達障害のある子どもの自立と社会参加に向けた指導・支援 ①」
・発達障害のある子どもの就労に関する現状と課題
国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センター
主任研究員 榎本 容子
演習・協議 社会的・職業的自立に向けた学校段階での取組の充実に向けて
-就労に際して求められる能力と、自立活動の内容の接点から考える-
国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センター
主任研究員 榎本 容子
【受講者の感想】
・卒業後の自立と社会参加を見据え、学校段階、小学部のうちから人間性や他者とのコミュニケーション力、基本的生活習慣など自立の基礎となる部分を育めるように支援していきたいと思いました。
・キャリアパスポートを活用して、苦手なことへの対応に関する学びや記録を蓄積することで、就労段階での合理的配慮の提供につながることがよくわかりました。
・本日大切だと教えていただいた「自己肯定感を育てること」や「自己理解をすること」を教育活動に取り入れ、実践していきたいです。
・就労について、小学生ではまだまだ先のことかと思っていましたが、小学校の段階でのことが将来につながることが分かり、日常生活に必要な最低限のことは自分でできるように指導していきたいです。
8月8日(金) ⅢC1310 (高)芸術科(美術)教育講座
講 義 :美術教育における文化芸術活動の充実
ー豊かな心や文化的な伝統を尊重する心の育成ー
奈良教育大学 准教授 池田 藍子
実践発表 :文化芸術活動を取り入れた授業実践
演習・協議:美術教育における文化芸術活動の充実をめざす授業づくり
〇午前は、古代における彩色技法と文化財の保存や記録を通して、日本の伝統文化をテーマとした授業づくりについて講義をいただきました。
〇午後の実践発表では、過去の勤務校での経験や取組を中心に発表いただきました。
〇演習・協議では、目の前にある題材を他のものになぞらえて表現することで、日本の様々な芸術様式で用いられている「見立て」の技法による視点を得ることができました。
8月8日(金) ⅢD1506 児童生徒への自殺予防教育講座
〔研修の概要〕
講義・演習:児童生徒の命を守るための予防教育
講義・演習:児童生徒の命を守るための危機介入
関西外国語大学 教授 新井 肇
講義:「兵庫版『自殺予防教育プログラム』」の活用
〔受講者の感想〕
- 改めて自分一人の力でどうにかしようとするのではなく、何かあれば小さなことでも周りの教員や保護者と連携することが大事だと思いました。何か起こってからではなく、起こる前に気付いて共有し、たくさんの目で見るようにできればと思います。そのためにも毎日生徒の様子をしっかり見ることと話しやすい環境づくりが大事だと思いました。
- 「させる生徒指導から支える生徒指導」という言葉は、最近生徒を見ていて心から感じることです。生徒の敏感さ、傷付きやすさ、SNSとの連動性、衝動性を甘く見ず、これからの生徒指導に当たっていきたいです。自分自身が正常バイアスに陥らないこと、生徒のサインは空振りでもいいから周りに共有し、決して見逃さないことを大切にしていきたいです。
- 今回の講座を通して、「誰もが悩みや孤独を感じることがある」という前提に立ち、周囲の小さな変化に気付く姿勢の大切さを改めて学びました。特に印象に残ったのは、「自殺予防の第1歩は気付きと絆」という言葉です。普段の何気ない表情や行動の変化に目を向け声をかけること、相談を受けた際には、すぐに解決策を提示するよりも、まずは相手の思いを受け止め、安心できる環境をつくることが重要だと学びました。今後は、日常の生徒との関わりの中で「話しやすい雰囲気」や「安心できる関係づくり」を意識し、小さなサインを見逃さないようにしていきたいと思います。